SSブログ

感想:ドラマ「不毛地帯」第6話 決戦*ネタバレあり [テレビドラマ感想]

フジテレビのドラマ「不毛地帯」の感想です。
今回は第6話「決戦」です。

不毛地帯 DVD-BOX 1

不毛地帯 DVD-BOX 1

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: DVD

以下の記述にはネタバレを含みます。
私は原作の小説を読んでいません。


前回の第5話「戦争と三人の女…」の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-11-13

各話の感想記事のURLは
他作品と合わせてこちらでまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/drama200910



────

今回も大変面白かったです。
中盤まで第3次中東戦争の問題を扱う事で
圧倒的な勢いを見せて、
終盤で千里さんとのやり取りをしっとりと流した後、
まるで夢から現実の世界に戻ってきたように
壱岐正が里井副社長の件を社長に問いただすシーンで
放送が終わったのは
締まりがあって大変良かったです。
お話にメリハリがあるので──
興奮するところも息抜きできるところもちゃんとあるので
全然飽きなかったです。
毎度、同じ事を書いていて恐縮ですが
一時間が経過するのが本当に速かったです。



まず、黄から頼まれた船の手配云々の問題から。
東京商事の鮫島の笑顔がいやらしくていやらしくて、
彼がにんまりと笑う度に、私も笑ってしまいました。
The★悪役という感じで、物凄く魅力的です。
鮫島がほくそ笑む度に、壱岐正がピンチになるので、
見ているとちょっと辛い思いもするのですが
(物語は壱岐正の視点で描かれているので、
気持ちはどうしても彼に向いてしまいます。
逆に、もしこちらが鮫島の物語だったなら、
壱岐正はこれ以上なく嫌な敵になるはずです)
それがまた面白いんですよね。

ジャカルタに戻る黄の見送りの際には、
壱岐正が静かだったのに対して、
鮫島は慇懃無礼に振る舞っていましたが
紅子に邪魔をされた時には不満をしっかりと表わしていたのが
面白かったです。
また、壱岐正が表情や言動をあまり変えない分、
一緒にいる事が多い彼の部下の兵頭が、
感情をそのまま出しているのが
良いですね。
空港から戻る際のハイヤーの中で
鮫島に抜かれた事を知って、運転手を煽る兵頭は
見ていて楽しかったです。
里井副社長の妨害で船の手配ができなくなった際も
本当に悔しがっていましたし、
早期終了した中東戦争に対して喜ぶ様も
素直なものでした。

兵頭が作中で出す感情は、
視聴者のそれと同じとも言えるので、
私たち視聴者は、彼と共に一喜一憂する事で
この作品にのめり込んでしまうのかなぁと思いました。



第三次中東戦争については、
その前に描かれた船の手配で近畿商事が負けた件と、
鮫島の追い込みの描写が凄かった事から、
今度は壱岐正の読みが勝つのだろうなと予想できていました。
短期終結と長期化
──全く反対の読みを元にした近畿商事と東京商事の争いも
見ていて大変面白かったです。
興奮しました!
ドキドキした〜〜!!!
特に、東京商事が逆の予想を立てた事もそうなのですが、
世間的には(新聞報道)
長期化すると思われていた事が一気に覆されて、
「やはり壱岐正の読みは正しかった」と思えた点が
気持ちよかったです。
爽快感を覚える事ができました。

ただ、締めでもあったように、
会社が一丸となって早い対応ができる鮫島と、
社内に反旗を掲げる者がいる壱岐正とでは、
後者が不利であるのは明らかです……。
今回、放送の最後で、壱岐正は、
自分の立場(作戦本部長)は
「役職無しか、もしくは──」と言葉を濁し、
その先を大門社長に言わせたように、
里井副社長が邪魔になっている事を伝えましたが、
ぶっちゃけ、壱岐正に本当にしたい事が出てきたら、
彼は大門社長すら追い出すか、
もしくは自分で別の会社を興すしかないですよね。



壱岐正が、大門社長からの慰労を断わって
谷川が開いているシベリア抑留者の会に顔を出し、
しかも寄付金や酒まで差し入れしたシーンは、
見ていて気持ちがほっこりしました。
いい人だ、壱岐正……。
兵頭たち部下とは気が合いそうなので
彼らと呑むのも良いのでしょうが、
それ以上に、
あの十一年もの抑留生活を共にした同志達と過ごす方が
心地よいのでしょうね。
壱岐正自身も上記を口にしていましたが
その彼が本当に、
仕事をしている時に纏っているピリピリとした空気を
この時だけは解いていて、
優しそうな顔をしていたので、
彼がどれだけあの人達との付き合いを大事にしているのかが
よく伝わってきました。



秋津千里さんとのやり取りも
なんか色っぽくて良かったです。
というか、千里さんの見合い相手と会った後の
壱岐正と彼女の会話は、
まるで男女の駆け引きのように感じられました。
千里さんが
「夕日を見せたいけれど、お帰りが遅くなってしまいますよね」と
一応、壱岐正を気遣いつつ
実は彼にここに残ってほしい気持ちをありありと見せたものの、
彼に「そうですね(だから帰る)」と言われた事を受けて、
見合いを受けてみようかと考えている事を告げたシーンは、
まんま、彼への当てつけだったと思います。
夕日を見るのを断わった壱岐正にしても
千里さんのお見合い相手を見せられた事で
動揺している事はあきらかで、
ここは、下手な恋愛ドラマを見るより楽しかったです。



壱岐正と里井副社長の確執は、次週も続くようで……。
こちらが壱岐正の物語である上に、
彼の方が商社マンとして
比べられないほど有能であるのを思えば、
二人が争ったところで彼が勝つのは目に見えていますが、
続きが楽しみでなりません。





────
ランキングに参加しています。
記事がお気に召しましたらバナーを押してやって下さい。
*別窓でランキングサイトが開きます
にほんブログ村

続きの第7話「妻との誓い」の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-11-26-4

宜しければ合わせてどうぞ。


2009-11-20 03:18  nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:テレビ

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証: 下の画像に表示されている文字を入力してください。

 


この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。