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感想:宝塚歌劇 星組公演「さくら / シークレット・ハンター」 [映画・舞台]

宝塚歌劇 星組公演
「さくら / シークレット・ハンター」の感想です。
NHK-BSの年末宝塚特集2009で視聴しました。

私は、宝塚観劇について初心者ですので
記述に間違いなどがあるかもしれません。
もし見つけられた方は
サイドバーにあるメールフォームやコメント欄から
お教え頂ければ有難いです。


*******

宝塚舞踊詩
「さくら」−妖しいまでに美しいおまえ−
作・演出/谷正純


ミュージカル
「シークレット・ハンター」−この世で、俺に盗めぬものはない−
作・演出/児玉明子
ダゴベール:安蘭けい
ジェニファー:遠野あすか
セルジオ:柚希礼音
ジョエル・ロビュション:立樹遥


────

私は、かつて日本舞踊(古典)をたんまり見る機会があり、
洋舞よりは、舞踊家さんに対して好き嫌いが激しいです。
で、古典は大好きなのですが
いわゆる新舞踊(カラオケ舞踊)が大嫌いで、
創作舞踊に関しては
わけが分からないなぁと思って見る事が多かったです。
(日本舞踊協会が年に一度上演していた創作も
以前は毎年見させてもらっていましたが、
どう評価をしたら良いのかが分からなかったです)
なので、今回の「さくら」も、視聴する前は
「途中で飽きたら眠るかもしれないな」と
思っていました。

公式ホームページを見てみたら、
こちらは、安蘭けいさんのトップお披露目
(大劇場)作品なんですね。
ちょっと意外な感じがしました。

あ、私は、星組については観劇した事がなく、
ここ数年は映像も見た事がありません。
安蘭けいさんについては、
私が、宙組の舞台「逆転裁判」を機に、
再び宝塚に興味を持った頃に退団されたので、
お名前やお顔などは一応知っていました。



それで、実際に見た「さくら」は……
すみませんが、安蘭けいさんより松本悠里さんに
目が向いてしまいました。
第2場で、赤い着物姿でピンで踊っていた松本さんが凄くて、
「この松本悠里って人、上手いなぁ」と思って見ていました。
慌ててネットで調べてみたら、更にびっくり。
よ……44期生、しかも歌劇団の理事!!
「ふぇー(へーと言うつもりだった)」っていう変な声を
出しちゃいました。
松本流のお名取りさんなんですね。

安蘭けいさんは、立ち姿はさすがトップさんだけあって
麗しいのですが、
踊ると、相手役の遠野あすかさんもそうですが、
松本悠里さんに食われちゃう感じがしました。
上記の第2場の他、一緒に踊られた時がありましたが、
自然に、松本悠里さんに視線が向いてしまいました。

下級生にしても……
おそらく、今の宝塚では
日本舞踊はバレエなどの洋舞より下の扱いでしょう。
音校に入学する生徒さんにしても、
ほとんどがバレエを習っていて、
逆に日本舞踊は、音校の授業を受けるまで、
見た事もなければやった事もないという人が多いと思います。
宝塚は、他の舞台芸術よりも
オールマイティーさ(何でもできなきゃいけない)を
求められる事が多いので、
そういう中で、
日本舞踊をお客さんに見せられるレベルにまで仕上げるのは
本当に大変だと思いますが、
やはり、下地がちゃんとできている人とそうでない人の差は
見えてきちゃうなぁと思いました。
安蘭けいさんや一部の上級生(と思わしき生徒さん)は、
“魅せる”事で、ある程度の誤魔化しが効きますが、
群舞の一人といった下級生ぐらいになると
さすがにちょっと厳しい人もいました。
でも、何人か上手い人が後ろで踊っていたので、
こういう舞台の時ぐらい、実力順にして
前に出したら良いのに……と思いました。

内容については、和物ショ−なので、
着物やタカラジェンヌさんの美しさに見とれてばかりでした。
また、音楽に合わせて踊るだけでなく
寸劇っぽいのも入っていて、面白かったです。
特に、“節句人形”。
酒乱気味の雛人形&「今日でおしまいひな祭り」の唄には
笑いが止まりませんでした。
武者人形が中心となって、
桃太郎や関羽と張飛などを従えて
「出番を待とう」と唄っていたのも面白かったです。
確かに、桃の節句が終われば、次は端午の節句ですよね。
また、日本人形だけでなく、
ドレスを着た人形や衛兵隊などが
ネズミに襲われそうになっていたのも良かったです。
寧ろ、普通の踊りより
こういう寸劇メインにした方が良かったのではと思ったぐらい
面白かったです。
でも、オペレッタ狂言は眠かったです。



続いてのミュージカル「シークレット・ハンター」は、
サブタイトルが「この世で、俺に盗めぬものはない」だったので、
ルパン三世の「カリオストロの城」よろしく、主人公が、
盗むのが一番難しいとされるヒロインの心を盗んじゃって
大団円になるんだろうなと、安易に思っていたので、
最後のどんでん返しが面白かったです。
ジェニファーという名前がお姫様らしくなかったので、
プリンセスの名前が本当にジェニファーだった点も合わせて
驚きました。

上記の通り、私は安蘭けいさんの舞台を
初めてまともに見たのですが、唄ウマさんなんですね!
声もよく通っていたし、素敵でした。
ただ、流すように喋っているというか
喋り方が流暢過ぎる感じがしたので、
今回のような不良っぽい役なら違和感はありませんが、
もし正統派の王子役をやるとなると
この喋り方では庶民的になってしまうかなと思いました。
声は、歌声では気になりませんでしたが、
喋ると硬い声だとの印象が強かったので
私の好みではなかったです。
この辺は、観客の好き好きによって感想が違うと思います。



ジェニファー役の遠野あすかさんは、かわいかったです。
スタイルが良かったなぁ。
痩せてるだけじゃない、
大人の女性らしい体つきが素晴らしかったです。
そして、私が一番好きだったのは衣裳です!
赤いドレスの後に着ていた、赤地に白ドットのワンピース。
後ろに白いバッスルがあって
もうもうもうもうかわいかった〜〜!!!
http://www.sankei.co.jp/enak/sumirestyle/2007/may/kiji/sakura/14.html
私は、年甲斐もなくロリータ服が大好きなので、
この衣裳をとても着たかったです。

この衣裳に替える際の
舞台上での生着替えシーンもおかしかったです。
赤い振袖(絵)になった時に
安蘭けいさんが「それはさっき見た」と言っていましたが
これはアドリブでしょうか。
まさにその通り(「さくら」で見たばかり)だったので
巧い台詞だなぁと思いました。

その後の、白地に赤のストライプが入ったワンピースも
かわいかったです。
他の娘役さんの衣裳が、いまいち私の好みでなかったので
余計に気にしていました。



他のタカラジェンヌさんでは、
セルジオはおいしい役でしたね。
根は良い人だし、三枚目要素たっぷりなので、
演じられた柚希礼音さんは役得だなぁと思いました。

柚希礼音さんについては、今の星組のトップさんなので、
名前やお顔(でも素化粧のみ)を見た事はありました。
TBSの「東京フレンドパーク」に出演されたのも見ました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-06-18-3
それ以上に、私は元85期生だった七帆ひかるさんが好きで、
柚希さんのトップ就任を初めて見聞きした際には
「あぁ、七帆さんと同期の人がトップになったのか」と
ちょっと感慨深くなったので、
他のタカラジェンヌさんよりは、興味を持っていました。

で、実際に視聴してみて……
今回の役所(+黒塗り)のせいもあるのでしょうが、
「こういう人もトップになれるんだ!」と
変な事を思ってしまいました。
いやぁ、トップさんになられた今は違うのでしょうが、
この時の柚希さんをもっと前に観ていたら、
「え? あの人がトップ?」と意外に思っていたと思います。
背が高い、歌も巧い、踊れる、演技も特に悪い点は見当たらない
──それに、なんといっても華があるので素敵なのですが、
私が持つ“トップ”さんとは、
イメージが少し違っていたんです。
なんていうか……このセルジオだけですと
オイシイ役だけれど、非路線っぽい印象を受けたんです。
なので、急に、
トップさんになってからの柚希さんを観たくなりました。
印象が大きく変わるんだろうなぁ。
素敵なタカラジェンヌさんですよね。
夢咲ねねさんとのデュエットダンスを早く観たいです。



最後のフィナーレで、
他の舞台と同様にロケットダンスがありました。
今回は、「さくら」の前にご挨拶の口上がありましたが
第93期生の初舞台公演でもあったんですね。
ロケットの際に、画面下部に
生徒さんのお名前がずらずらと出たのが良かったです。
また、「逆転裁判」の舞台で気になっていた
七瀬りりこさん(歌ウマさんですよね)と、
愛月ひかるさん
(逆裁の舞台では、下級生の中では目立っていたと思います)の
お名前を見つけられたので、とても嬉しかったです。
こうして、魚の格好をしてロケットをしていた生徒さんが、
今はまだ端役ながら、
ちゃんと舞台で役を演じられているのだと思うと
感慨深くなりました。
生徒さんの成長を生で見られるのも
宝塚観劇の醍醐味ですね。

安蘭けいさんのソロ「エル・クンバンチェロ」は
音楽は良かったのですが
振り付けがいまいちのように思えました。
もっとキメキメで踊ってもらえたら良かったのにと思いました。



最後に。
物凄くどうでもよい事ですが
今回、二作品ともサブタイトルが凄くて、
見る度に笑ってしまいます。
「妖しいまでに美しいおまえ」
「この世で、俺に盗めぬものはない」
見ているこちらが恥ずかしいですw



────

感想は以上です。
最後までお読み下さり、ありがとうございました。

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2009-12-25 21:33  nice!(0)  コメント(0) 
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