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NHK「ハーバード白熱教室」 [日常生活]

新聞のテレビ欄で気になっていたので
ただ今、ハーバード白熱教室の
第1回の講議「殺人に正義はあるか
(Lecture1 犠牲になる命を選べるか )」の再放送を見ています。

むちゃくちゃ面白くてびっくり!!
ハーバードの学生はいいなぁ。
こんな哲学の講議を直に受けられるなんて。

私も挙手をして意見を言いたかったです。


ちなみに、最初の例題(質問)はこちら。
あなたは時速100kmのスピードで走っている車を運転しているが
ブレーキが壊れていることに気付きました。
前方には5人の人がいて、このまま直進すれば間違いなく5人とも亡くなります。
横道にそれれば1人の労働者を巻き添えにするだけですむ。あなたならどうしますか?


講議では、圧倒的に「横道にそれる」を選ぶ人が多かったですが
私は違う意見で、少数派でした。
何故かというと、
確かに、事故で亡くなる方が一人でも少ない方が良いけれど、
五人を助ける為に、本来は死ななくていい一人を犠牲にするのは
もっと嫌だと考えたからです。


なので、その後に出された臓器移植の例題
──すぐに移植をしなければならない複数の人間を助けるために、
たまたま、隣の部屋で寝ていた健康な人間(健康診断に来た患者)を殺すのはどうか
という質問の答えも、私は「絶対に嫌」でした。


上記は、どちらも、
“大人数を守る為に少数を犠牲にする”事の善悪を問う例題ですが、
状況が変わると、意見もがらりと変わるのが面白かったです。
(下の例題では、「殺せない」という意見の方が大多数でした)
番組公式サイトでは、このように説明されています。
大半の学生は5人を救うために1人を殺すことを選ぶ。
しかし、サンデル教授はさらに同様の難問を繰り出し、
学生が自らの解答を弁護していくうちに、
私たちの道徳的な根拠は、多くの場合矛盾しており、
そして、何が正しくて、何が間違っているのかという問題は
必ずしもはっきりと白黒つけられるものではないことを明らかにしていく。



あくまで、とっかかりの例題ですので、
どの意見が正しいのかの答えは出ません(出せない事ですので)。
そして、メインは哲学の授業なのですが、
普段、哲学に興味がない私にも、大変面白く視聴できました。
日本人ならまず出ない意見が学生から出るので、
非常に興味深いです。



ちなみに、続けて放送されているLecture2の内容はこちら。
「サバイバルのための殺人 」
サンデル教授は、19世紀の有名な訴訟事件
「ヨットのミニョネット号の遭難事件」から授業を始める。
それは、19日間、海上を遭難の後、船長が、乗客が生き残ることができるように、
一番弱い給仕の少年を殺害し、その人肉を食べて生存した事件だった。
君たちが陪審員だと想像して欲しい。
彼らがしたことは道徳的に許容できると考えるだろうか?


これ、実例なんですよね……。
しかも上記は端的な説明ですが、
今、放送中の講議を聞いていると、物凄く切羽詰まった状況だと分かります。
これは、アメリカのロースクールでも
例題としてよく取り上げられるそうです。
考えるのも辛いけれど、
こういう問題と真正面から向き合うのも時には大事ですよね。

あまりに気になりましたので、
ウィキペディアでこの事件を詳しく見てみました。
ミニョネット号



明日25日の深夜にも、続きの講議の再放送があるようです。
公式サイトはこちら。
http://www.nhk.or.jp/harvard/index.html
お勧めです!


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2010-04-24 02:26  nice!(1)  コメント(0) 
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