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感想:ドラマ「不毛地帯」第1話*ネタバレあり [テレビドラマ感想]

昨日10/15から始まった
フジテレビの帯ドラマ「不毛地帯」の感想です。
今回は初回の第1話
「30年の時を超えあの伝説の名作が完全ドラマ化!!
戦争・家族・友情・涙そして運命の恋…激動の物語」です。

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  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: DVD

以下の記述にはネタバレを含みます。
私は原作の小説を読んでいません。


各話の感想記事のURLは
他作品と合わせてこちらでまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/drama200910



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山崎豊子先生の小説がフジテレビでドラマ化されると言えば、
唐沢寿明さんが同様に主演を務められた「白い巨塔」があります。
私はこちらの作品のファンなので、
今回の“不毛地帯”も、今期ドラマの中では一番期待していました。

が、今、見るのを毎週楽しみにしている
NHKの番組「ブラタモリ」と放送時間が丸々かぶっているなんて
辛すぎる……。
私は旧式のHDDしか持ってないので、
「不毛地帯」は再放送化する率も高かろうと思い、
(放送期間中に、夕方に追っかけ再放送するのが
フジテレビの定番なので)
録画→ブラタモリ、生で視聴→不毛地帯として視聴しました。

とはいえ、フジテレビがCMになる度に、
チャンネルをNHKに合わせていました。



そんなわけで
今回は裏番組を気にしながらそわそわと視聴しました。
面白かったか否かを問われると……
「期待していたほど面白くはなかったけれど、
多分、そのうち面白くなってくるだろうから
ちゃんと見ていこうと思った」というのが答えになります。
ううん……初回二時間強+これから半年間見ていくと
(こちらは2クール作品なので)
私も分かっていましたので、
最初からどっしりと構えて見ていましたし、
ちょっとつまらないからと言って
視聴を止める事もなかったのですが
掴みが弱いなぁと重いました。

戦争を扱っている以上、お話がシリアスになるのは当然です。
また、主人公の壹岐正(いき ただし)という人間を考えれば、
“優秀な軍人である+シベリア抑留を経験している”のが
彼の言動の根本にあるので、
彼を主人公に据えた時点で
このシベリア抑留を丁寧に描くのは必須なのですが
重い話をそのまま描くと単調になってしまうのかなぁと思いながら
見ていました。
シベリア抑留は回想シーンなので、
現在(日本に戻ってきている)シーンも挿まれていましたが
同じテンポで描かれているので
それほど際立っていない気がしました。

ただ、シベリアの迫力は凄かったです。
撮影は別の場所で行なったそうですが、
極寒の地での不等な強制労働というのは、よく描かれていたと思います。
個人的には、もっと厳しい印象があったので
唐沢さんのお顔がげっそりしてなかった点も含めて、
シベリア抑留を実写として描いた割には甘いかなと
思ったりもしたのですが、
おそらく唐沢さんには撮影スケジュールの問題もあったでしょうし
(日本復帰後のシーンも、同時期に撮っていたとか)、
シベリア抑留は、あくまで彼の過去であって、
こちらの話のメインではないので、
この程度で抑えておいても支障なかったと思います。



単調だと思えたお話でしたが、
壹岐正が商社の繊維部に入ってからは面白かったです。
特に、商社マンとしての基本的な知識に欠けているので
“店卸し”の単語すら知らず、
電話の応対も満足にできなかったり、
上司からネチネチと嫌味を言われたりするシーンは
無意識の内に集中して見ていました。
自宅に繊維のファイルを持ち帰って、
手触りを確認しながら布の種類を覚えていくシーンは、
その後に切れるシーンも合わせて、
生真面目な軍人さんとの印象があったので、
壹岐正の人柄がよく表われていたと思います。
その後、外国への出張で戦闘機を見せられた途端に、
目の色を変えて興味を示した点も、
彼という人間が上手く描かれたエピソードでした。

これから多くの人間が関わっていき、
壹岐正は彼らに揉まれながら
陸軍出身の商社マンとしてのし上がっていくのかと思うと
楽しみです!

そうそう、序盤のシーンですが
多くの犠牲者が出たシベリア抑留を何とか生き抜いた壹岐正が、
やっと帰ってきたら
「格好悪い」と娘や息子に幻滅されていたと分かって
物悲しくなってしまいました。
壹岐正が詳しく話さないからでしょうが、
彼が体験したあの地獄をちゃんと知ったら
二人もそんな事は言えなかったと思います。
息子とは、今も壁があるようですが
早くそれがなくなると良いなぁと、切に思いました。



役者さんについては……とにかく豪華ですね。
テレビや映画で有名な俳優さんばかりなので、
視聴していると、この作品での役名よりも
その方の芸名が頭にすぐ浮かぶのが難ですが、
演技が上手い方ばかりで嬉しいです。
特に今回は、和久井映見さんを見られて嬉しかったです!

そうそう、和久井さんと言えば、
彼女が演じた壹岐正の妻・佳子が
物の数え方を正しく発していて、嬉しかったです。
まだ就職してなかった壹岐正が
佳子の代わりに買い物をしてこようとするシーンであった
「油揚げ一枚、お豆腐一丁……ネギ一本」との台詞です。
今を生きる私たちは、
つい、「一個」とか「一つ」といった
何にでも使える言葉で物を数えてしまいますが
この頃は、意識しないでも、
物によって数え方をきちんと変えていたんだなぁと
改めて実感しました。
といっても、この現代では
油揚げを一枚だけ買うのは難しかったりしますし
(最初から袋に数枚入ってますので)
お豆腐もパック売り、ネギも束で……となってますので
生活スタイルが当時と全然違うのを踏まえると、
こうなったのも仕方がないのですが。

唐沢寿明さんの演技は
「こんなに仰々しかったっけ?」と思う部分もありましたが、
それが壹岐正という人間なのかなと思っています。
高い志を持つ強い人間としての部分は
物凄くよく表われていたので、
さすがだなぁと思いながら、私は視聴していました。



EDの歌にはビビりました。
失礼ながら「なんじゃこりゃー!」と思いました。
また、EDでのクレジットが縦書き+横流れで、
家ごとに分かれていたのは、大変新鮮でした。



繊維部では冴えなかった壹岐正が
次回以降は
絶対に使いたくなかった軍人としてのコネを最大限に利用して
戦闘機をバリバリ売っていくのかと思うと
楽しみです。
これからどんどん面白くなっていくと良いなぁと、思っています。





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続きの第2話「黒い頭脳戦」の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-10-22-6

宜しければ合わせてどうぞ。


2009-10-16 12:49  nice!(0)  コメント(0) 
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