感想@ドラマ「臨場」第7話:ユズリハの家*ネタバレあり [テレビドラマ感想]
連続ドラマ「臨場」の感想です。
今回は第7話「ユズリハの家」です。
以下の記述にはネタバレを含みます。
私は原作の小説を読んでいませんが
こちらのドラマをリアルタイムで視聴していました。
(内容はうろ覚えです)
前回の感想記事はこちら。
【第6話:罪つくり】
各回の感想記事のURLは
こちらの一覧(インデックス)記事でまとめていきます。
【テレビドラマ感想一覧:再放送 視聴】
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こちら“臨場”に限らず、
ミステリドラマを最後まで見た時に
後味の悪さを感じる作品は、決して珍しくありません。
それは、作中で取り上げられた事が
現実の世界で生きる私たちが抱える問題に
深く関わっている事が多いからでしょう。
そして、今回の“ユズリハの家”は、
第1期の中でも、そういう色が特に強く出ています。
親の介護、そして自殺幇助(ほう助)
──とても重い話です。
今回は、死亡した老人が自殺であるか否か、
また、途中からは、
自殺幇助を行なったのは誰かというのが見所でした。
私は音楽が好きで、バイオリンを習った事はありませんが
松脂が使われる事は以前からよく知っていました。
なので、作中で“松脂が何に使われるか”が挙げられた時に、
バイオリンが含まれてませんでしたので、
「あぁ、これは意図的に伏せられているなぁ」と思いました。
まぁ、冒頭から
妻によるバイオリンの演奏が散々なされていましたので、
あの時にこの単語を出してしまうと
誰にでもそれが分かってしまうので
敢えて出されなかったんだろうとも分かりましたが。
それにしても、
息子:野球のロジンバッグ(ロージンバッグ)
夫:ロジンアートの販売
……と、
よく、家族に松脂を絡ませたなぁと思いました。
最後、回想で、
娘である妻が父親(老人)を殺すシーンでは
こうなる事は最初から分かっていたのに、
私はまた泣いてしまいました。
あのアイスクリーム云々の話から
辛くて辛くてたまりませんでした。
倉石義男(内野聖陽さん)が言ったように、
これは“絶対にしてはいけない事”です。
でも、大好きな父親が毎日苦しんでいるのを目の当りにして、
事ある度に彼が「死にたい」と言うのを聞き、
「そんな事を言わないで」と宥めていた下地があった上で、
今回の自殺があったとなっては、
犯行に至ってしまった妻の気持ちは
私にも充分に理解できます。
父親自身が死を望み、実際に事に及んだなら、
もう楽にしてあげようと思ってしまうのも、
間違っているとはいえ、愛情の一部だからです。
子供だからこそ、苦しむ親の姿を見たくないですし、
生きる事=苦しむ事となっている親を
いい加減に解放してあげたいという気持ちが出るのは、
寧ろ自然な事だと思います。
誰も好き好んで親を殺すわけじゃないのを思うと
本当に辛いです。
そして、一番辛いのは、
この手の話が、決してドラマの中で終わらず、
現実の世界にも少なからず起こっているという事です。
ただ、父親(老人)が自殺を図ったと分かった後、
娘である妻が抱きついた際に、回想として、
バイオリンを演奏する子供時代の彼女の映像が流れますが
この演出には笑ってしまいます。
無い方が良かったです。
また、バイオリンの演奏が、
失礼ながら、あまりお上手に聞こえなかったのも残念でした。


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続きの感想も書きました。
【第8話:黒星】
(4/8 追記)
原作の小説も読み、感想を書きました。
【感想:小説「臨場」横山秀夫著】
宜しければ、合わせてどうぞ。
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2010-03-30 22:18
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