さくらもちモチ

感想：宝塚歌劇 雪組公演「ソロモンの指輪 / マリポーサの花」　[映画・舞台] [編集]

宝塚歌劇 雪組公演
「ソロモンの指輪 / マリポーサの花」の感想です。
NHK-BSの年末宝塚特集2009で視聴しました。


私は、宝塚観劇について初心者ですので
記述に間違いなどがあるかもしれません。
もし見つけられた方は
サイドバーにあるメールフォームやコメント欄から
お教え頂ければ有難いです。



*******

【ショー「ソロモンの指輪」】
作・演出／荻田浩一

【ミュージカル「マリポーサの花」 】
作・演出／正塚晴彦
ネロ：水夏希
セリア：白羽ゆり
イスマヨール：未沙のえる（専科）
エスコバル：彩吹真央
リナレス：音月桂
ロジャー：凰稀かなめ
フェルッティ：緒月遠麻



────

今日（昨日）は雪組でした。
こちらの番組を観る度に、
一番観たかった宙組公演を見逃したのが悔やまれます……。



さて、雪組。
丁度、今年の春の
宙組「逆転裁判」の最初の公演終了後辺りに、
TBSのバラエティーニュース番組「キミハ・ブレイク」に
ご出演されたのを見ていたので
私には、その番組で見た時のイメージが強い組です。
その時に、私は白羽ゆりさんを初めて見て
「うわぁ、この人、外見がお姫さま（おひいさま）だ！」と思い、
一目惚れしました。
私は、白羽さんの退団後のブログも時々チェックしていて、
元宙組娘役トップの陽月華さんの写真があった時には
パソコンの前で喜びの声をあげてしまいました。
白羽さんの舞台は、生でも映像でも観た事が無く、
今回が初めてでした。
（なので、とても楽しみでした！）

少し前の話になりますが、
娘役トップに愛原実花さんを迎えた新生雪組については
「ロシアン・ブルー」を東宝で一度だけ観ています。
こちらは……すみませんが、
コメディっぽい作りなのに全く笑えなかったのと
（とにかく演出が悪かったと思います）
愛原実花さんの調子が宜しくなかったのか
唄に対して
「どうしちゃったんだろう」と心配してしまった事から
良いイメージを持てずにいます。
つまり、今回は、
白羽さんだけを目当てに視聴した次第です。



始まってから最初の唄が終わっても
延々とショーが流れているので、
私は「あれ？」と首を傾げてしまいました。
いつになってもミュージカルが始まらず、
「なんで？」と本気で不思議に思っていました。
──はい、この感想を読んで下さる方は
とっくにご存知かと思いますが、
こちらの作品、ショーが最初に演じられるんですね。

私はそれに全く気付いてなくて、
ミュージカル：ソロモンの指輪
ショー：マリポーサの花
だと勘違いしていました。
なので、番組表をネットで見た当初は、
指輪をはめて動物の声を聞く水夏希さんを
想像していましたww
自分の認識が逆だと（間違っていると）気付いたのは、
「マリポーサ」が始まってから暫く経った後です。

なので、ショー「ソロモンの指輪」については、
「まだ始まらない……」と苛々しながら観てしまったので、
私は内容のほとんどを覚えていません。
でもこちらのショー、時間がとても短かったですよね？
実は、所用で席を外した後、戻ってきたら、
いきなり劇が始まっていたので、驚きました。
ショーの時間って三十分ぐらいしかなかったような……？？
他の作品でのショーが、大抵一時間弱ぐらいなので、
随分と短いように感じられました。

覚えてないながらも、強く印象に残ったのが
色の多彩さです。
これは衣裳さんと演出さんが頑張られたのでしょうか。
色の並びについては、
宙組の「Amour それは…」がとても綺麗だったので、
私は大好きなのですが、
こちらの「ソロモン〜」を観ていたら、それを思い出しました。



ミュージカルの「マリポーサの花」は……
上記の通り、戻ってきたらいきなり始まっていたので、
私はお話についていけませんでした。
ネロがお金持ちで、悪い事もしているけれど
仁義に厚く、良い男だとは分かりましたが、
それ以外の世界設定が不明のままでしたので、
「チャモロって誰？」や
「リナレスは学生運動をやっていたの？」とか
「ネロは何の件でイスマヨールの世話になっていたの？」といった
基本的な事が全く分からず、
お話についていけない状態で、ぼんやりと観ていました。
ネロとエスコバルが親友同士だとは
戦争に行くまで分からなかった……と書けば、
私がどれくらい、こちらの作品を理解してなかったかが
お分かり頂けると思います。
（組子さんのお顔が分からないので、
見分けがついてなかった事も理由として大きいです）

なので、ネロとセリアの別れは唐突に思えてしまいました。
でも、あの別れでネロがセリアにマリポーサの花を渡し、
「生きている証としてこれを贈り続ける」云々と言ったシーンで、
「あぁやっと私にも分かる部分が出てきた！」と
ホッとしました。

戦争のシーンは、ネロ達がどうしてそれに参加するのかが
分かりませんでしたが、
撃たれたらしいエスコバルとの別れはせつなかったです。
最期にエスコバルが呟くようにうたった唄が
彼のテーマソングでしょうか。
ただ、このシーン、ネロが革ジャンを着ていますが
革ジャンを着た状態で泳ぐなんて自殺行為だと思い、
ちょっと笑ってしまいました。

最後、ネロは無事に生き延びていましたが、
個人的には、ネロも間もなく亡くなって
──でもセリアを喜ばせる為に、代理人に頼んで
彼女にずっと花を贈らせるという展開の方が好きです。
（私は悲劇が好きなので）
ただ、これだと、セリアはネロから永遠に解放されないので、
やはり彼は生きていて、セリアの元に戻ろうとする話で
正解なんでしょうね。

水夏希さんは、伸びのある歌声でしたが、
今の彼女と比べちゃうと、
「ん？」と引っ掛かるところがありました。
それと、そういう役所だから仕方ないのでしょうが、
私には、黄色っぽいスーツが
あまり似合ってないなと思えました。

お目当ての白羽ゆりさんは……
台詞を喋る声が低くてびっくりしました！
あのトーンで喋るタカラジェンヌさんは、
あまりいないですよね？？
「うわ、低っ！」と、一瞬、目が点になりました。
歌も、ソプラノよりアルトで唄う方が好きです。
そして、衣裳のせいもあるかもしれませんが、
白羽さんって割と背が高いんですね。
もっと小柄な方かと思っていました。

彩吹真央さんと音月桂さんについては、
安心して観ていられました。
彩吹真央さんは、既にもうある程度完成していて、
自分の世界を作っている感じ。
音月桂さんには、このままいったら
もう一皮剥けて化けそう……と思いました。
でも、この放送の視聴後に知ったのですが
彩吹真央さんは、来年の公演をもって退団されるんですね。
びっくりしました。
というか、この方、男役二番手さんですよね。
男役トップまであと一息！という状態で辞めちゃうなんて
勿体ないと思うのですが……
この位置で辞める方がいる事にも、驚きました。
個人的には、もし次の公演を観る事があったら
音月桂さんをお目当てにしようかなと思っています。

そして、これは自信がないのですが、
途中で猿ぐつわを噛まされていたのは
フェルッティですよね？
大声でがなってばかりだったので仕方ないのでしょうが
低い声がちゃんと出ていない＋声が割れていて煩かったので、
もし許されるなら、もう1〜2音、声を高くして、
無理のない発声を行なった方が良いのではないかと
思いました。
あれを続けていると、ご本人の喉にも宜しくないですし、
聞いている方も耳障りに思えてなりません。

それと、チャモロが小さくて失笑しました。
「え？　この人がチャモロ？」と
自分の目を疑いました。
色々と難しいのでしょうが、
チャモロは、もう少し
見映えのある外見の方が良かったと思います。
（せめて大柄な人を選んでほしかったです）



最後のフィナーレは、
観ていてとても楽しかったです！
前日の月組公演では、瀬奈じゅんさんが主演だった為、
デュエットダンスがなくて淋しかったので、余計に、
水さんと白羽さんのダンスを見られて幸せでした。
白羽さんは、特に、紫色のドレスが素敵だったなぁ。
惚れ惚れとしてしまいました。



それと、ブランカの服がかわいかったです。
今、配役表を見ていて気付いたのですが
このブランカを、あの愛原実花さんが演じてたんですね。
全然気付きませんでした。
そして、衣裳以外では印象が残ってません……。
すみません。
というか、こちらの作品、
セリア以外は、娘役でパッとした役がないですよね？

娘役でかわいいなと思ったのは、
小間使い役だった山科愛さんです。
衣裳もかわいらしかったし、ご本人もかわいい。
実は、最初のショーで初めて姿を見た時に、
「あ、この子かわいい」と思っていたので、
「マリポーサ」で見た時は
「この人、さっきの子だ！」と興奮してしまいました。



そしてそして、
こうして感想を書いていて気付いたのですが、
宝塚の演目って、ミュージカルにしてもショーにしても、
冠言葉が付く事が多いですが
（たとえば、「ロマンチック・ショー」とか）
こちらの作品には、それが無いんですね。
また、公演のポスターを見たら
作品とのギャップを感じましたw
確かに、ネロの生きざまは渋かったし、格好良かったですが
ここまでハードボイルドだとは感じられませんでした。



────

感想は以上です。
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。

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