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感想:ドラマ「深夜食堂」第8話 ソース焼そば*ネタバレあり [テレビドラマ感想]

TBSのドラマ「深夜食堂」の感想です。
今回は第8話「ソース焼そば」です。
原作の漫画は、こちらのドラマが放送されてから
少しだけ読みました。
下記にはネタバレを含みます。


前回の感想はこちら。
第7話「タマゴサンド」

各話の感想記事のURLは
他作品と合わせてこちらでまとめています。
テレビドラマ感想一覧:2009年秋冬 放送開始作品


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泣きました……!
私、やっぱり人情話に弱いなぁ。
でも、こういうお話が本当に大好きなので
良質のドラマで見られて本当に幸せです。



ご存知のように、こちらのドラマは30分番組です。
CMやOP&ED&その回の料理の作り方の時間をさっ引くと、
賞味20分前後しかないと思います。
こんなに尺が短くても、お話がちゃんと成立しているのは、
登場人物とお話の舞台が極端に限られている事を理由に挙げられますが
描写に無駄が無い事も大きいと思います。
つまり、余計な登場人物は出ないし、
登場人物も余計な行動をあまり取らないというわけです。

中盤で、一人の男性(ゲストキャラクター)が出てきました。
男が、今回のお話の主人公・風見倫子と
何らかの関係を持っているのは明白で、
彼の年齢からいって、彼女の父親であろう事も
私には簡単に想像できました。
また、普段はついてない店内のテレビが流れたので、
「あぁ……きっと、このテレビで風見倫子を見るのかな」と
思っていたら、やはり
彼女が映画の制作発表に臨む映像が流れて、
男が反応を見せてきました。
また、男がマスターに勧めた
「四万十川の青のりが良い」という話から、
「この子が次に来た時に、四万十川の青のりを掛けてやって」という、
いかにも肉親が放ちそうな発言をしていたので(「やって」の部分です)
あぁこれはもう絶対にそうに違いないと、確信できました。

その後の、風見倫子が映画の撮影で苦労する理由も含めて
(映画で演じる役と自分の境遇が似ているあまり、
自分には分からない感情のせいで役になりきれない)
先の展開が読めるお話でした。
お話に余計な無駄がない分、エピソードが直球なんですよね。
伏線も非常に分かりやすい。
でも!! それでも、泣けました。
見ている途中で、「今回の話は泣きそうだなぁ」と思っていたのに
やはり泣きました。
お約束通りの展開になった気持ちよさも相まって
とにかく泣きました。



風見倫子を演じられたYOUさんについては、
元アイドルを演じるには、大変失礼ながら、
年齢が少々上かなぁと思いました。
映画の撮影シーンでは、ナチュラルメイクという事もあって、
バラエティ番組で見かけるYOUさんよりも老けていると感じられました。
でも、逆に、
風見倫子が何歳で父親に捨てられたのかは分からないけれど、
この年まで彼女が一人で頑張ってきて
──時折、大好物の“ソース焼そば目玉焼き乗せ”を食べて
自分を奮い立たせてきた。
そして、父親は父親で、
今さら娘の前に姿を現わす事はできないけれど、
ホームレスながらに彼女を大事に思って生きてきたんだと想像したら
もう泣けて泣けてたまりませんでした。

映画での撮影が上手くいかなくて
風見倫子がソース焼そば目玉焼き乗せを食べに来た際に、
マスターが四万十川の青のりを掛けたそれを出すシーンからは
涙が止まりませんでした。



で、私は、ここでお話が終わると思ってたんですよ。
なので、その直後に入った回想シーンは、
ぶっちゃけ「要らないんじゃないか」と思ったのですが、
その次のシーン
──父親が映画を見るシーンを見て、考えを改めました。
ここで過去が流されるからこそ、
父親が映画を見るシーンが物凄く生きていたと思います。
最後に、彼が両手によるダブルピースを行なうシーンは
とても良かったです。
この辺は、号泣といっても良いぐらいだーだーと泣きました。

風見倫子と父親は、結局、再会してませんし、
もし本当に再会できたとしても、
残念ながら上手くいかないかもしれません。
でも父親は、深夜食堂のマスターを通して
未だに彼が娘を忘れていない事と愛情を伝えましたし、
また、映画を見た事で、
一応は台詞という形を取っているものの
娘の心の言葉を聞く事ができました。
おそらく、二人の人生は
このまま平行線の状態が続き、決して重ならないのでしょうが
父親にしても娘にしても、
相手の愛情を感じながら今後を生きていくんだと思います。
映画館での父親の嬉しそうな顔ったら、なかったですね。
「あれ、俺の娘!」とのジェスチャーに
私は涙が止まりませんでした。

個人的には、
この先いつか、風見倫子が父親と再会した際に
彼女が映画で演じた役と同じ台詞を彼に放って
(自分を捨てた父親を許す)大団円になるといいなぁと
思っています。



お茶漬けシスターズが
「梅」「シャケ」「たらこ」
と、それぞれ好きなお茶漬けを注文するシーンを見ただけで
和みましたww
もう、彼女達が大好きでたまりません。私。
今回も、ぐだぐだと悪態を吐いてる様がかわいかったです。



そうそう、常連のお客さんで
迫力のある女性がいたのですが、
マスターさんに助けを求めていた連れの男の人が
ちょっとかわいそうで
(これからこの女性に食われるんだろうなと分かるので)
笑ってしまいました。



それと、番組スタッフさんのブログによると、
こちらの作品は、10月度の月刊ギャラクシー賞を受賞したそうで!!
http://www.meshiya.tv/blog/2009/11/post-30.html
欲しいと思っても、そう簡単に獲られる賞ではないですし、
実際、これまで受賞してきたのは、骨太の良質な作品ばかりなので
こちらの作品がそれに加えられた事は、とても嬉しいです!
いくら個人ブログで私が「好きだ〜〜良いよ〜〜」と叫んでも、
個人的好みが強く出るので、絶対的な評価とは程遠いじゃないですか。
なので、これによって
確実性のある高い評価が番組に付随した事は
いちファンとして嬉しくてたまりません。

もしかしたら、この感想記事を
番組を見ずに読んでいる奇特な方がいるかもしれませんが
本当にお勧めですよ!
残りの放送回数も少ないので(あと二回)
興味を持たれた方は、後悔のないように是非、見てみて下さい。





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続きの感想も書きました。
第9話「アジの開き」

宜しければ合わせてどうぞ。


2009-12-03 16:57  nice!(0)  コメント(2) 
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コメント 2

kantomi

> マスターさんに助けを求めていた連れの男の人が
> ちょっとかわいそうで
> (これからこの女性に食われるんだろうなと分かるので)

あれは……、女性は元男性という設定で、あの納豆キッスの……
by kantomi (2009-12-03 07:57) 

さくら

■kantomi様
こんにちは。
ネタバレはご遠慮下さいね。
by さくら (2009-12-07 22:26) 

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