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感想@アニメ「青い花」第11話(最終回):冬の花火*ネタバレあり [アニメ感想]

アニメ「青い花」の第11話「冬の花火」の感想です。
今回が最終回です!
ネタバレを含みます。
私は、原作の漫画は未読です。


前回の第10話「幸福の王子」の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-09-03-1

各話の感想記事のURLは、他のアニメ作品と共に
こちらでまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-06-27


────

衣替えは、やはり季節を強く感じる行事ですね。
出会いの春が終わり、
楽しい事も辛い事もあった夏が終わって……
学校の図書館で、「嵐が丘」の本を見つけたり、
窓辺で揺れる白いカーテンを見たりして、
杉本先輩との記憶に心をざわつかせた文ちゃんは
ちょっと辛そうでした。
放課後、駅のホームで杉本先輩と偶然に会った後、
あーちゃんと入った喫茶店において
「さっきまでは吹っ切れていたつもりでいた」と
言っていましたが、
図書室での文ちゃんの様子を見た限りでは、
駅での出来事がなかったとしても、
彼女は本当の意味で吹っ切れてなかったと思います。
泣いたり騒いだりといった、特に動じる事はなくても、
杉本先輩との過去を意識せずにはいられなかったようでしたし……。



千津ちゃんが文ちゃんに葉書を送った件は、
私も「うわぁ」と思いました。
二人の間に今も従姉妹という関係があるからこそ
近況報告を兼ねた連絡の葉書を送ったんでしょうが、
文ちゃんに対する千津ちゃんの行動は、
かつて二人が恋愛関係にあったのを踏まえた上で
わざと文ちゃんに当てつけているようで、
気になります。
「私はもう幸せになったんだから、あなたも幸せになって!」
というような、単なる応援ではなく、
まだ自分に対する未練が文ちゃんにあるのを
知った上での意地悪のように感じられてなりません。
文ちゃんは、杉本先輩に振られたばかりで傷付いていたせいか、
この葉書を見ても辛そうだったので、
早く千津ちゃんから気持ちが解放されたらいいなと思います。



杉本先輩は海外留学という形で、そして、
京子ちゃんは許婚とそれなりに仲良くする
(現状を維持する)事で、お話の舞台を先に降りました。
女の子に恋をする文ちゃんと、
彼女を優しく見守るあーちゃんは
ずっと平行線のままなのかなと思いきや、
最後はちゃんと、
文ちゃんがあーちゃんに対する恋心を再認識しましたね。
その前に描かれていた
文ちゃんのあーちゃんに対する勘違い&もやもやについても、
彼女が無意識のうちに嫉妬を覚えていたとすれば
そうなっても当然と言える事でした。
そしてこれは、アニメ序盤の文ちゃんにも言えた事ですが、
新たな恋心を抱く事で、傷心を癒せますね……。

以前の感想でも書きましたが、
女の子を好きになる文ちゃんの最大の理解者であるあーちゃんが
恋の対象になった以上、
もし文ちゃんがあーちゃんの事で悩んでも、
事情を打ち明けられる友達を新たに作らない限り、
込み入った事を相談できる人がいないので、
杉本先輩の時よりも辛い思いをするかもしれません。
あーちゃんは、この登場人物の中で
かなり優しい人物に入るので、
彼女が文ちゃんを無下に傷つけるような事はないと思いますが、
二人の仲がずっと良いままであればいいなぁと
心から祈ります。



正直、もっと百合要素を強めた作品だと想像していたので
そういうのを作品の売りにされるのを苦手としている私は、
放送前は、この作品に対する期待を全く寄せてませんでした。
でも、良い意味で想像とは違っていた作品になっていて
とても嬉しかったです。
些細な事で傷付く文ちゃんは
等身大の女子高生という感じがして、好感も持てました。
あーちゃんというキャラクターも良かったと思います。
素敵な作品でした。
アニメ化されなければ、まず出会わなかったと思うので、
企画し、作ってくださったスタッフさんに
心からの感謝を評します。
ありがとうございました。


2009-09-10 07:04  nice!(0)  コメント(2) 
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ユリアヌス

以前に感想を書かせていただいたものです。再度お邪魔します。

とっても良いアニメでしたね。
感想いつも読ませていただいてましたが、
とても丁寧に見ていらっしゃることが伝わってくる文章で
読んでいて楽しかったです。

文が相談相手だったあきらに恋した以上、恭己の時以上に
苦しむことになるかもしれない、というご指摘は納得でした。
そういう意味で不安な部分も残る終わり方とも言えますが、
たとえば現実の男女の恋愛でも、親友と同じ人を好きになってしまう、
というような苦しい状況もありうるわけで…。
今後文の相談相手になりうる存在といえば京子でしょうか。

キャラクターはみんな好きですが、やはり主人公二人でしょうか。
文の情念の深さや弱さがとても人間的で、純真なあきらの魅力を引き立たせて
いたように思います。

長々失礼しました。







by ユリアヌス (2009-09-13 14:22) 

さくら

■ユリアヌス様
こんにちは。
再びコメントをお寄せ下さり、ありがとうございました。

はい、こちらの作品は、とても素敵なアニメだったと思います。
OPやEDの唄や映像は勿論ですが
(女の子の恋愛がテーマの作品で、
本編以上に裸が出ているのにいやらしくないのは、凄いと思います)
登場人物の繊細な描写、そして透明感のある背景は、
多分、技術的にも高いのではないでしょうか。
色彩の明度が抑えられているからか、
見てて疲れない、独特の柔らかい雰囲気があったのも良かったです。
そして、登場人物が魅力的でした。

あーちゃんを好きになった文ちゃんには、
ユリアヌス様が仰った通り、
京子ちゃんが味方になってくれるかもしれませんね。
でも、京子ちゃんが、あーちゃんと同じ学校というのが
(もし続編があるなら)キーポイントになるかなぁと、
想像してしまいました。
京子ちゃんが文ちゃんと同じ高校だったなら、
相談もしやすいですし、何か行動するにも楽でしょうが、
たとえば、あーちゃんと文ちゃんの間に些細なトラブルが起こって、
それを相談しようとした文ちゃんが
京子ちゃんと待ち合わせをしたら、
あーちゃんにそれを見られて、問題が更にこじれる……とか、
なにげに問題が発生しそうな
──その後もお話が膨らませやすい状況だなぁと思いました。
勝手な想像とはいえ、その後のお話をあれこれと推測できるのは、
こちらの作品が、設定でも秀逸だったからだと思います。

私も、登場人物の中では、文ちゃんとあーちゃんが特に好きです。
二人の中が両思いの恋愛に発展するかもしれませんし、
もしかしたら、文ちゃんの片思いで終わるかもしれませんが、
あの二人には絶対に幸せになってほしいです。


拙い感想ですのに、またお読み頂けて嬉しかったです。
励みになりました。
本当にありがとうございます!
by さくら (2009-09-16 23:24) 

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