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感想@ドラマ「NHK連続テレビ小説 ゲゲゲの女房」第7週:消えた紙芝居*ネタバレあり [NHK連続テレビ小説感想]

ドラマ「NHK連続テレビ小説 ゲゲゲの女房」の感想です。
今回は第7週(第37〜42回)の「消えた紙芝居」です。

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以下の記述にはネタバレを含みます。
私は原作の小説を読んでいません。


前週の感想はこちら。
第6週:アシスタント一年生

各週の感想記事のURLは、こちらの一覧ページでまとめています。
ドラマ感想記事 一覧:NHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」


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今週は、ゲストキャラクターである
伝説の紙芝居師・杉浦音松(上條恒彦さん)を中心に、
時代の流れに乗れずに消えていく物があったという事が
丁寧に描かれました。
サブタイトルでは紙芝居が挙げられていましたが、
貸本漫画の出版社がどんどん潰れているらしいのを踏まえると、
貸本専門の漫画家である村井茂(水木しげる/向井理さん)にとっても
これは決して他人事でないです。

音松さんが、感傷的に
「まさかこうなる日が来るとは思わなかった」と言ったり、
紙芝居に群がる子供達が徐々に減った映像があったりしたように、
この変化はあっという間だったんでしょうね。
そして、紙芝居に子供達が集まらなくなる
→やっている人が紙芝居で食えなくなる
→廃業する人が続出する→紙芝居そのものが廃れる
という流れになったんでしょう。
テレビがどどん!と広まる前に、
紙芝居は既に廃れていたんだなぁ。



そして、お金の問題も
改めてクローズアップされていました。
以前から、何でも金儲けに繋げようとしている
浦木克夫(杉浦太陽さん)もそうですが、
今回、富田書房の富田盛夫(うじきつよしさん)も、
止せば良いのに、新たな事業に手を出して失敗したようです。
この時代、戦後の混乱期から抜けつつあっても、
まだ世の中が日進月歩でどんどん変わっていった頃ですから、
こうした事が、日常茶飯事に行なわれていたんでしょうね。
そして、新たな事業が生まれては消え、
淘汰されていった結果、それでも残る物が出てきて
……しかし、紙芝居のように、
一時は流行っても結果的に消えていく物もあったんでしょう。
消えていったものに関しては淋しい限りですが、
新しいものもどんどん生まれていったのを思うと、
もしかしたら、今以上に活気を感じられた部分も
あったかもしれません。



さて、村井家の事情。
そもそも、茂だけでもまともに食えない生活を送っていたのに、
お嫁さんである村井布美枝(松下奈緒さん)を迎えても
何とか生活できているのは、
彼女が実家から渡された持参金に頼る部分が
とても大きいですよね。
この持参金にしても、当初は、
こうした生活費の不足分に当てる為ではなく、
嫁入り道具を事前に買え揃えられなかった事から来る
支度金だったはずですし。
次週予告によると、
布美枝の父・飯田源兵衛(大杉漣さん)が再登場するようですが、
「話が違うではないか!」と怒るでしょうね。
景気の良い漫画家にかわいい娘を嫁がせたと思ったら、
人並みの生活どころか、苦労を強いられていると分かったら
たまったものではないでしょう。

それでも、布美枝と茂が
二千円?を音松さんに差し出したのは
さすがだなぁと思いました。
布美枝がお財布を使ってやっていた
木の葉をお札に変えるパフォーマンスはかわいかったです。
ああやって、彼女なりに踏ん切りをつけていたんだと思うと
(貧乏生活がさらに酷くなる事に対する覚悟を
決めていたのかと思うと)
ちょっとせつないです。



話は少し変わりますが……
というか、前回もちょっこし触れましたが
(この「ちょっこし」って方言がマイブームです。
むちゃくちゃかわいい言い回しですよね!)
この頃にはもうこれが登場しているんだ!と分かるのが、
見ていて大変興味深いです。
先週分の感想記事ではホッチキス(ステープラー)に触れましたが、
今週は、喫茶店でのモンブラン&コーヒー&カレーです。
もう、現代の喫茶店のようなメニューでした。
モンブランについても、
私が「あ、懐かしい感じのモンブラン」と思える仕様でしたし。

お話を見ていると、戦争の匂いはもうしないというか、
娘が食いっぱぐれない為に農家に嫁がせるなんて事は
もう無いんだなと、改めて実感しました。
布美枝が普通に、家でカレーライスが作っていたシーンも
ちょっと感慨深かったです。

ただ、それでも、
こみち書房の旦那さんのように──そして、茂もそうですが、
戦争の傷痕はあちこちに残っています。
そのギャップが、回を重ねる事に大きくなっているので
複雑な心境を抱いてしまいます。
テレビの視聴者として見ている私がそうなんですから
当事者はもっと強く
それをひしひしと感じていたのではないでしょうか。


次週も楽しみです!


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続きの感想も書きました。
第8週:父の上京

宜しければ、合わせてどうぞ。


2010-05-16 23:49  nice!(0)  コメント(0) 

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