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感想@ドラマ「Mother」第1話:児童虐待からの脱出 渡り鳥になった二人*ネタバレあり [テレビドラマ感想]

ドラマ「Mother(マザー)」の感想です。
今回は、初回の第1話
「児童虐待からの脱出 渡り鳥になった二人」です。

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以下の記述には、ネタバレがあります。


各回の感想記事のURLは
こちらの一覧(インデックス)記事でまとめています。
テレビドラマ感想一覧:2010年春 放送開始作品

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今期は、NHKが早々に放送していた
[八日目の蝉]という連続ドラマが、
赤ちゃんを誘拐して自分の子として育てる……というお話で、
こちら“Mother”とは内容が少しかぶっていますので、
どうなるんだろうと思いながら視聴しました。



いやぁ……泣きました。
サブタイトルに“児童虐待”との文字がありますし、
主人公の鈴原奈緒(松雪泰子さん)が
道木怜南ちゃん(芦田愛菜さん)を誘拐する理由もこれだとは、
番組放送前のCMを見た事で、分かっていましたので、
覚悟もしていましたが、
見ていてしんどかったです……。
怜南ちゃんが大事にしているものが勝手に捨てられていくのを始め、
ご飯すらろくに食べさせてもらえない事、
家の中に怜南ちゃんの居場所がなく、
母親の恋人が家にいる時は外に追い出される場合が多い事、
怜南ちゃんの身体中にあった痣、
その原因である、母親とその恋人の暴力行為……ときて、
あの黒いゴミ袋 orz
私は、息を詰めてテレビを見ていたせいもあって、
怜南ちゃんがゴミ袋に入れられて外に放置されたシーンでは
強い吐き気を感じました。
これはドラマだと分かっていても、見ていてゾッとしました。
昨晩(今日未明)に放送した
アニメ[RAINBOW-二舎六房の七人-の第2話]といい、
こちらといい、
日テレは頑張ってますね……。



尾野真千子さんが演じられた母親・道木仁美の気持ちも
よく分かります。
母親は、夫を亡くした後に得た恋人に
すっかり依存しているようでした。
一見、母親の中では、
完全に“恋人>>>>娘”という図式が立っているとも思えましたが、
娘が海に落ちたかもしれないと知って
母親が呆然としていたシーンを踏まえると、
彼女に対する見方が少し変わりました。

母親にとって、娘の怜南ちゃんには
“絶対に無くならないもの”という認識の甘さがあったように思えます。
逆に、恋人には対しては、
自分が捨てられるかもしれないという恐怖が
あったのではないでしょうか。
無くなる可能性が無いものとあるもの
……この二つに対して優先度を付けるなら、
後者が高くなるのは当たり前です。
だからこそ、母親は
無くなる可能性が無いはずだった怜南ちゃんを失って
(本当に失うかもしれない現実を目の当りにして)
呆然としていたんだろうなと思いました。

まぁ、本当に上記の心情であるにしろ違うにしろ、
母親が精神的に病んでいるのは明らかだと思います。
怜南ちゃんが、玄関に男物の靴(母親の恋人の靴)があると
分かった瞬間に
身体を強張らせるのは
見ていて本当に辛かったです。



その恋人。
彼は、怜南ちゃんに対して暴力を振るうのが常だったようですが、
白くてフリフリしたかわいらしい服を怜南ちゃんに着せたり、
母親の赤い口紅を無理に塗らせたり……と、
まるで性的虐待に繋がるような描写がありました。
母親にしてみれば、自分の娘に恋人が欲情するなんて
とても認めたくない事ですよね。
だからこそ、母親は
「彼を欲情させた娘が悪い」として、瞬時に問題をすり替えて、
怜南ちゃんに対して「汚い」と罵り、
暴力行為に及んだんだろうなと思います。
また、娘をライバル(夫を奪うもの)として敵視した部分も
かなり大きかったでしょう。
この辺も、ドラマ的と言えばそうですが、
現実でも決して無いとは言えない内容であるので
私は見ていて気持ちが沈みました。



主演の松雪泰子さん、子役の芦田愛菜さんも凄かったけれど、
私は、母親を演じられた尾野真千子さんに注目していました。
凄い役者さんだなぁと、こちらのドラマでも思いました。



子供に対して何の興味も持ってなかった鈴原奈緒が、
怜南ちゃんの悲惨な境遇を目の当りにした事で
内に潜んでいた母性が強く揺さぶられ、
あのような行為に走ったのも、
唐突だと思わないわけではなかったですが、
心情的には共感できる部分が大きかったです。
鈴原奈緒は、怜南ちゃんを助ける為に
言わば、自分の人生を潰したんですよね。
私だったら、ゴミ袋に入れられた怜南ちゃんを見た時点で
警察と学校に通報する事しかできませんので
凄いなぁと思うと同時に、
ドラマの事ですが、人って、
他人の為ならどんな事でもできるんだなと改めて思いました。
いざという時にとんでもない事を考えたりしでかしたりするのは、
自分の為ではなく、他人の為の時の方が多い気がします。



エイプリルフールである四月一日は「嘘を吐いてもいい日」だから
その日を機に、自分たちは親子だという嘘を一生吐くと決めて、
それを了承した怜南ちゃんが返事をする代わりに
「お母さん!」と何度も言って鈴原奈緒に抱きつくシーンは
涙が止まらなかったです。
その後、その日に向けて
二人が荷物をまとめているシーンも、
何とも言えない気持ちになりました。



このまま二人の逃避行が上手くいくはずがないので、
これから、様々な試練が訪れると思いますが、
せめて、怜南ちゃん(つぐみちゃん)だけは
幸せであってほしいと思います。

次回が楽しみです!


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続きの感想も書きました。
第2話:居場所のない二人

宜しければ合わせてどうぞ。


2010-04-16 03:11  nice!(2)  コメント(0) 
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