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感想:アニメ「おおかみかくし」第6話「恋」*ネタバレあり [アニメ感想]

アニメ「おおかみかくし」の感想です。
今回は第6話「恋」です。
以下の記述にはネタバレを含みます。
私は原作のゲームを遊んでいません。


前回の感想はこちら。
第5話「暴走」

各回の感想記事のURLは、他作品と合わせて
こちらの一覧記事でまとめています。
アニメ感想一覧:2010年1月 開始作品


────

今回も面白かったです!
毎回、ちょこちょこと分かっていくけれど、
謎が謎を呼ぶ感じで、再び適度に謎を与えられるのが
私にはたまらないです。

いやぁ……今回は色々な事が分かりました。
そしてとうとう、第1話の冒頭のシーンに
(九澄博士が摘花五十鈴に襲われる)繋がりました!!
見てるこちらが、ドキドキしました〜〜。



まずは、主人公の九澄博士について。
今回の放送で、私の中で特に印象に残ったのが
“ミツ”という単語でした。
前後の文脈から考えて、これは“蜜”ですよね??
そして、この単語を発した人間と、状況を踏まえると
(櫛名田家での会合/五十鈴ちゃんの母/五十鈴ちゃん)
蜜=博士であると思えました。

ここで気になったのが、
転校生である博士が、学校でやたらとモテていた点です。
なんでそんなに皆、博士を取り囲み、慕っているのかが
私には分かりませんでした。
転校生が物珍しいという雰囲気ではなかったからです。
でも、博士が蜜と呼ばれる特別な存在であり、
蜜と呼ばれる存在が、この嫦娥町に住む人
(特に旧市街出身の人?)を引き寄せるものだとしたら、
物凄く納得がいきます。
博士がクラスメイトに囲まれていた図は
まさに、花の蜜に動物や昆虫が群がるような感じだったので。

そして、冒頭のシーンで
櫛名田家に集まっていた人々(自警団?)が
「十万人に一人〜」や「強過ぎる蜜」という言葉を発していました。
また、「記録的な八朔の不作」とも。
以前の感想にも書きましたが、
やはり、センターで出されているカプセル薬には
八朔の安寧効果(匂いを嗅ぐと衝動が鎮まる)が
効能としてあるようです。
その薬は、嫦娥町の八朔でしか作る事ができず、
記録的な不作である今年は、本当に特別なんですね。

そして、よりによって、そういう酷い状態である今年に、
強過ぎる蜜である博士が、嫦娥町に引っ越してしまった
──住民にしてみれば、
治療薬が枯渇しそうなのが分かっているのに、
病気を更に悪化させる要因が外部からやってきたのですから、
そりゃあ、たまったものではないでしょう。
櫛名田家に集まっていた人々の内の誰かが、
皆を救う為に蜜を殺すというような物騒な事を言っていましたが、
もし上記の仮説が当たっているのなら、
彼らの中でそういう意見が出るのも当然だと思います。



さて、摘花五十鈴ちゃん。
今回の五十鈴ちゃんは、
「(自分は)お兄ぃとは違う!」を連発していました。
しかし、視聴者である私から見れば、
五十鈴ちゃんは、まんま、一誠さんと同じ道を辿っていました。
違った点は
……“本気で博士を好きでもあった”という事でしょうか。

多分、五十鈴ちゃんは
本当に博士に恋をしていたと思います。
しかし、普通の人なら“恋”だけで済んだ話が、
彼女が旧市街出身の人間だったせいで
同時に神人化してしまった
──そして、このような悲劇になったんだと思います。

前々回で亡くなったモブのカップルもそうでしたが
(髪留めを落とした女の子が神人化していた)
もしかすると、旧市街の人にとって、
恋愛をするのと神人化するのは
同一ではないけれど、物凄く近いところにあるんでしょうね。
だから、五十鈴ちゃんがそうだったように、
本当に相手を恋しく思えるし、胸もドキドキするけれど、
性的に興奮してしまうと、
旧市街出身の人間としての本能まで煽られるので、
赤目になってしまう→相手の精気を吸いたくなるんだと思います。

一誠さんが本当にホモだったかどうかは分かりませんが、
五十鈴ちゃんの言動と彼を比べてみると、
私は、一誠さんは単に
博士が持つ“蜜”の誘惑に負けただけのような気がします。
初回の最後に亡くなった博士達のクラスメイトと同じです。
(小笠原君でしたっけ。名前が違っていたらすみません)

でも五十鈴ちゃんの場合は、“蜜”に誘惑された以上に、
彼を異性として好む気持ちが大きかったように思えました。
それと、五十鈴ちゃんは恋に恋する年頃なので、
「これが恋!」と言いたい要素も多少はあったのかもしれません。
櫛名田眠は、「勘違い」だと言い切りましたが
──結果的にはそうでしたが、
博士の精気を吸いたいと思うまでの五十鈴ちゃんの気持ちは、
決して勘違いではなかったと思います。

そうそう、五十鈴ちゃんの家の前に、
木彫りの狼の像と八朔が供えられていましたね。
あれはやはり、以前の感想記事で想像しました通り、
掟によって櫛名田眠に祓われた人
(殺された人)がいるという証のようです。
ああやって、魂を慰めているのでしょうか。



一つ、気になった事がありました。
休んだ五十鈴ちゃんを心配した博士が、
彼女の家を訪ねた際に、
お母さんから追い返されてしまいました。
その後、五十鈴ちゃんと会話をするお母さんが、
泣きながらあれこれと言うのですが……
言わば、一誠さんを誘惑した存在である博士を
お母さんが煙たく思う気持ちは、
私にもよく分かります。
一誠さんがああなってしまったから、
お母さんはどうしても、五十鈴ちゃんを守りたかったんでしょう。
その為に、五十鈴ちゃんを
“蜜”である博士から引き離す事は
当然だと思います。

で、その後に、お母さんが大泣きしながら
「こんな所にさえこなければ」と言いました。
これ、単に、
「自分の子供達が博士と会わなければこうならなかった」
との解釈で良いのでしょうか。

というのも、彼らには、
旧市街から新市街に引っ越してきたという設定があります。
極端な話、旧市街が潰れてしまって、
今は住めなくなっている土地であるならまだしも、
旧市街も普通に存続しているにもかかわらず
敢えて新市街に引っ越してきたという事には、
何らかの事情がありますよね。
しかも、かつて五十鈴ちゃんは
彼女の出身が旧市街であるとバレる前に、
旧市街に対してよそよそしい態度を取っています。
(絶対に関わりたくない感じがしていた)
それを考えると、彼ら一家は
旧市街から追い出されたか、逃げてきたのかなと思いました。
また、一誠さんにしろ五十鈴ちゃんにしろ、
博士のせいであのようになってしまったのを踏まえると、
もし博士と出会ってなかったら
今頃はまだ普通に生きていられたのかなとも思いました。



櫛名田眠ちゃんについて。
眠ちゃんは、以前のように自警団の要請を受けて行く場合と、
今回のように自主的判断で現場に赴く事があるようですね。

また、眠ちゃんが五十鈴ちゃんと行なった会話の中で
「ここであった事を口外しない」という台詞があったのを思うと、
神人に対して冷徹であり非情なところを見せる彼女にも
それなりの情はあるんだなと思いました。
但し、あの状況は、博士がピンチだったので、
上記の言葉は
彼を五十鈴ちゃんから離す為の方便だった可能性もありますが
──眠ちゃんの口調が真摯なものだったので、
私は、嘘ではなかっただろうと思っています。
クラスメイトから畏怖の対象にされているけれど、
眠ちゃんの心の中には
彼女なりの親愛があるのではないでしょうか。



ところで、この話に香織さんの謎は
どのように絡むのでしょうか。
今回、彼女の右手(右手首)が怪しかったので
びっくりしました!!!
体調が悪いのも含めて、あれは
香織さんが何らかの悪い呪いに掛かっている証とか??
彼女を拝む人々も合わせて、不思議がいっぱいです。

次週も楽しみ!!







────

感想は以上です。
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。

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続きの感想も書きました。
第7話「喪失」

宜しければ、合わせてどうぞ。


2010-02-12 22:02  nice!(1)  コメント(0) 
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