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感想@アニメ「青い花」第6話:嵐が丘(後編)*ネタバレあり [アニメ感想]

アニメ「青い花」の第6話「嵐が丘(後編)」の感想です。
ネタバレを含みます。
私は、原作の漫画は未読です。


前回の第5話「嵐が丘(前編)」の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-07-30

各話の感想記事のURLは、他のアニメ作品と共に
こちらでまとめています。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-06-27


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杉本先輩のモテっぷりは凄いですね!!!!
贈り主のほとんどが彼女への憧れからでしょうが、
一部の人は仄かな恋心を抱いてそうな気がします。
そして、無意識で(?)あーちゃんにまで
同性キラー振りを発揮している杉本先輩。
私が「これ、やばくない?」と思って見ていたら、
その直後に、そう言うあーちゃんの台詞が聞こえてきたので、
私は深夜なのに吹きましたww



「嵐が丘」の舞台が始まるというのに
文ちゃんはどこに行っていたのかと思いきや、
杉本さんにあげる花束を買っていたとは……!
けなげだなぁ。
花束は、これから杉本さんにあげるものなのに、
文ちゃんは、その花束に杉本先輩を投影しているようでした。
杉本さんがそれを抱いたり喜んだりする様を想像して
嬉しくなっちゃったんでしょうか。

さて、それを渡そうとした際の事。
先生に褒められたのを受けて
ポロッと泣いてしまった杉本先輩ですが
そこには色んな感情があったのかなと思いました。
普通だったら、ここで泣くのは
舞台を無事に終えた達成感や興奮のせいでしょうが、
杉本先輩はそれだけじゃないですよね。
先生に努力を認められたから……だけでもない。
大好きだった先生に、言葉でちゃんと
ああやって褒めてもらえたから
つい泣いてしまったんですよね。
それこそ、杉本先輩にとっては、
先生から「好きだ」と言われる事と同じくらい
嬉しい言葉だったんだと思います。

文ちゃんが杉本先輩に問われた後に言った
「知りたくないけど、気になります」という言葉は
ものすごく的確だったと思います。
やはり、好きな人の過去の恋愛話なんて
進んで知りたいものではないですよね。
でも気にせずにはいられない……
まさに、複雑な乙女心だと思いました。



さて、今回のメインである「嵐が丘」の舞台ですが
……劇中劇の難しさを、改めて感じました。

舞台が終わった後、
観客達が絶賛するような台詞がなかったので、
私は少しホッとしました。
すみませんが、私には、
作中の稽古で騒がれていたほど
杉本先輩のヒースクリフは魅力的に思えませんでした。
勿論、作中の観客に「魅力的だ」と思わせれば良いのであって、
現実の視聴者がどう思おうと、作品にはあまり関係がないのですが、
それでも、劇中劇を見た後に感じた気持ちにおいて
キャラクターとの差があり過ぎると
作品の真実味が薄れてしまいます。
次回以降なら、皆に
「あのヒースクリフは最高だった!」ともてはやされても、
見ているこちらはもう印象が残ってないので
その評価を素直に受け止められると思いますが、
それが今回でなくて本当に良かったです……。

劇を漫画やアニメで描くにあたって、
観客にその凄さを言葉で解説させる手法があります。
たとえば、「ガラスの仮面」がそうです。
極端な例を挙げますと、
役者が、舞台でただ突っ立っているシーンがあるとします。
何の面白味もない場面に思えますが、
その前後に、
観客が「う……こ、これは凄い!」と思っている描写を描くと、
役者の直立が「凄い」事になるという手法です。

この舞台も、
こういうシーンの連発だったら嫌だなぁと懸念していたのですが
(舞台で杉本先輩がヒースクリフを演じるのと同時に、
観客達による感嘆の言葉付きの説明の台詞がやたらと入るとか)
それすらもなくて安心しました。

でも、本音を言えば、
もっと魅力あるヒースクリフを見たかったです。
今回は、舞台全体が見えるカメラワークが多かったですが、
もう少し顔のアップを増やして、
それこそ王子様のように杉本先輩をキラキラさせても
良かったのではないかと思いました。



────

感想は以上です。


続きの第7話「若葉のころ」の感想も書きました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-08-19


2009-08-06 03:11  nice!(1)  コメント(4) 
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コメント 4

とおりすがり

あー、でも、先輩の人気に反して演技力が大したことないのはリアルな気が
経験者と言っても先輩は演劇部ではないわけで、あくまでアイドル人気的な理由からの抜擢と考えると、黄色い声上げる女子高生達と、それ以外の連中の温度差が出てるなと
他の演劇部の演技はなかなか上手だったのがまた
by とおりすがり (2009-08-06 12:46) 

さくら

■とおりすがり様
初めまして、こんにちは。
コメントをお寄せ下さり、ありがとうございます。

杉本先輩の演技力や、それに対する評価は
今の時点では終演後の皆の反応からしか読み取れませんので
あくまで想像に過ぎませんが、
私は、彼女が今回の放送において、
演劇部の部員と互角に渡り合っていたように描かれていると
思いました。
だからこそ、そんなに良かったかな?と思ったわけです。

キャサリンの演技も、
杉本先輩と京子ちゃんが「上手い」と言っていたので
作中では「彼女は上手い」という事になっているはずです。
ただ、実際の舞台で考えると
あれはちょっと……な描かれ方だったので、
杉本先輩だけでなく、他の生徒にしても、
アニメの出来と作中での演技の評価が合ってないように
思えました。

もしかしたら次回の放送で
この舞台の評価に対する補足がつくかもしれませんので
それが楽しみです。
by さくら (2009-08-08 08:52) 

ユリアヌス

通りすがりでお邪魔します。

私も、さくらさん同様杉本先輩やキャサリンの演技はあまり上手くないと感じ、少し残念に思いました。

とおりすがりさんの、杉本先輩の演技のレベルが、狭い世界のアイドルとしての彼女を象徴している、という分析は面白いのですが、いかんせん今回の話のクライマックスは先輩が劇終了後先生に褒められて涙するシーンだと思うので、このシーンの効果を最大化する意味で、やはり先輩や同格の相方としてのキャサリンの演技は質が高いものであるべきだと思いました。
by ユリアヌス (2009-08-09 00:56) 

さくら

■ユリアヌス様
初めまして、こんにちは。
コメントをお寄せ下さり、ありがとうございます。

アニメでの描かれ方と、作中で受ける評価とに
視聴者がギャップを感じてしまうのは
仕方がない事なのかもしれません……。
私が杉本先輩に対して
「あれ? 思ってたほどよくない」と思い、落差を感じたのは、
これまでの話で、彼女に対する期待を煽られていたからかなぁと
思っています。

ここが上手くハマれば、
杉本先輩が皆からモテまくる状況に対して説得力が増した上に、
劇はやはり作中でも重要なエピソードのはずなので、
自分が良いとは思えなかった事が残念でなりませんでした。

by さくら (2009-08-12 07:48) 

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