さくらもちモチ

感想：NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」第1回 少年の国*ネタバレあり　[テレビドラマ感想] [編集]

NHKのスペシャルドラマ「坂の上の雲」の感想です。
今回は、初回の第1回「少年の国」です。

私は司馬遼太郎先生の原作を読んでいません。
以下の記述にはネタバレを含みます。


各話の感想記事のURLは
他作品と合わせてこちらでまとめています。
【テレビドラマ感想一覧：2009年秋冬 放送開始作品】


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面白かったか否かで答えると、
期待していたそんなに面白くなかった……というのが、
私の本音です。
でも、こちらの作品がとても丁寧に作られているのは
私にもよく分かりましたし、
今回はまだプロローグ（序章）で、
お話の面白さが本格的に問われるのは今後なので、
次回以降が面白くなると嬉しいなぁという期待を持って
来週の放送まで待つつもりでいます。



とにかくお金が掛けられている作品でした。
セットや着物、小道具が凄かったです。
細部まで細かかったし、
スタジオで済まさず、ロケも多くて
時間も掛けて撮影されていたようなのが
放送を見ていてよく分かりました。
CGも使われていましたが、
違和感無く馴染んでましたね。
これでは……と、
先週まで同じ枠で放送されていた“天地人”が
なんだか哀れに思いました。
（尤も、大河ドラマには
通常の時代劇以上に破格のお金が使われている他、
過去の映像すら流用されていたのに
あの程度にしかならなかったというのは
スタッフさんの力量不足や
お金が使われるべき所に
回されなかったせいなのでしょうが）



大人の役者さんも素晴らしかったですが、
子役さんも、力量のある役者さんばかりでした。
劇団から引っ張ってきたのかな……。
また、子役さんのイメージが、
本木さん演じる秋山真之は
喧嘩っぱやくてやんちゃな少年、
阿部さん演じる秋山好古は
志を高く持った勉学に熱心な少年と、
大人になってからの二人に通じるところがたくさんあって
メインである青年編に移っても
違和感は少しもありませんでした。



特に「お！」と思ったのが
秋山好古が故郷を発つ前に行なった
父親との問答です。
旅費の問題で、
当の父親に向かって、慇懃無礼風に
彼が「父親がなんとかしてくれる」と言っていたのには
笑ってしまいました。

また、秋山真之が兄・好古を頼った時に、
下宿先に飯茶碗が一つしかなくて、
兄がそれで酒を呑んだ後に、
弟が同じ茶碗を使って白米を食べるシーンは、
私は素敵だなぁと思いました。
今の真之は好古の世話になっていて
食わせてもらっている身じゃないですか。
このシーンには、兄弟の上下関係がよく表れていますよね。
また、好古が飯を食べず、
まずは酒だけというのも良かったです。
（おそらく、好古は
真之の後に同じ茶碗で飯を食べたでしょうが）
茶碗が一つしかないのは問題ですが
可能なら、この食事をずっと続けてほしいです。



日本という国がどんどん
……それこそ、日ごと変わっていったような時代なので、
若者の多くが理想を口にし、
それを実現する為に、身を粉にして頑張ったんでしょうね。
秋山真之を中心にこのドラマを見ていたら
それがよく伝わってきました。
彼らはきっと、自分がこの国を作っているような気に
なっていたのではないでしょうか。
実際、彼らを礎にして、
現代に生きる自分達がいると思うと
不思議な気持ちになりました。

次回も楽しみです！





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感想は以上です。
お読み下さり、ありがとうございました。

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続きの感想も書きました。
【第2回「青雲」】

宜しければ、合わせてどうぞ。