さくらもちモチ

感想@アニメ「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIRT」第40話 フラスコの中の小人（ホムンクルス）*ネタバレあり　[アニメ感想] [編集]

アニメ「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIRT」の感想です。
今回は第40話「フラスコの中の小人（ホムンクルス）」です。

以下の記述にはネタバレを含みます。
私は原作の漫画を読んでますので、
まだアニメ化されてない部分に記事で触れている場合があります。


前回の感想はこちら。
【第39話「白昼の夢」】

各回の感想は、下記の一覧ページにてURLをまとめています。
【アニメ感想一覧：鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIRT】


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Ａパートの中盤で流れた
マスタング大佐とホークアイ中尉の
暗号文を含んだ会話について。
私はこのシーンがある原作の漫画を
丁度、本誌（月刊少年ガンガン）で読んでいたのですが
めちゃくちゃ興奮したものです。

私は、この部分は単行本で持ってないので
不確かですけれども
今回のアニメでは端折った感じがしました。
でも、ホークアイ中尉の言葉の中に
名前が不自然に多く出てくる事からして、
それぞれの名前の頭文字を繋いでいくと
一つの文章になる……というのは
（セリムがホムンクルスである事実を伝える）
お話の勢いで理解できるので
こちら（アニメ）の方が分かりやすいかなと思いました。



キングブラッドレイに召集された
アームストロング少将（オリヴィエ）が、
彼に対して余計な誤魔化しをしても全く利かないと踏んで、
腹を括り、
レイヴン中将の暗殺の件をしれっと報告するシーンは
とても格好良かったです。
惚れるなぁ……姐さん！！！
そして、アームストロング少将の信念が砦全体に行き渡っているので、
彼女が不在でも、
まるで彼女がそこにいるように皆が動けるらしいのが
大変素晴らしいです。
見ていて、部下達がとても頼もしく思えました。



さて今回は、タイトルにもなっている
“フラスコの中の小人”ホムンクルスが
いかに世に出てきたかが描かれました。
クセルクセス王の愚かな願い（不老不死）が
今日まで続いている全ての災厄の根源なわけですが、
そこに、したたかにつけ込んだホムンクルス（今の“お父様”）の策が
成功した話であり、
彼に気に入られてしまったが故に、唯一の例外者となり、
対外的には共犯者と見られてもおかしくない立場になってしまった
ホーエンハイムが絶望した話でもあります。

錬成陣によって国が一夜にして滅んだ事もショックですが、
普通の人間が不老不死になれるのって、
決して喜ばしい事ではないですよね。
そりゃ、栄華を誇って楽しい事しかしないで済む
クセルクセス王のような人は
いつまでも生きていたいと望むでしょうが、
普通の人間にとっては、生きる事＝苦楽を味わう事なので、
楽しい事ばかりではないです。
また、死ぬ事で己の罪から逃れられる事があるのも踏まえれば、
彼は後悔と自責の念に、永遠に駆られるわけで。
ホーエンハイムが、この先、ずっと一人で生きていき、
トリシャ（エルリック兄弟の母）に会うまで
自暴自棄になっていて
これといった目的もなく放浪していた気持ちも、よく分かります。

トリシャと出会い、子供を二人も生した事は、
ホーエンハイムにとって、ある意味、
悲劇の渦から脱出する為の縄だったのかもしれません。

最初は少年と言っても良いような年齢だった
ホーエンハイムが、
錬成陣が成立した時には
オジサン（今の外見の年齢）になっているのが、
月日の長さを物語っていました。
それだけの年月を掛けて
あの愚かな計画が実行された事が、
クセルクセス王と近従達の愚かさを
より浮き彫りにしていたのではないかと思います。





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続きの感想も書きました。
【第41話「奈落」】

宜しければ、合わせてご覧下さい。