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感想:NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」第3回 国家鳴動*ネタバレあり [テレビドラマ感想]

NHKのスペシャルドラマ「坂の上の雲」の感想です。
今回は第3回「国家鳴動」です。

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私は司馬遼太郎先生の原作を読んでいません。
以下の記述にはネタバレを含みます。


前回の感想はこちら。
第2回「青雲」

各話の感想記事のURLは
他作品と合わせてこちらでまとめています。
テレビドラマ感想一覧:2009年秋冬 放送開始作品


────

正岡子規は労咳を病んでいたのですね。
恥ずかしながら、
私は彼について全く知らなかったので
勉強になりました。
青年になった頃から香川照之さんが演じてらしたので、
映像だけを見ていると、
あれで幾つなのかがよく分からないのですが
まだ若いですよね。

子規は咳を何度もしていたのに、
無理をして母親や秋山真之に嘘を吐くシーンが
見ていて辛かったです。
皆に余計な心配を掛けたくないとの気概が
良かったなぁ。
とはいえ、喀血するほど病状が進んでいるのであれば、
近しい者にバレるのは時間の問題だったわけですが。

上記の通り、私は子規について何も知らなかったのですが、
彼は死にゆく自分──生い先短い自分を痛感しながらも
俳句の世界にのめり込んでいったんですね。
その行為が、彼が生きた証を残そうとするものでなく、
まさに“生きる=俳句を作る”事にまでなっていたのが
凄いなと思いました。



さて、秋山兄弟。
弟の真之の白い軍服姿を見た時は
私もちょっと感慨深くなりました。
あのガキ大将がこんなに立派になって……と、
まるで気分は近所のオバサンでした。
でも、彼の場合、中身は子供のままの部分も多かったですね。
父親が亡くなったとの知らせを兄・好古から受け取った時の顔が
非常に印象に残っています。

好古さんは今回も素敵だったなぁ。
佐久間のお嬢さんを前にして
深々と頭を下げて「おひいさん」と挨拶をするシーンも良かったですし、
「茶碗がもう一つ増えるのも良い」といった返答の仕方も
粋でした。
その、お姫さまな松たか子さんも
一挙一動がとてもかわいらしかったです。
あれからずっと好古を好きだったんだろうなとの気持ちが
私にもよく伝わってきました。



ところで、律は二度目の結婚をしたんですね。
普通の小説なら、
念願叶って真之と結婚するところでしょうが、
こういうのが現実なんだなと痛感させられました。
律はずっと真之を好きだったんでしょうが、
良い縁談を持ってこられた際に、
滅多に戻ってこない真之を待つ事はできなかったんでしょうね。
当たり前と言えばそうですが、意外でした。



(12/19 追記)
土曜日の再放送にて、最後の三十分の映像を視聴しましたので
感想を追記します。

最後は、日清戦争に続くお話で締められました。
恥ずかしながら、私は近代の日本の歴史について、
受験で勉強した程度の知識しかなく
(年号を覚えたぐらいで、しかもほとんど忘れている)
日清戦争についても、“そういう事が過去にあった”としか
知りませんでしたので、
この放送を興味深く見ました。

この頃と昭和の陸軍とでは、また違うのでしょうが、
国内でも騙し騙されがあるのは
いつの時代でも同じなんですね。
伊藤博文は大変だったんだなぁ。
私にとって伊藤博文は、
千円札になった人との認識しかなかったので
苦悩する彼を見て、ちょっと新鮮な気持ちになれました。
また私は、山縣有朋についても
名前しか知らなかったのですが
さすが、のし上がっていっただけあって、
彼も結構な策士だったんですね。
というか、こちらの作品を書いた司馬遼太郎は
山縣有朋をあまり好んではなかったのでしょうか。
たまたまなのかもしれませんが、
彼に対する描写に悪意のようなものを感じました。



日本が朝鮮に派兵なんかしなければ、
戦争にはならなかったのに……と、
ついつい私は安易に思ってしまいますが、
今のように“なるべく戦争をしないようにしよう”との意識が
各国に無かった時代ですと、
日本は、いつ自国を大国に侵略されるかとの危機を
常に感じさせられていたので、
“そうなる前になんとかする”という自衛心が
とみに強かったんですね。
確かに、地理で言えば、
日本にとても近い朝鮮半島の存在は、非常にやっかいです。
中国やロシアといった大国が
朝鮮を足掛かりにして、日本に攻めてくるであろう事は
私にも想像できましたし、
もし、あの時、日本が派兵していなければ
実際にそうなった可能性も高いと思います。

でも、日本を始め、他の国々も
朝鮮半島を蔑ろにし過ぎですよ……。
まぁ、当時の朝鮮半島の政府に力がないせいで、
国内での争い事を国内だけで収められず、
他国に付け入られる隙を与えてしまったのも原因の一つでしょうが、
だからといって、それが、
他の国が朝鮮をいいように利用して良いという理由には
決してなりませんよね。

次回はいよいよ日清戦争の開戦だそうですので、
放送をじっくり見ると共に、
興味を持ったついでとして
この戦争を扱った本を読んでみようかなと思っています。





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感想は以上です。
お読み下さり、ありがとうございました。

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続きの感想も書きました。
第4回「日清開戦」

宜しければ、合わせてどうぞ。


2009-12-19 15:14  nice!(1)  コメント(0) 
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