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感想@アニメ「蒼天航路」第19話:猿と龍*ネタバレあり [アニメ感想]

アニメ「蒼天航路」の感想です。
今回は第19話「猿と龍」です。ネタバレがあります。
原作の漫画は未読です。


前回の第18話「鄒氏夢幻」はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-08-05

各回の感想は、下記の一覧ページにてURLをまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-08-26-3


────

今回は、前半が曹操と曹昴のお話、
後半は袁術を倒す曹操のお話でした。
前回が、冒頭のみ曹操と孫策・孫権兄弟のお話、
後半が曹昴メインのお話だったのを考えると、
前回と今回は前後編と言ってもよい作りになっていました。



まずは前半。奇襲を受けて逃げる曹操と曹昴。
状況説明のナレーションで、
「心の隙間を埋める為にわざと策にハマった曹操」というような事を
言われてしましたが、
このシーンでのボーッとした彼を見ていると
ただの茫然自失状態になっているとしか思えませんでした。

曹昴は、健気に頑張ってしましたね。
もう少し経ってから亡くなると思っていたので、
門を抜けた後すぐに、背中に矢を受けてしまった時は
「え? もう?」と本気でびっくりしました。
そして、どうなるかと思いきや、愛馬に父親を託したとは……。
馬も馬で、射られた方(最初に曹操が乗せられた馬)は
まるで曹昴の意を汲んだかのように、
曹操が曹昴の馬に移るまで頑張って走っていました。
最初の馬が、役目を果たしたと言わんばかりに潰れた時、私は、
「馬ー!!!」と、心の中で叫びましたよ。
哀れだ……!

こんなにも、息子と名馬が曹操を逃がす為に頑張ったのに、
当人ときたら……。
完全に安全を確保してから彼らを惜しんだって、遅過ぎます。
それに、有能な息子や大事な家臣を亡くした割には
悔い方が甘いような気がします。
それこそ、妻以外は抱かない宣言をしても良いレベルだと思えるのに、
あの後の彼は、今回の事件を
きれいさっぱり忘れているような感じがするので、
呆れてしまいそうになります。

というか、これは前回の感想になってしまうのですが
曹操が急に腑抜けになった理由が未だによく分からないので
「いつものキビキビとした曹操はどうした!」と
思うばかりで終わってしまいました。
正直なところ、よく分からないエピソードでした。
曹操がぼんやりとするなら、寧ろ、
息子を亡くした後だと思うのですが。

多分、平気な顔をしていても人を斬るのはそれだけ辛い
=そうした精神的疲労の積み重ねで、
思考すらまともに機能しなくなる時がある
……という事なのでしょうが、
寧ろ普通に、
女遊びに耽っていた→そのせいで大事な息子が亡くなった
→オレは愚かだ……と大後悔&茫然自失
という流れの方が、分かりやすいと思いました。



さて後半のお話。
袁術陛下は凄いですね!!!!!
玉璽を女の尻(しかも肌に直接)に押しちゃうシーンは
爆笑しました。
女も「キャア」とか言ってる場合じゃないでしょうに。

荀イクの、血を極力流さないで袁術を倒そうとするエピソードは
面白かったです。
特に、愛想の良い、笑顔に好感を持てる農民を
街道沿いの田んぼに配置して、
行軍中の兵を釣る話は好きでした。
四将軍との問答は、すみませんが
見ていてちょっと眠かったので、
(やはり台詞だけで話が進むのは、きつい)
余計に「あれは面白かったな」と思えています。
また、味のある字や絵での凧も興味を持てました!
曹操では字が上手過ぎて庶民の心を打たないというのも、
言われてみれば確かにそうで、
なるほどなと思えました。
ただ……前半の曹操が本当に酷かったので、
後半になってもその印象が拭えず、
「あの時もこうなっていれば」と思ってしまいました。
制作側は、曹操をここまでの回で
スーパーヒーローのように描いてきたのですから、
唯一の汚点も、上手く乗りこえてほしかったなと思います。
なんか、本当に酷いイメージしかなかったです。



────
感想は以上です。


第20話「不動の魔神」の感想も書きました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-08-20-4


2009-08-12 07:29  nice!(0)  コメント(2) 
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コメント 2

phuu

こんにちわ。
ここ2話のアニメ蒼天航路は原作ファンにはちょっと残念な改変がされてました。
原作だと曹操あんなに呆けてませんw刺激を求めるあまりに肉欲に溺れるところまでは一緒なんですけど、
曹昴が鄒氏を斬った後からの曹操の様子が全然違います。
ふだん全然泣かない曹操が、己の落ち度が招いた息子の死に、水晶が殺されたとき以来の涙を流してすらいます。
なぜ曹操をあんな腑抜けに描いたのか、脚本の意図が読み取れませんでした。
by phuu (2009-08-12 14:41) 

さくら

■phuu様
こんにちは。再びコメントをお寄せ下さり、ありがとうございます。

>水晶が殺されたとき以来の涙を流してすらいます。
こういう描写があると、
大事な息子を失った悲しみに曹操が襲われているのが
よく分かりますね……。
なんでアニメで描かれなかったんでしょうか。
この辺は、アニメスタッフさんの見解を是非伺いたいです。

半年の長丁場の中で、主人公の弱味が描かれる回があるのは
良いと思いますし、当然だとも思っていますが
これはちょっと酷いなぁと、
原作を知らない私でも眉を寄せてしまいました。
何よりも、曹昴の健気さが逆に哀れに思えてしまって辛かったです。


今回もご丁寧に補足して頂き、ありがとうございました。
こちらの部分でも、原作はアニメより良いんだ!と分かって
ホッとしました。
by さくら (2009-08-18 20:07) 

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