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感想:ドラマ「日曜劇場 JIN-仁-」第4話 運命と悲劇の再会*ネタバレあり [テレビドラマ感想]

TBS「日曜劇場」枠のドラマ「JIN-仁-」の感想です。
今回は第4話「運命と悲劇の再会」です。

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  • 出版社/メーカー: 角川映画
  • メディア: DVD

原作の漫画については、
第2話視聴後に単行本の第1〜4巻を読み、感想も書きました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-10-25-4
こちらの記事およびリンク先には、ネタバレを含みます。


前回の第3話「未来との決別…」の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-10-25-7

各話の感想記事のURLは
他作品と合わせてこちらでまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/drama200910



────

最後、南方仁が江戸時代に持ってきた写真が
良い方に変わっていたシーンは、
ほろりとしてしまいました。
良かったなぁ……。

ご存知の方も多いかもしれませんが、
ドラマ版で鍵となっている女性・友永未来は
原作の漫画にいないオリジナルのキャラクターです。
私が読んだ四巻までの内容に限れば、
原作では恋愛要素が割と薄い上に、
現代に帰る事に対して、南方は
ドラマ版よりも執着を感じてないような気がしました。
おそらくドラマでは
原作よりも花魁の野風の存在を強調する為に
友永未来という女性をも、
中谷美紀さんに演じさせたのでしょうが、
今回の放送を見て、それがとても良く効いていると
私には思えました。
ドラマ版の南方が現代に帰れるかどうかは分かりませんが、
自分が行なった事が影響して
彼女の未来が確実に良い方に変わっていると分かれば、
南方にとって物凄く励みになりますよね。
尤も、南方は、現代に戻れるかどうかが分からない不安を、
医療を江戸の街に普及させる事で誤魔化しているとも言えますが、
前向きな目的なので、これはこれで良いのかなと
思っています。

写真が変わったのは、
南方が手術を成功させた事が原因なのでしょうが
それ以上に、彼が野風の信頼を得られたという理由の方が
大きいような気がしました。



南方がストイックなのも良いですね。
私は、こちらのドラマが始まるまでは、
タイムスリップものにありがちな、
現代の知識や道具をフルに使った(ゲームでいうチート)
自慢モードな作品になるのかなと思っていたんですよ。
南方が「俺ってSUGEEEEEEEEEEE」モードに入るのかなと
想像していたわけです。
でも実際の南方は、高度な医療知識と技術を持ちながらも
常に壁にぶつかっているというか
素晴らしい医者が更に素晴らしくなっているのが
見ていて非常に好感が持てます。
なので、医療に対して真摯な人間が、
悩み、苦しみ、物凄く頑張った結果として、
未来とのツーショット写真が変わるというご褒美が得られるのを見ると、
これはもう「良かったね」としか言い様がありません。
このドラマはこういう話なんだと分かっていても、
胸が熱くなって泣けます。
いい話だ……。



さて、今回から本格的に登場した野風。
当たり前ですが、さすが女優さん。
中谷美紀さんはきれいですね……!
特に横顔が素晴らしいです。
真っ白な肌に、目尻にそっと入れられた紅が映えてて、
そこを見るだけで「ああああああああ」となりましたw
素敵です。

正直に言いますと、
人気の花魁の役を中谷さんが演じられると聞いた時は、
大変失礼ながら、年齢的にちょっと厳しいかなと思ったんです。
当時が、今よりも全体的に早熟な時代であるのを踏まえると、
花魁は16〜27歳ぐらいの女性だと思うので……。
(↑これは私の勝手な思い込みなので、間違っているかもしれません)
それなら、きりっとした女優さん繋がりで
柴咲コウさんでもいいかなぁと、勝手にキャスティングしていました。
でも、中谷さんが二役を演じる事と、
その片方の役が、大沢たかおさん演じる主人公の恋人だと分かった時に、
逆に、現代では柴咲コウさんだと年齢差がついてしまって変かな?と
思い直したんです。
よって、「友永未来ありきなら中谷美紀さんの野風もあり」なんて
本当に失礼な事を思っていたのですが
今回の中谷さんのお美しい姿を見たら、
過去の自分を殴りたくなりました。
柴咲コウさんでも素敵だったでしょうが
中谷美紀さんでも、勿論、良かったです。
着物や髪飾りも含めて、中谷さんがあんまりきれいなので、
私は溜め息ばかり吐いてしまいました。

鈴屋彦三郎の手術を無事に終えた後で、
野風が南方に対する態度をきちんと変えたのも良かったです。
でも、彼女に関しては
坂本竜馬との会話の方が面白かったかなぁ。
今回も、内野聖陽さんが
坂本竜馬を魅力ある人物として演じて下さっていたので、
彼が出ているシーンは、本当に目が離せませんでした。
野風が、竜馬に自分の過去を語るシーンも良かったなぁ……。
ちょっとうろ覚えで申し訳ないのですが、
あの回想は、原作の漫画では具体的には描かれませんでしたよね?
お腹が空いてしゃがみ込むようになり、周りも暗くなってきたのに
自分には行くところがないと悟ってしまって、
せっかく逃げ出せた吉原の郭に戻ってきてしまったというくだりは
物凄く説得力がありました。
戻ってきた後、あんなふうに優しくされた上に、
細かくは描かれませんでしたが、
他にもあれこれと気遣ってもらえたなら、
野風が彦三郎を本当の父親のように慕うのも当然だなと
私も素直に思いました。

そうそう、その回想で、
女郎たちが梅毒に冒されているようなシーンがありましたよね。
(肌が傷んでいる女性が出ていました)
あれが、次回に繋がるんですね……。



最後、まるで見せ物小屋でも覗いたかのような
南方のモノローグが失礼な感じで入りましたが、
夕霧を見た彼が思わずそう言ってしまうほど、
現代では、梅毒の末期患者はいないんでしょうね。
梅毒に関する知識について、
私は「性病の一つ」程度にしか知らず、
原作の漫画を読んだ時にも、
夕霧のとある描写に対して物凄くショックを受けましたが
おそらく、南方も
「梅毒を放っておいたらこうなるよ」的な資料写真や映像でしか
見た事がなかったのかもしれないなぁと
勝手に想像しました。

それと、これは私だけかもしれませんが、
これまで主だった外科手術や虎狼痢(ころり/コレラ)は、
どこか他人事のような感がありましたが、
原作の漫画で梅毒が本格的に取り上げられて、
ペニシリンという単語が作中で頻繁に出るようになってから、
南方の医療行為が急に身近になったような気がしました。
これは、まさにペニシリンが
現在でもよく使われている抗生物質だったり、
梅毒という単語に比較的馴染んでいる
(見聞きする事が普通にある)からかもしれません。

感想から脱線しますが、
この梅毒、コロンブスが関係しているという説があるそうで、
もしこれが本当なら、めちゃくちゃ迷惑な話だと思いました。
[梅毒のウィキペディア]
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A2%85%E6%AF%92#.E6.AD.B4.E5.8F.B2
このウィキペディアにもありますが、
梅毒の症状の第3期は、現代では滅多に見ないようですね。
今回の南方の驚きは、やはり当然の事のようです。



最後になりますが、
今回は野風さんメイン回だったので、
手術シーンがあった南方でさえも、ちょっと印象が薄かった気がしました。
物語の舞台が舞台なので、咲さんの出番も少なくて残念。
でも、吉原から帰ってきた南方に対して、
咲さんが気丈に振る舞っていたので
相変わらずかわいいなぁと思いました。
今回、南方が持ってきた写真を咲さんも見てしまいましたが、
この件について、後で彼女が南方にどのように言うのかが
楽しみです。



今週も、あっという間に終わってしまった一時間でした。
制作スタッフさん、キャストさんにはすみませんが、
毎週二時間放送でも全く構いませんw
それぐらい面白いです。





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続きの第5話「神に背く薬の誕生」の感想も書きました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-11-08-9

宜しければ合わせてどうぞ。


2009-11-04 09:42  nice!(1)  コメント(0) 
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