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感想:ドラマ「宿命 1969-2010 -ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京-」第8話(最終回)「決戦!血の密約」*ネタバレあり [テレビドラマ感想]

連続ドラマ
「宿命 1969-2010 -ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京-」の
感想です。
今回は第8話「決戦!血の密約」です。
最終回です!
以下の記述にはネタバレを含みます。
私は原作の小説を読んでいません。


前回の感想はこちら。
第7話「最終章〜血の結末」

各回の感想記事のURLは、他作品と合わせて
こちらの一覧記事でまとめています。
テレビドラマ感想一覧:2010年冬 放送開始作品(1月〜)


────

この最終回を見る前から分かっていた事ですが
前回で有川崇(北村一輝さん)の出生の秘密が明らかになり、
彼の最大の敵であったトラブルメーカーの母親・三奈さんとも
和解してしまったので、
“面白さの頂点を超えた後のお話”という印象が
否めませんでした。
全体的に駆け足的な作りでもあったので
後日談を見ている気分にもなりました。
舅と娘婿が争う展開は、これはこれで面白いので
有川崇の決意表明で終わらせず、
じっくりと描いてほしかったです。
(原作の小説も続編という形でこれを書いているらしいですが
ドラマの第二部が作られる可能性はどうなんでしょうか。
視聴率があまり奮わなかったらしいですからね……)



これまでの放送において、
有川崇が熱意溢れる青年で、
性格も良く真面目である事はよく分かりましたが、
その反面、マリファナ問題といい、今回の一件といい、
脇が甘い人だなぁと思いました。
“こんな事になるとは思わなかった”から
迂闊な事をしてしまったのでしょうが、
私は最後まで彼の気持ちになれなかったのもあって、
放送を見ていても、彼に同情できませんでした。
なんていうか、最後まで
他人事としてドラマを見てしまったなぁ。
通常であれば、主人公と共に泣いたり笑ったりするので、
そうならなかった点も、
私がこちらの作品をネタドラマとしてしか見れなかった
理由かもしれません。

ただ、白井家の事情が変わり、
(尚子さんの妹が結婚する事により
白井家が有川家の財力を頼らずに済むようになった)
有川崇が切られても白井家が全く困らなくなった展開は、
見ていてとても面白かったです。
でもこれは、有川崇に対してではなくて、
昔の夢が破れそうになった三奈さんへの感情でした。



笹山宣子の復讐は、
彼女が有川崇たちに金品を要求しなかった点に
潔さが表れていると思いました。
笹山宣子にしてみれば、
あの行動は復讐でなく、お灸を据えた
──いわゆる、お仕置きだったのかもしれません。
三奈さんが笹山宣子の人生を狂わせたのと同様に、
彼女は、有川崇を使って三奈さんの望みを断ちました。
でも、笹山宣子の感情が悪意だけではないのは、
空港での彼女の言動が示していたと思います。



普通、ドラマの主役というと、
山のてっぺんに一人で立つようなものでしょうが、
こちらのドラマにおける北村一輝さんは、
個性溢れる脇役を繋ぐ役目を
上手くこなされていたと思います。
例えるなら、
派手に目立つ花びらが脇の役者さん達で、
北村一輝さんは花の中央──花芯の部分だった気がします。
なので、北村さん演じる有川崇は
ほとんどのエピソードにおいて“受け身”でいた事もあって
特に目立つ事はなかったですが
だからこそ、最後に彼が再び政治家を目指すという熱意が
改めて際立ったと思います。

個人的には、笹山宣子か三奈さんを主人公にして、
松本清張作品における米倉涼子さんの主演作みたいな感じで
女のドロドロ劇にした方が
より面白かったのではないかと思いました。
そして、このドラマで一番株を上げたのは
小池栄子さんだったと思います。






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感想は以上です。
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。

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2010-03-13 15:31  nice!(2)  コメント(0) 
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