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感想@アニメ「大正野球娘。」第12話(最終回)土と埃にまみれます*ネタバレあり [アニメ感想]

アニメ「大正野球娘。」の第12話「土と埃にまみれます」の感想です。
ネタバレを含みます。
原作の小説は未読です。
今回が最終回です。


前回の第11話「そぞろに胸の打ち騒ぐ」の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-09-19

各話の感想記事のURLは、他のアニメ作品と共に
こちらでまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-06-27


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最終回に相応しく、最初から最後まで野球のお話でした。
私は野球ファンなので、
他の回もこういうお話ばかりだったら良かったのになぁと
再び思いました。



野球の試合内容に関しては、
晶子さんが魔球で再び朝香中打線を翻弄したり、
巴がホームランを打てたり、
鏡子ちゃんがダイビングキャッチを成功させたり、
これまで女子野球に否定的だった
小梅の家族や学校のお局先生までもが応援に回ったり……と
他の回で描かれてきた問題が一気に解消された点は
良かったと思います。

また、晶子さんの魔球が読まれた序盤こそ
不穏な空気が重なりましたが、
試合の終盤で櫻花會が怒濤の追撃を見せてきたので、
爽快感もあったと思います。
短期間のアニメの最終回としては
これで良かったのではないかと思いました。



しかし、試合として面白かったかというと、
すみませんが、私は楽しめませんでした。
どちらが勝つかという事そのものに緊迫感を感じられず、
また、終盤は、櫻花會に都合が良い展開になってましたので、
ホームランに対しても、ダイビングキャッチに対しても
伏線もどきが回収された点は好意的に思えましたが、
そのシーンそのものは、
「あぁはいはい」という冷めた感じで見てしまっていました。
あのように奇跡的なプレイができるのが
最早、お約束になっていましたので、
敷かれたレールの上を走る電車を見せられた気分でした。

アニメの世界に現実を持ってきてはいけないのは、
私も重々分かっています。
それでも、木製のバットを使って
金属バット並みにガンガン打っている描写を見せられてしまうと、
すみませんが萎えます。
「あり得ないww」とツッコミを入れてしまいます。
また、櫻花會の終盤の守備が、
まるで神掛かったように素晴らしく、
それこそプロ以上に描かれているのも気になりました。
ろくに身体作りもせず、放課後+多少の自主練+合宿だけで
ここまで凄い守備ができるようになるのは
どう考えてもおかしいので、
素晴らしい守備を見せられた事が、
私にとってはマイナスだった事も否めません。
しかも、相手は全国クラスの野球部ですよね……?

お話の途中で、
岩崎君が櫻花會の頑張りを認めている発言をしていました。
確かに、彼女たちは必死でしたが
こういう台詞を他人に言わせるぐらいなら、
その“頑張り”を、本編でもっと入れてほしかったです。
説明調な言葉だけを聞かせられても、
他の回で日常シーンが多かったのを見ている私には
実感が少しも湧きませんでした。
却って、この台詞が空々しいとさえ思えました。



そして、今回、雪が怪我をおして野球を続けたエピソードが
私には嫌でした。

これには、私の事情が絡んでいます。
かつて、私が観戦した高校野球のとある試合において、
守備中に怪我をした内野手が、
もうボロボロなのに、意地を張ってベンチに引っ込まなくて、
無理に出場し続けた事があったんです。
状況的に、相手校はスクイズを仕掛ける局面だったので
そのままそうしたのですが、
そのボールが、怪我をした内野手の前に飛んだんですよ。
で、勿論、その選手はろくに動けないのでボールも捕れず、
相手校のスクイズが成功して、一点が入ったのですが、
球場全体に物凄く変な空気が流れたんですね。
まるで、スクイズをしたのが悪い……みたいな感じで。
日本人の感情だと、
怪我をしている人の弱味につけ込んで勝つなんて卑怯だとの考えが
どうしても生じてしまいますが、
逆に言えば、そういう弱味を全面的に出して、
敵にスクイズをさせない作戦も取れるわけです。
また、冷静に考えてみれば、
野球を行なうのに支障があるほどの痛みを抱えているのに
選手が無理をして出場している事が、そもそもの間違いなのに、
(そういう変な空気を作った原因の元は、その選手やチームにある)
相手チームが非難されているのってどうなんだろうと
思ったんです。

今回の雪の場合は、上記とは状況は違います。
でも、試合放棄を勧められるほどの怪我を負った状態で
雪が無理に試合に参加したのは、
私の中では、彼女が朝香中に対して失礼な事をしたのと同じ事でした。
幸い、私が観戦したような事は起こりませんでしたが、
もしそうなったなら、
あの晶子さんなら「殿方のくせに卑怯ですわよ!」と
怒りかねないよなと、思ってしまいました。

勿論、この作品で雪に無理をさせたのは、
そこまで必死になっている
+どうしても勝ちたい彼女たちの一途な気持ちを
スタッフさんが描きたかったからでしょうが、
私は嫌だなぁと思いました。
あの場面は、別に雪が怪我を負う必要性もないので、
見ていてちょっと不愉快でした。



でも、最後、
晶子さんと岩崎君がちゃんと仲直りできたのは
良かったです。
櫻花會が惜敗したという試合内容も、
お約束的な展開ではありますが、
朝香中に勝てる展開よりはマシだったと思います。



さて総括ですが……
これまでの感想で、この作品に対する総合的な思いは
散々語ってきましたので、今回は省きます。
私はライトノベルを読まないので、
原作がどうであるかを知ることはまずないですが、
野球を萌えアニメにするとこうなるんだという事は
よく分かりました。
勉強になりました。




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2009-09-26 00:56  nice!(0)  コメント(0) 
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