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感想:ドラマ「不毛地帯」第8話 愛妻の死!*ネタバレあり [テレビドラマ感想]

フジテレビのドラマ「不毛地帯」の感想です。
今回は第8話「愛妻の死!」です。

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  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
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以下の記述にはネタバレを含みます。
私は原作の小説を読んでいません。


前回の感想はこちら。
第7話 妻との誓い

各話の感想記事のURLは
他作品と合わせてこちらでまとめています。
テレビドラマ感想一覧:2009年秋冬 放送開始作品


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いやぁ……佳子さんの死は
見ていて痛々しかったです。
辛かったなぁ。

今回はタイトルが「愛妻の死!」だったので
佳子さんが亡くなるであろう事は
私にも視聴前から分かっていましたが
やはり泣きました。
私の場合、
佳子さんが車にはねられた+亡くなったシーンより、
帰宅した壱岐正が家の中をぼんやりと見るシーンの方が
(谷川が訪ねてくる前)
見ていてぐっときました。
家事については、娘の直子が頑張るとはいえ、
働きながらでは、
どうしたって佳子さんがやっていたようにはならないですよね。
たとえば、これから先において
壱岐正が帰宅しても夕飯が用意されてないとか、
家具や床に埃が溜まっているといった些細な事で
彼は佳子さんがもうこの世にいない事を
痛感させられるのかなぁと思いました。



それにしても、あれは
後悔の残る別れ方でした。
壱岐正が声を掛けてしまったから
佳子さんが車にはねられてしまった
(声を掛けられなかったら、彼女は無事だった)点もそうですが、
その直前まで二人が言い合いをしていた事、
そして、これまで壱岐正が家庭を大事にしてこなかった事が
彼には悔やんでも悔やみきれなかったと思います。
佳子さんが交わした誠(息子)や直子とのやり取りについては、
彼女の死にフラグと言わんばかりに、
子供達の今後についての話題が出たり、
一緒に写真を撮ったりしましたが、
夫婦間ではまさに“不毛”な会話しかしてませんものね。
他人の愚痴を聞かされる事を喜ぶ人はあまりいないので、
家庭に仕事を持ち込まなかった壱岐正は
そういう点では素晴らしかったのかもしれませんが、
佳子さんみたいに
ちゃんと気遣ってくれる奥さんが相手だと、
彼は寧ろ、少しは愚痴を吐いた方が良かったのではと
(壱岐正に愚痴を吐かれる事で、
佳子さんにも彼の辛い現状が分かって少し安心できる)
思いました。

ここ最近の二人の会話を振り返ってみると、
・不安を感じた佳子さんが壱岐正に尋ねる
→彼から「何でもない」「君には関係ない」と突っぱねられる。
・佳子さんが壱岐正に報告をする
→彼から「そうか」と言われる
……と、
佳子さんが始めた話を、壱岐正によって一方的に切り上げられるか、
必要最低限の連絡事項しか言葉を交わしてないように思えます。
勿論、ドラマで描かれるのは生活の一部分なので、
これ以外でもきっと二人はあれこれと喋っていたのでしょうが、
じっくりと夫婦の会話を楽しむ
……なんて事は、まず無かっただろうと
私は想像しています。



言い合いの種になっていた秋津千里さんの件も、
ビミョーでした。
壱岐正と千里さんは、
お互いに相手の気持ちを確かめ合っていない、
好きだと言ってない/言われてもいない上に、
当たり前ですが肉体関係もないので、
現段階では、これが浮気だと認めるのは難しいと思います。
でも!
壱岐正と千里さんの心が惹かれ合っているのは事実で、
当人達もそれを自覚していて、
佳子さんも気付いちゃったんですよね……。
家庭を大事にしていた佳子さんにとって、千里さんは
自分の幸せを脅かす怖い存在なので、
たまたま電話で彼女と喋った時も、
お見舞いで訪れた病室で初めて会った時も
彼女はひどく不安そうでした。
本当、悪い事は何もしてないのに
(作中で一番良い人だったと思います)
佳子さんが亡くなってしまったのは、残念でなりません。
車にはねられて、頭を強く打って
意識が朦朧とする中でも痛みぐらいは感じていたでしょうに
(おそらくかなりの頭痛に襲われていたと思います)
最後まで、「あなた、会議は……?」と
壱岐正を心配していたのが泣けます。



今回、佳子さんと他の奥さんとの比較も出ていました。
社交的で外に出るのが大好きらしい
大門社長夫人と里井副社長夫人にとって、佳子さんは、
劣等感を煽られる存在だったようですね。
佳子さんが常に控えめでいて、
そうした付き合いに興味を持たない点を、
彼女ら二人が「つまらない」と思ったせいもあったでしょうが、
それ以上に、彼女らには
佳子さんの良妻賢母振りが鼻についていたのかなと
私は思いました。
パーティーの最中に、大門社長夫人が
「達筆なお手紙を〜」と嫌味っぽく言っていた辺り、
佳子さんからの手紙が届く度に、
その手紙を見て気に入らなくなったり、
「手紙を送ってくるなら顔ぐらい見せて挨拶しろ」と言ったりして
陰で悪態を吐いていたのかなと想像しました。
だって、大門社長夫人にしても、里井副社長夫人にしても、
礼状を書くまめさがあるとは思えませんし、
達筆であるとも思えませんでしたから。

佳子さんにとっても
パーティーは嬉しいお出かけだったのに、
そこで夫と里井副社長との諍いを目の当りにしてしまったのは
残念でした。
そして、このパーティーに出席する際に
建物の玄関先で二人が待ち合わせたシーンについてなんですが、
壱岐正に対して、
「いつもと感じが違う」と驚きを露にしただけでなく、
「きれいだ」とか「似合ってる」とか
褒め言葉の一つぐらい佳子さんに掛けなよ……と
本気で思いました。



さすがの壱岐正も、
アメリカ出張は無しになったんですよね。
彼の机の上にメモ書きがずらりと並べられているのを見て、
こんな事は初めてだったんだろうなと改めて思いました。



さて、佳子さんを突然亡くした事で
猛烈な失意の中にいる壱岐正ですが……
次回予告で、
千里さんが婚約者に謝っていたシーンがあったので、
彼女も、もう遠慮せずに壱岐正に近づく事を
決めたんでしょうか。
元々惹かれ合っていた同士である上に、
今は壱岐正が痛烈な淋しさに襲われているので
彼が千里さんの優しさに触れる内に
彼女に本格的にのめり込む展開になるのは
自然だと思います。

でも、こういう場合、きっかけがきっかけなので、
結婚には至らず、遂には別れてしまうパターンが多いですよね。
佳子さんが生きていた方が二人の仲は逆に長く続いたと、
後々の回で自分(私)が思うようになるのかなと
つい想像してしまいました。



あぁ、それにしても、
私は和久井映見さんの着物姿に
毎回見愡れていたので、
次回からそれをもう見られないのかと思うと淋しいです。
和久井さんがずっと着物で家事をする姿が
とても美しかったので
本当に残念でなりません。





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続きの感想も書きました。
第9話「哀しい女」

宜しければ合わせてどうぞ。


2009-12-04 03:15  nice!(1)  コメント(0) 
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