SSブログ

感想「うみものがたり〜あなたがいてくれたコト〜」第12話(最終回):島の心 人の心*ネタバレあり [アニメ感想]

アニメ「うみものがたり〜あなたがいてくれたコト〜」
第12話「島の心 人の心」の感想です。
ネタバレを含みます。
原作となっているパチンコ「海物語」はやった事がありません。
今回が最終回です!


前回の第11話「光の心 闇の心」の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-09-22

各話の感想記事のURLは、他のアニメ作品の感想と共に
こちらでまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-06-27



────

マリンの必死の説得がウリンの心に届いて、
ウリンが自分の身ごとセドナを滅ぼそうとする──のは
王道展開でしたが、
最後にウリンが助かってしまったのが、お話が甘いなと思います。
ただ、これは悪い甘さではなく、
島の人間が海に流してきた辛い事がセドナの正体という真実が
よく生かされていたと思います。
光が闇を、闇が光を否定するのではなく、
共存する(闇が光に溶ける)=ウリンも助かる展開になったのは
自然で良かったのではないかと。
なんというか、あの展開でウリンが死なないのは
おとぎ話の甘さ(お話のぬるさ)的なものを感じてしまうのですが、
それは多分、このお話全体が
そういう位置にあるからではないかと思えるんです。
闇を知らない光、光を知らない闇だったのが、
今回の出来事によって、それぞれが相手を知った存在となって
共存という道を選んだ展開は、大変素晴らしかったです。



夏音とマリンの最後のお別れは辛いけれど、
この場合は、二人がぐだぐだと一緒にいない方が、
お話としてはまとまりが良いですし、
ウリンの精神状態も不安定にならないですし、
これが最良だったと思います。
夏の始まりから始まった物語が
夏の終わりと共に終わりを告げるのも、良いですね。
海人の寿命がどれくらいかは分かりませんが、
夏音は、夏を迎える度に、
今回の一連の出来事を思い出すに違いありません。

「愛してるッ!」が口癖のマリンが
今回もウリンや夏音に何度も言ったのもそうですが、
最後の最後で、これまでこの単語と縁遠かった夏音が
こう叫べるようになったのも良かったと思います。
また、夏音は、
新学期早々、小島君との仲もすっかり復縁したようですし、
大島とも上手くやれているようで、何よりです。
セドナの影響で皆がおかしくなってしまった出来事が
皆の中では夢として受け止められた事もあって、
皆が明るい
+夏音も変にいじけたり拗ねたりした発言をしなくなった事で、
彼女の人間関係が急激に改善されたのも良かったです。
マリンたちとの出会いを経て、
夏音が人間として成長した部分が最終回ではっきりと描かれたのは
本当に素晴らしい事だと思います。
最後の、夏音が小島君に「好き」と言ったシーンは
私も照れましたが、嬉しくなりました。



パチンコが原案という事で
どうなる事かと不安になった作品ですが
こうして最後まで見た後で振り返ってみると、
かなり丁寧に作られていたと評価できると思います。
特に、ウリンがおかしくなってからの人物描写(心理描写)は
尺がたっぷり割かれただけあって、分かりやすかったですし、
繊細な部分もよく表現されていたと思います。

ただ、その反面、中盤以降はお話の進む速度が極端に落ちてしまい、
お話のメリハリがなかったり、中だるみが酷かったり、
一週見逃しても全く支障がない回だったり……と、
欠点も目立ちました。
キャラの心理描写を丁寧に描けば、その分だけ、
お話が進まなくなるのは当然の事なので、
もう少し、全体的にスピード感を出しても良いかなぁと思いました。
それと、こちらは全12話でしたが、
全10話ぐらいで収められたら丁度良かったような気もします。



また、声優の堀江由衣さんが凄かった!
11〜12話の演技は、特にお上手だったと思います。
最近の堀江さんは、どのキャラを演じられても
私は全般的に好きだなぁ。
今回のウリンは、主人公のマリンよりも年下という事で、
以前に主役をよくやっていた頃のかわいらしい声に近いですが、
その時よりもちょっと抑えた感じがとても自然になっていて
大変良かったと思います。
難しい役なのに、さすがだなぁと思いました。





────
ランキングに参加しています。
記事がお気に召しましたらバナーを押してやって下さい。
*別窓でランキングサイトが開きます
にほんブログ村


2009-09-22 23:57  nice!(1)  コメント(1) 
共通テーマ:アニメ

nice! 1

コメント 1

タモアキ

「うみものがたり~あなたがいてくれたコト~」が放送終了してから10年後(正確に言えば9年後)の2019年、テレビ朝日系列の特撮ヒーロー番組「スーパー戦隊シリーズ」43作品目の「騎士竜戦隊リュウソウジャー」が本番組の設定などの内容を想起させる形で放送されましたから(「セドナ」は「マイナソー」・「空人」は「陸のリュウソウ族」・「海人」は「海のリュウソウ族」などのアレンジ用語で、空人5人・海人1人という構成の内容の戦隊です)。
by タモアキ (2021-08-20 22:18) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証: 下の画像に表示されている文字を入力してください。

 


この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。