さくらもちモチ

感想：大河ドラマ「天地人」第42回 将軍誕生*ネタバレあり　[NHK大河ドラマ感想] [編集]

NHKの大河ドラマ・天地人
第42回「将軍誕生」の感想です。
ネタバレを含みます。


前回の第41回「上杉の生きる道」の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-10-11-3

各回の感想は、下記の一覧ページにてURLをまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-06-07-4


─────

豊臣から奪う形で天下人になった徳川家康に対して
兼続が威勢よく啖呵を切る事で、
上杉家が徳川にただ従順ではない事と、
彼の雄々しさを表わしているのでしょうが、
そのせいで、何度、肝心のお家を危ない目に遭わせるんだろうと
ちょっと呆れてしまいました。
まぁ、その内の一つである直江状は実物なので、
兼続が表立って徳川を糾弾した過去があるのは
史実通りなのですが……。

でも今は、関ヶ原の戦いの後で、
（直江状が出されたのは関ヶ原の前）
家康の不興を買ったら改易もあり得る状態ですよね。
難くせを付けられて、お家お取り潰しもあったかもしれません。
なのに、今さら兼続が家族愛を表に出して、
伏見にいる菊姫を見舞うよう、景勝に進言し、
上杉のお家を危機に晒したのは
ちょっと……と思いました。
それを実行しちゃう景勝にも、少し呆れました。



今どき、主役級カップルの不和をドラマで描くなど
珍しくないのだから、
景勝と菊姫の仲を捏造せずに
不和を不和として描いちゃえば良いのにと、思えてなりません。
この作品は大河ドラマなので、
史実を敢えてねじ曲げて、
二人を仲睦まじい関係にしたのでしょうが、
そこまで“大河”というブランドにこだわりたいのなら、
割愛しっ放しの戦のシーンをちゃんと入れて
“義と愛のホームドラマ”なんか止める方が先だと思います。

というか、真剣に愛を描く気でいるなら、
愛からくる憎悪として、それこそ景勝と菊姫の不仲を
題材として使えたのではないかと思いました。

最後、景勝が泣いてしまったのも……
あそこはぐっと堪えた方が、悲しみがより強く出たと思います。
北村さんなら、そういう抑える演技もお上手なので。



世間の女性には昔から
自分（家庭）より仕事を選ぶ男性を咎める風潮があるので
（ここ十数年ほどでかなり減って、逆のパターンも出てきていますが）
景勝と兼続が、家康との付き合いよりも
病に冒された遠方の妻を見舞う方を優先させたのは、
いわゆるスイーツ（笑）と呼ばれる女性の視聴者層の受けを狙って
いたのかもしれませんが、
これじゃ、そのスイーツ（笑）層も楽しめないですよ。
先週もそうでしたが
今週も、見る必要がない回でした。
兼続の実父と菊姫が亡くなった点だけ知っておけば
（知らなくても）充分です。



そして、あっという間に京に着いてしまった景勝の速さに
びっくりです！
またしてもスーパー移動を行なったんですね……。
この時代に新幹線でもあったようで、すごいです。



────
感想は以上です。
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。


続きの第43話「実頼追放」の感想も書きました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-10-25-6

宜しければ合わせてどうぞ。

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