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感想:NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」第5回 留学生*ネタバレあり [テレビドラマ感想]

NHKのスペシャルドラマ「坂の上の雲」の感想です。
今回は第5回「留学生」です。

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私は司馬遼太郎先生の原作を読んでいません。
以下の記述にはネタバレを含みます。


前回の感想はこちら。
第4回「日清開戦」

各話の感想記事のURLは
他作品と合わせてこちらでまとめています。
テレビドラマ感想一覧:2009年秋冬 放送開始作品


────

面白かったです。

以前にも書いたと思うのですが、
私は、近代史については、
受験対策で年号と重要事件の暗記しかしなかったので、
当時の世界情勢や、日本の立場を知る事だけでも
むちゃくちゃ面白いと思えました。
興奮しました。
色んな意味で、
当時、相当な軍事国家だったらしい日本を
より知りたくなりました。
軍事費が、国家予算の48パーセントって……
半分にちょっと欠けるぐらいも占めていたなんて、
本当にギョッとしました。

実は今回、本放送を見る事は叶わなかったのですが、
再放送を一応見ていて
(でも他の事をやりながらだったので、断片的です)、
その上で、このお正月に、録画したものを改めて見たのですが、
最初(再放送)、この具体的な数字を
渡辺謙さんのモノローグで聞いた時には、
「はぁ?」と声を出してしまいました。
後日に録画分を見て、これが自分の聞き間違いでない事を知って
また驚きました。

そして、朝鮮は、
日本にとっても周辺各国にとっても、
戦略上で大事な土地だったんですね。
そのいずれもが、朝鮮に住む人の事などどうでもよくて、
日本:侵略してくる大国がここを足掛かりにしないように、落としておく
他の国:日本がここを支配していると小煩いから、早めに奪還したい
というように、自国の利益だけ考えていたらしいのには、
見ていて胸が痛みました。
そして、私はいい大人なのですが、
外国の人から日本人が度々指摘を受けるように、
自国の戦争についての教育をきちんと受けていないので、
こういう事を知りもしないのは恥ずかしいなと
改めて思いました。
確かに“国家存亡の危機”ともなれば、
他の国を思う余裕など全くなくなるのが普通なのでしょうが
だからといって、全てが許されるわけではないですよね。
国が無くなる=文化が失われる事は、それこそ罪なので、
何としても国を守らねばならないという気持ちも分かるだけに、
本当、考えただけで辛くなります。
これは、当時の人に対して失礼な物言いでしょうが、
私は「戦争は悪いことだ」と胸を張って言える
今の時代に生まれて良かったと、心底思いました。

日本人も色々いて
他の国の人に対する気持ちも、人によって様々でしょうが、
感情云々で物を語る前に、
知っておくべき事は知らないと駄目だなと痛感した次第です。
ただ、歴史は、見る側(視点を置く側)によって
印象が変わってしまうので、
できる限り公平さを保たなければならないのが難しい点ですが……。
とにかく、私には今回の放送も勉強になりました。



日清戦争がとりあえず終わり、
次は日本史でいくと、いよいよ日露戦争があるわけですが、
合間にちゃんと、日本が諸外国に留学生を出していたのが
私にはとても意外でした。
そして、過去の戦争を学ぶ事が
次の戦争で勝利を掴む事に繋がるというのは、
昔からの鉄則ですが
(だからこそ兵法が尊ばれた過去がありますよね)
秋山兄弟の弟・真之もそうだったと知って
私は嬉しくなりました。
特に、船をわざと沈めて障害物とする代わりに
湾の出入り口を塞いでしまう作戦──!
船が縦に沈むと失敗という点も含めて、見ていて興奮しました。

話がちょっとずれますが、
私、某戦国ゲームの同人活動で
竹中半兵衛 ζ・×・ζを書いているのですが、
この戦略(閉塞作戦)は、
水軍のネタとして使わせてもらおう!と思いました。
(勿論、その際には元ネタはきちんと併記しますww)



広瀬武夫は格好良いですね!
そして、男気溢れる彼は、
秋山兄弟の兄・好古さんと気が合いそうだと思っていたら、
好古さんが、
広瀬と真之の子供じみた餅食い競争に交じってくれたので、
私は微笑ましく見ました。

ただ、確か広瀬も言っていたと思うのですが、
当時の一般市民の経済情勢を考えると、
好きなだけ餅を食える(食べても支障がない)生活って
かなり恵まれていますよね。
まぁ、兄弟ともに兵隊さんで、軍の中でも身分ある立場ですし、
それなりの高給取りでしょうから、これは自然の事なのでしょうが、
これが特別な事になる時代性を、私は強く感じました。

留学先であるロシアにて、広瀬が巻き込まれた騒動についても
大変面白かったです。
恋の怨みは恐ろしいwのは、万国共通のようですね。
そういえば、今のプ−チン大統領は
柔道が黒帯じゃなかったでしたっけ??
今回、投げ飛ばされたロシア人も
一応、柔術の心得があった事からして、
当時からそういうものが異国で親しまれていたんだなと分かって、
私はちょっと感慨深くなりました。



さて……今回で2009年の放送が終わってしまいました。
続きは現在撮影中だそうで、その一部は
2010年の冬に放送されるわけですが、
巨額の制作費と多大な時間が掛けられただけあって
全般的にとても丁寧に作られたドラマだったと思います。
見ていて面白かったですし、勉強にもなりました。
上記の通り、学校で教える近代史は
受験用にちょろっと覚えるだけとなってしまっていますが、
こちらのドラマを見ただけでも、近代史への意識が変わると思います。
私は戦争を肯定しませんし、
過去の日本について、賞讃することも責めることもありません。
しかし、過去の日本への興味を持つきっかけとして
こちらのドラマを見る事は、
人に勧めたいと思いました。

続きも楽しみです。






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感想は以上です。
お読み下さり、ありがとうございました。

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2010-01-12 03:21  nice!(0)  コメント(0) 
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