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感想@ドラマ「八日目の蝉」第6回(最終回):奇跡*ネタバレあり [テレビドラマ感想]

NHK連続ドラマ「八日目の蝉」の感想です。
今回は第6回「奇跡」です。
最終回です!
私は原作の小説を読んだ事がありません。
以下の記述にはネタバレを含みます。


前回の感想はこちら。
第5回:光の島

各回の感想記事のURLは
こちらの一覧(インデックス)記事でまとめています。
テレビドラマ感想一覧:2010年春 放送開始作品


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「その子はまだ朝ご飯食べてないの!!」
最終回では、この台詞がキーワードでした。
野々宮希和子(檀れいさん)は、最後の最後まで
──それこそ、警察に捕まった状態であっても、
娘の薫(秋山恵理菜/ 北乃きいさん)の母だったんですね。

でも私は、希和子の薫に対する意識が、
他人から攫った子ではなく、
この瞬間まで自分の子供だったんだなぁと思ってしまって
少し怖くなりました。
いや、捕まった瞬間ぐらい、
「私の都合で連れ回してごめんね、薫」とか
「実のお母さんと引き離してごめんね」とか
彼女の人生を狂わせた事を
謝ってもいいのではないかと思ったのですが
最後のお別れの瞬間まで、
彼女は薫の母だったんですね……。
希和子には、自分が犯罪者だという意識はずっとあったのに、
薫が他人の子であるという意識は
とっくに消えていたか、
胸の奥底に閉じ込めておいたんでしょうね。



そして、希和子が公判で発した
「子育てという喜びを味わわせて頂いた事を深く感謝します」
という言葉。
詫びの代わりに彼女から感謝されたという
シチュエーションもそうですが、
私が被害者(子供を攫われた側の母親)で、
誘拐犯からこんな事を間近で言われたら、
「ふざけるな」って言って掴み掛かろうとしたと思います。
だってこれ、子供を攫った事を
希和子が全然悪く思ってない証じゃないですか。

「味わわせて頂けて」という言葉も嫌だったなぁ。
被害者家族にしてみれば、
誰も希和子に「味わわせてあげた」わけではなく、
彼女が勝手に味わってしまっただけですよね。
私だったら
「あなたのせいで子育てという喜びを味わえなかった私への詫びは?」
と言って、希和子を詰ったと思います。



最後も……ううん……
こういう犯罪での受刑者って、
出所後は対象と接触するのを禁じられますよね。
今回の場合は、二人が偶然に出会ったので
仕方がないと言える部分もあるとは思いますが、
「え? 会っちゃうの?」と思ってしまいました。

また、最後の最後、
希和子から「薫!」と呼ばれた恵理菜が、
一度は振り向いたものの、結局、彼女を無視をしました。
これは正解だと思います。
その直前で、恵理菜と実母との和解が描かれましたしね。
ここで、二人が会話を交わさなかったからこそ、
かつて薫と呼ばれていた少女は、本当の意味で恵理菜に戻り、
希和子から離れたんだと思います。



こちらのお話は、
犯罪者である希和子の視点で描かれる事がほとんどでしたので、
私も、彼女の気持ちに共感し、涙してきましたけれど、
この最終回にはもやもやした感情が残りました。
最後だけ取ってつけたように希和子の反省があっても
お話がおかしくなるだけだった……という見方もできるでしょうが、
恵理菜が元の家に戻った後に味わった違和感や
実母との確執は、
希和子による誘拐が原因であるのは明らかなのに、
当人が、その問題をすっ飛ばして
「ねぇ、薫……」と過去を愛しく懐かしんでいるのは
人間として筋が違うよなぁと思いました。

だからこそ、最後、
恵理菜が無視をしたのは良かったと思います。
これで希和子も、現在の薫に思いを寄せる事なく、
過去の思い出だけで生きていけるのではないでしょうか。
(ここで会わなかったら、今後も希和子は
「薫は今頃どうしているんだろう」と思ってしまうので)




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2010-05-06 03:10  nice!(0)  コメント(0) 
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