さくらもちモチ

感想：ドラマ「相棒 Season8」第7話 鶏と牛刀*ネタバレあり　[テレビドラマ感想] [編集]

テレビドラマ「相棒 Season8」の感想です。
今回は第7話「鶏と牛刀」です。

下記にはネタバレを含みます。


前回の感想はこちら。
【第6話「フェンスの町で」】

各話の感想記事のURLは
他作品と合わせてこちらでまとめています。
【テレビドラマ感想一覧：2009年秋冬 放送開始作品】


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今回は、孔子の論語
「鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん」をモチーフとした作品でした。
確か
「小さな事をやる（鶏を処理する）のに
大器を使う（牛刀を使う）」という意味で、
転じて、果たして大器を使う必要があるのか
（大袈裟な事をするのに意味があるのか）、
または、他にやる事があるだろうという
諌めの言葉で使われるようにもなっていると思います。

右京さんと小野田官房長が入ったくし焼き屋さんで
この論語が登場しましたけれど、
今回は何より、
真犯人が被害者を殺害した動機がこれに当たりました。
真犯人の口から動機を聞かされた神戸警部補が
彼に対して「なんで、そんな事で……」と憤慨していたのが
まさにこれで、
保身の為、自分の将来の為とはいえ、
自分の罪を通報しようとした他人を殺す事はおかしいだろうという
お話でした。
真犯人にとってはまかり通る事だけれど、
そうでない人間にとっては全然違うのが、
当たり前の事なんですが、面白かったです。



面白かったと言えば、
今回はやはり、最後にあった二つのシーンです。
まずは一つ目。
小野田官房長がFAデータを元に、年金組の人を諌めたところ。
私は、「小野田さん、黒いなぁ」と思いながら見ていました。
でも、年金関係者の自殺を止める為に
何も知らない国民を騙し続ける/不正があった事を認めないのは
当然の事なので、
小野田さんにばっさりとやってもらえたのには
爽快感がありました。
その前の、日比谷松本楼（日比谷茶廊？？）で
右京さんが発した「一ヶ月後」の台詞も
ウィットがあって非常に面白かったです。

そして二つ目は、勿論、右京さんと神戸さんの台詞です。
上記のくし焼き屋さんでは
神戸さんの変装を見事に見破った右京さんでしたが、
小野田官房長とのお茶デートの際には、彼に気付かなかったようで……
というか、私も分からなくて
真相を明かした神戸さんに対して
「え？　嘘！」と叫びそうになりました。
あのオープンカフェには、この二人と、
右京さんの後ろに座っていた髪の長い女性しかいなかったので、
もし本当に神戸さんが変装をしていたなら
彼女だという事になりますが──ううん、どうでしょうか。



右京さんの顔を全部載せるとまずいので
（というか、そもそもキャプ画像を掲載すること事体まずいのですが）
彼は、彼だと分かる程度に一部分だけにしました。
手前にいる、こちらに背を向けているのは小野田さんです。
で、後ろにいる女性ですが、
神戸さんの女装と言えるかどうか……ビミョーです。
ミッチー自体、男性としては身体が細いですからね。
肩や背中に肉がなければ、
後ろ姿だけをこうして見せている分には違和感がないかもしれません。



神戸さんが真犯人に対して熱く憤慨し、
それを右京さんが「神戸君」と言って止める辺りは
亀山さんが相棒だった頃みたいだなぁと思いました。
なんだか懐かしかったです。

とはいえ、右京さんが神戸さんを疑っているのは明らかですし
（果たして、神戸さんについて右京さんがどこまで知っているやら）
彼を全面的に信用しているわけではないようなので
神戸さんが亀山さんの代わりになる日は、まだまだ遠そうです。
でも、初めて組んだ時よりは、
二人とも、相手の事をかなり分かってきていると思います。
特に、上記でも書きましたが、
変装の件で神戸さんが右京さんを負かしたのは
大きかったです。



今回の事件そのものの描写は、確かに面白かったのですが、
終わった際に、何となくもやもや感が残りました。
でも、上記に書いた最後の二つのシーンで
そのもやもやが吹き飛ばされました（曖昧にされた）。
本来ならば、脇道に当たる小ネタではなく、
本筋（事件そのもの）でこのような思いをしたいと望みますが、
シーズン8に入ってからの「相棒」は、
正直なところ、あまり面白くない回が多かったので、
それを踏まえると
やっと面白くなってきたなと評価する事はできます。



それと、一つ疑問だったのですが
真犯人役の俳優さんは、
フジテレビの月９ドラマ「ビギナー」で
“アンパン”事件の被告人だった人でしょうか。
声が彼にそっくりだったので、
私は聞いた瞬間に、
ビギナーの「アンパンじゃなくジュースを……」の台詞を思い出し、
涙ぐんでしまいました。
ビギナーも、私はビデオでしか録画を残してないので
また再放送してくれないかなぁと望んでいるのですが
全然叶わなくて残念です。



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感想は以上です。
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。

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続きの感想も書きました。
【第8話「消えた乗客」】

宜しければ合わせてどうぞ。