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感想:アニメ「デュラララ!!」第13話「急転直下」*ネタバレあり [アニメ感想]

アニメ「デュラララ!!」の感想です。
今回は第13話「急転直下」です。

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  • 出版社/メーカー: アニプレックス
  • メディア: DVD

以下の記述にはネタバレを含みます。
私は原作の小説を読んでいません。


前回の感想はこちら。
第12話「有無相生」

各回の感想記事のURLは、他作品と合わせて
こちらの一覧記事でまとめています。
アニメ感想一覧:2010年1月 開始作品


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この第13話で
物語全体の折り返しを過ぎた事になり、
後半戦(2クール目)に入りました。
OPは相変わらず格好良いですね!
曲のインパクトは前回の方が強かったですが
(特に、放送前のCMにおいて、
サビの部分から曲を流されたのには
強い印象を受けました)
既に12回も放送した上での今回の楽曲なら
充分だと思います。
キャラクター紹介時の名前の掲載も、
日本語表記から英語(ローマ字)表記に変わっていて、
映像全体が洒脱になっているなぁと思いました。

EDは、私はこちらの方が好みです。

まぁ、こちらの作品に限らず、
ソニーが出資しているアニメ枠では、
このレコード会社に所属しているアーティストが
持ち回りでテーマソングを担当しますので、
どの作品にどの楽曲が使われるのかは、
担当スタッフの押しの強さと運頼みなのですが、
デュラララ!!の場合は当たりだったと思います。



さて、本編の感想です。
今回は、池袋で行なわれたダラーズの初集会から
半年が経ったという設定でした。
モノローグの担当は、園原杏里ちゃん。
その回の主人公っぽい人が
他視点で物語を淡々と語るのは、こちらの作品の手法ですので、
他の回でもそうだったように、今回も、
モノローグは杏里ちゃん役の花澤香菜さんが喋っていますが、
杏里ちゃん自身のことを“彼女”と呼んでいます。

そして、モノローグでは、“彼女”の生活について
「(以前と)何も変わらない」としていますが、
・変わってほしくないからそう言い聞かせている
・既に変わっているのを自覚しているので
わざわざそう言う事で現実から逃げている
……という心境があるのか、
今回は、くどいくらいにこの単語を繰り返していました。
おそらく杏里ちゃんにとって
自分の生活(周りの環境)が“変わらない”事は
安息なんでしょうね。
“彼女”がモノローグで呟いていた通り、
杏里ちゃんは相変わらず張間美香を好きでいて、
竜ヶ峰帝人くんと紀田正臣くんからの好意には
ちょっと戸惑いも覚えるけれど、
今のところ友情でもって接してくれる彼らとの付き合いは
心地よくて……
元同級生に虐められたり、教師にいやらしい目で見られたりと
それなりに不快な事もありますが、
“変わらない”と何度も呟ける程度に
(=変わっていない事に不満を抱いてない)
やり過ごせているように見えました。

しかし、“彼女”の意に反して
現実は少しずつ変わっています。
一番顕著で他愛の無かった変化は、
三人のそれぞれに対する呼び方が、
「××さん」「××くん」だったのが
下の名前呼びに変化した事です。
男子生徒が女子生徒の名前を呼び捨てにするって
結構、大きなハードルを超えないと無理な事ですが、
紀田くんは、ノリであっさりと超えそうだなぁと思いました。
「あ、これから下の名前で呼んでいい? いいよね。
杏里ちゃん──杏里!!」
って感じで。



その杏里ちゃん。
今回の終盤では、いじめっこ三人組に襲われた途中から、
彼女の意識が半分飛んだような描写になっていました。
そして、杏里ちゃんが危機に瀕した&意識が半分飛んだ?状態で
例の切り裂き魔が表れたのを踏まえると、
やっぱり、切り裂き魔の正体は杏里ちゃんで(でも無自覚)、
今回は、彼女の防衛本能に煽られて
切り裂き魔が勝手に出ちゃったんじゃないかと思えました。
(セルティが怪しい影のうねうねを出すみたいに)

ただ、“罪歌”というチャット荒らしの件と、
もし杏里ちゃんが切り裂き魔なら、
彼女は切り裂き魔が出る度に
その現場にいなくてはならないので
彼女がそうだとは言えない部分もありますが……。
(ただ、たとえば、
杏里ちゃんが眠ってる最中に
切り裂き魔を出せちゃうといった設定があるのなら
話は変わってくると思います)

チャット荒らしの“罪歌”は、
「ハハハハハハ」と笑いの言葉を打っているのでしょうが、
「母母母」となっているのが、なんだかせつなかったです。



ところで、今回は、
池袋で急激に膨れ上がったダラーズを面白く思ってないらしい
黄巾賊の存在が、
クローズアップされました。
やはり紀田くんは元黄巾賊で
しかも仲間から相当慕われていたっぽいですね。
もしかしたら、帝人くんがダラーズの真の創始者だった設定を受けて、
紀田くんも、黄巾賊の創始者かトップ、
もしくは、それらに近い立場だったのでしょうか。
で、こういう展開だと、
「もう二度と関わりたくない」と公言している人間ほど
その繋がりを断ち切れず、再び関わる羽目になるものなので、
紀田くんには、これから辛い展開が待ち受けてそうな気がします。
あの、折原臨也と親しげに話していた女性(入院患者)の件も
近い内に回想として流れるのかな??
楽しみです。

杏里ちゃんも紀田くんも
なんだか物騒な事に巻き込まれそうなのに、
帝人くんだけが、呑気な高校生ライフを楽しんでいるのも
落差があっておかしいです。



さて、物語全体のキーパーソンである
セルティ・ストゥルルソン。
杏里ちゃんはセルティ(の攻撃)を“非日常”を称しましたが、
本来は、存在そのものが非日常であるはず(あるべき)の彼女が、
池袋に集う人々の間に限っては、
すっかり“日常”化しているのが、とても面白いです。

今回、ダラーズの二人(ラノベファンの二人)が、
セルティの存在が公になっている&
セルティが堂々と公道を走っている事に対して、
「自分たちだけが知っている秘密程度(の存在)ぐらいが
丁度良かったのに〜」と惜しんでいました。
普通、“首無しライダー”が存在していること自体、
非常におかしな事で──それこそ非日常なので、
彼らがこう惜しんでいる事も
セルティがすっかり日常化した証になっています。

そして、一番存在が怪しくて、
物語の象徴でもあるセルティが日常化した事で、
人を売り買いしちゃう人間も、
一つの首に心を奪われた男も、
そんな弟を溺愛して破滅した姉も、
好きな男の為に整形までして過去の自分を捨てた女も、
元黄巾賊らしい男も、切り裂き魔かもしれない女も、
そんな事も知らずに日々の生活を静かに過ごしている男も、
自分にしかできない事件を起こそうとしている男も、
首の無い妖精も、
そんな妖精に盲目な男も、
どこか変なのに、この作品の中では皆、
普通に“日常”化しているのが、面白いです。
この辺はとても上手い作りだと思います。



さて、今回は動きが地味だった折原臨也。
盤上に、将棋とチェストと囲碁の駒を
それぞれ一つずつ置いていました。
これらを発見した矢霧波江さんは
「だからどういうルールなの」と不思議がっていましたが、
これは、今の“デュラララ!!”の世界を
最も適確に表わしていると思います。
“種類(種族)の違う者による三つ巴”ですよね。

そして、それを自分が作っている
(全ての駒は自分の手の内にある)事に
折原臨也は酔っているんだろうなぁ。



あ、今回、一番面白かったのは、
妖精のくせに警察を怖がったセルティです。
警察にしてみれば、本来はセルティは怖い存在なので、
怖い相手から実は怖がられているという図が
見ていて大変おかしかったです。
そういえば、セルティは、宇宙人も怖いんですよね。
かわいいなぁ。






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感想は以上です。
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。

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続きの感想も書きました。
第14話「物情騒然」

宜しければ、合わせてどうぞ。


2010-04-13 23:50  nice!(1)  コメント(0) 
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