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感想:アニメ「タイタニア」第22話 野望のプレリュード*ネタバレあり [アニメ感想]

田中芳樹先生の小説を原作としたアニメ「タイタニア」の
第22話「野望のプレリュード」の感想です。
以下の感想にはネタバレがありますので
未視聴の方は閲覧にご注意下さい。


前回の第21話「エスタールの邂逅」の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-08-28
原作の小説の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-08-03-2

アニメ版の感想記事については、他の作品も含めて
URLを下記ページにまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-06-01-9


────

タイタニア四公爵の中で一番腹黒い
イドリス卿の過去回想がメインのお話でした。
(“人が悪い”のはジュスラン卿だと思いますw)

この辺も原作の小説ではさらりと流されているので、
アニメでは細かなエピソードを入れて
事情や状況を細かく説明しています。
同じような描き方をされた前回は、
キャラクターの行動に納得できない部分があり、
「ん?」と思ってしまいましたが、
今回付け足されたイドリス卿の過去の詳細については
私も自然に受け入れられました。

──が。
前髪を揃えているイドリス卿のお顔が
なんとなくおかしくて、
真面目なシーンなのに笑いそうになってしまいました。
すみません……。
顔立ちだけを幼くするだけでは
経年を表せなかったからああしたのでしょうが、
いかにも坊ちゃん坊ちゃんしていました。
まさに“若造”という感じでした。



イドリス卿の父親セオドア卿は、原作では確か
(図書館で借りた本は返してしまったので手元に無く、
確認できませんので、違っていたらすみません)
麻薬の影響で身体がぼろぼろになっていましたが
さすがにアニメでは(痛み止めとして使うにしても)
そういう描写は無かったですね……。
ベッドから起き上がる事すら辛い状況なのに
遠征を含む公務を強要され、
くだらない会合にも付き合いで出席しなければならなかったとは
……セオドア卿のご苦労には、私も胸が痛みました。
でも、イドリス卿の幼さを思うと、
まだ彼に家督を譲らせ、
タイタニアの頂点でもある五家族の当主の一人の中に入れるわけには
いかなかったと思います。

先代だった当時の藩王にしてみれば、
イドリス卿がセオドア卿の後を継ぐか否かなど、どうでもよい事で、
もしセオドア卿に不都合があると思うようになったならば
別の家から代表を出させれば事は収まります。
その代わり、セオドア卿やイドリス卿の家は、五家族から外れますので
事実上、家の格式が下げられますが……。
これは、家柄を大事にする彼らにとって大変不名誉な事で、
それこそ、セオドア卿には、死より恐ろしかった事のはずです。
タイタニアは、身内に対する余計な情に振り回されず、
徹底した実力主義を貫いているからこそ、今日の繁栄があります。
よって、セオドア卿に対しても、
その不幸な事故に対しては一瞬の同情を与えても
「無能な者になったならば、即刻、切り捨てる」という考えが出るのは
至極当然の事です。
これが痛いほど分かっているからこそ、セオドア卿は、
イドリスが育つまで必死に激務をこなしたんですね……。



すぐに代替わりを認めなかった先代の藩王は、
確かに薄情なのかもしれません。
しかし、セオドア・イドリス親子が
そういう考えを普通とする“タイタニア”の一族であり、
その姓を名乗る以上、
そこに不満をぶつけるのは筋違いです。
よってイドリス卿は、藩王に対する陰口を叩くぐらいなら
自分が一刻も早く跡継ぎとして認められるよう、頑張るべきなのですが、
過去回想の後半になるまで、その点は描かれませんでした。
せっかく描かれた部分も、権謀術が主で、ちょっと可哀相でした。
(フェンシングの試合で勝てたシーンがあったのが、唯一の救いでした)
せめて、もっと普通の勉学に励むシーンを
僅かでも入れてくれたら良かったのに……。
彼も、情報を入手するだけでなく、
当主として──後々、藩王を目指す者として相応しい知性と教養を
死にものぐるいで得たのでしょうから。

ただ、どこぞの会合で、
呑気そうに女性と喋るジュスラン卿をイドリス卿が見るシーンがあったのは
大変良かったと思います。
ジュスラン卿自身も、家督を継ぐに当たり
苦労がなかったわけではないでしょうが、
(実際、アリアバート卿の母親と彼の母親には因縁がありましたし)
悲劇のヒーロー宜しく
自分の家だけが不幸な目に遭ったと思ったらしいイドリス卿には、
ジュスラン卿があのように見えていたのだと分かった事は
面白かったです。



父親の遺言通り、イドリス卿は手段を選ばずにのし上がって
今日の地位を得ましたが、
まるでそのツケを払わされているように、
彼には人望が全く無く、
信頼できる家臣が一人もいないという現状が、とても可哀相です。
しかも、もしセオドア卿が存命だったなら
こんなイドリス卿を「よくやった」と褒めるばかりで
彼の本質的な淋しさには気付いてもらえないようなのが、
更に可哀相でした。



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感想は以上です。
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。


2009-08-28 20:07  nice!(0)  コメント(0) 

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