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感想:機動戦士ガンダム00セカンドシーズン第15話「反抗の凱歌」再放送*ネタバレあり [ガンダム00:アニメ感想]

ガンダム00セカンドシーズン再放送の感想です。
今回は、第15話「反抗の凱歌」の簡単な雑記&感想です。
ネタバレを含みます。


*日曜午後5時の本放送時も感想を書いていました。
その時の感想はこちら(非常に長文です)
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-01-18

前回の第14話「歌が聴こえる*再放送」の感想はこちら。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-07-05


ガンダム00のアニメ感想記事のURLは
ドラマCDやゲーム等の感想記事と合わせて
こちらの一覧ページでまとめています。
機動戦士ガンダム00:アニメ・CD・ゲーム感想一覧


────

次週では、いよいよ軌道エレベーターのクーデター事件、
次々週ではブレイクピラー事件が描かれます。

前々回で、CBが衛星兵器メメントモリを破壊したのに
リボンズの傀儡に成り下がっているアロウズが主権を握っている世界は、
民衆が知らぬ間に、どんどんと悪化しています。
CBも、相変わらず窮地に立たされています。
たった三機のガンダム+母艦で
本気を出してきたアロウズ36機の強襲を応戦しなければならないって、
下手をしたら、“抵抗するだけ無駄”なレベルですよね。
しかも、アロウズのMSにはヴェーダのバックアップがあるし、
イノベイター(イノベイド)組もいますしね。
でも、カタロンの戦力が補給以外であてにならない現状では
CBが頑張らなければなりません。
軌道エレベーターでクーデターが起こった一報が入ったせいで
アロウズの攻撃が止んだのを受けて、
アレルヤが心底ホッとしたように言葉を漏らしていますが、
それでも、戦っている最中は誰もが弱音を吐いてないのが
凄いなぁと思います。



さて、まずはAパート。
ここの目玉は、何といっても刹那とマリナの再会です。
二人の会話の中で、マリナが王族になった事情が明かされました。
本放送での感想でも書いたと思うのですが、
どうも、私は
クルジスと現在のアザディスタンの貧困振りが、イメージとして強いからか、
娘が趣味としてピアノを習える家庭は
国内でも相当裕福な方に入るんだろうなと思ってしまいます。

で、王族なら、
マリナがそういう環境にあって当たり前かとも思っていました。
でも、水島監督の雑誌のインタビュー記事(多分)によると
マリナは王族の血を引いているとはいえ、遠縁らしいですね。
他の王族が一切出てこないことからいって
王政が復活されるにあたって
そんなに遠いマリナが選出されたのを踏まえると
(まぁ、他のキャラクターが出ないのは、
これ以上増やしたくないという制作側の都合もあるのでしょうが)
音楽を奏でていたかったとの普通の夢を彼女が抱く事は
ごくごく当たり前の事なんだなぁと、実感しました。

ただ、マリナの場合、結果として、
一般市民でも王女でも、やった事は同じでした。
もしもアザディスタンで王政が復活されず、
マリナが一市民のままで終わっていたとしても、
多分、彼女は国のどこかで歌をうたっていたと思います。
そして、その歌はきっと、いつしか市民の口にのぼるようになり、
この先の回であったように
他人が唄った歌がラジオから流れるようになったかもしれません。
(後の回で、シーリンとクラウスが潜伏先で聞いたゴロゴロソングは、
マリナたちの歌が録音されたのではなく、
あの歌を知った別人が唄っているものという設定だそうです。
これもインタビュー記事で判明しました)

つまりマリナは
立場が変わっても信念がぶれない強い人なんですよね。
刹那も、リボンズが成りたくてたまらなかった純粋種のイノベイターになり、
ダブルオーライザ−という最強のガンダムに乗りましたが、
驕ることなく──驚異的な力に気持ちが踊らされる事なく、
ひたすら戦争根絶の為に戦っています。
きっと刹那も、
もしセカンドシーズンの第1話運悪くCBと合流できなかったとしても
あの後ずっと一人でアロウズを相手に戦っていたはずです。
刹那もマリナも、ファーストシーズンの頃から
信念──心の主軸が一度としてぶれない、曲がらない人なので、
精神的には非常に頼もしいヒーロー&ヒロインでした。
スメラギさんが、仲間を失ったショックで自棄になったり、
ティエリアが、ヴェーダからのアク禁や
イオリアの計画遂行への疑念で心を揺らしたりしたのとは、大きな差です。
とはいえ、大きな信念を抱いている人が
そういった事で心を揺らしてしまう描写からは
人間臭さを感じられるので、
ある意味、達観している刹那やマリナの方が
尋常でないのかもしれません。
特に、イオリアの計画を忠実に実行するだけだったティエリアが
セカンドシーズンの9話で、果たしてこれで良いのかと悩んだ事は
彼の精神面で非常に大きな出来事だったと思います。
悩んだ末に、刹那と共に扮装根絶に取り組むようになった結果が出たのも
嬉しかったです。



話が前後しますが、アバンの最後で刹那が
「何故……俺は……戦いを……」と呟きます。
勿論、その後に続く言葉は、
「止めたのか」という自問でしょう。
刹那は、本当に理由が分からないのではなく、
なんとなく分かっているからこそ、
敢えてああやって呟いたのかなぁと、私は思っています。
あの時の刹那は、自分への驚きで呆然とはしていますが、
歌を聴いた事で攻撃の手を弛めた事実については
それなりにちゃんと受け止めていたと思います。

ファーストシーズンの中盤の終わり頃に、
出撃前の刹那が、マリナを母親に重ねて
「もう戦わなくていい」と言われる夢を見ますが、
ここで、寸でのところで
仇敵のサーシェスにとどめを刺さなかったのを踏まえると、
刹那は、もう誰から言われなくても
(マリナなり母親なりに許してもらわなくても)
自分の意志で戦いを止められるようになったんだなとも
思いました。



さて、後半のBパート。
のっけから暗いシーンです。
刹那が自分の記憶の中に入り込み、
パイロットスーツ姿の初代ロックオン(ニール)から諭されます。
ニールから言われているとはいえ
彼は既に亡くなっていて、この世には存在していないので、
正確に言えば、あれは刹那の記憶に残るロックオン像です。
そして、ニールからの言葉は、
かつて刹那が生前の彼から言われたものの再現かもしれませんが、
あの出来事が刹那の真相心理であるのを踏まえれば、
実は、刹那がニールの姿を借りて、
心の中で彼に言わせているということになります。
最新のドラマCD(第4弾)によると、
刹那はあれをちゃんと「ロックオンの言葉」として受け止めているので、
その点では、上記の私の想像は合ってないのですが、
あくまで現実的に考えると、
幽霊のロックオンが刹那に話し掛ける事はまずあり得ないので、
彼が無意識の内に、心の中のロックオンにそう言わせたのかなと
思っています。
どちらにせよ、これは
ロックオンと刹那の心の結びつきが感じられるエピソードなので、
とても好きな話です。
でも、暗い場面なのがせつないですね……。
セカンドシーズン最終話以降の刹那が、
またロックオンを思い出す事があるとしたら、
その舞台は、あの太陽がやたらと眩しそうな無人島がいいなぁ。

子供たちの歌で目覚める直前、
暗かった刹那の姿が急に明るくなり、
彼自身も救われたような顔をして「歌……この歌は」と呟くところは
本っ当に良いですね!!
地味ですが、とても好きなシーンです。
この回で一番好きです。



その子供たち。
マリナと刹那がラブラブだと、影でこそこそと言っていました。
プレイルームっぽい場所があるとはいえ
基地では娯楽が少ないでしょうから
こんな些細な事でも、子供たちにとっては
いい気晴らし&楽しみになったのではないでしょうか。
実は、本人たちは全然ラブラブでない
(色気もへったくれもない話をしている)現実も
興味深いです。



戦闘では、今回、コーラサワーが出撃していません。
この件に対して、
コーラは文句を言い、カティもその理由を答えていますが、
実質は、この回での戦闘は
新型機を含むイノベ組三人+ルイス+アンドレイが出撃している上に、
コーラを出すと、必ず“オチ”をつけなければならない事から、
ぶっちゃけ、彼まで出せない事情(出すと尺が足りなくなる)が
あったからかなぁと思います。
時間にすると短い戦闘ですが、無駄がなく、いつも以上に濃いですよね。

それにしても、長距離射撃を行なうライルは格好良いですね!
「そうさ、狙い撃つぜぇ↑」にシビレます。
ここ、「そうさ」という単語が掛かる言葉が省略されていますが、
前々回のメメントモリでの狙撃成功を受けた台詞でもあると思うので、
多分、本来は
「そうさ、(俺はロックオン・ストラトス。その名の通り)狙い撃つぜぇ↑」
ですよね。

この戦いから、ビリーが技術屋として実戦に加わりますが、
今回といい、ブレイクピラー時といい、
あくまでカティの横であれこれ語っているだけなのが
惜しいです。
ビリーの意見を聞いてカティが策を練るシーンを
見てみたかったです。



実際にマリーがGNアーチャーに乗って出撃する前に
(この後の回で出撃したのはソーマなので
厳密に言うとマリーではないのですが)
この回で一段階置いているのが、面白いです。
ソーマは、まさに彼女自身の意思でもってGNアーチャーに乗ったけれど、
マリーも、状況によっては
アレルヤの意思を無視してそれに乗った可能性もあったと
はっきりと示されています。
過保護なアレルヤからしたら、とんでもないことでしょうが、
彼の意見とは別に
マリーも平和に対する確固たる考えを持っていると分かったシーンです。
あくまで守るためというのも、いかにも彼女らしかったです。



そうそう、今回は、新しいEDのお披露目でした。
初めてこの映像を見た時は
“あくまでイメージ”と分かっていても、
ボロボロになった各機体を見るのが辛かったです。
特に、右目を撃ち抜かれているケルディムと、
氷づけになっているセラヴィーが。
また、ライル×アニューのネタバレもこの映像で知って、
私はかなりの衝撃を受けました。
「そっかー、やっぱりあの二人はくっつくのかー」的な。
アニューはどう見てもイノベイター(イノベイド)だったので、
ライルに待ち受けているであろう未来の悲恋を予想できた事から、
二人を普通に祝ってあげることができませんでした。

他の機体からは悲しみやせつなさ、無常さが伝わってくるのに
最後に出てくる苔むしたダブルオーを見ていると
優しさや暖かみといった柔らかい感情を覚えます。
一緒に出てくる、刹那を思わせる少年兵の表情が
とても穏やかだからでしょうか。
いい曲、いい映像です。本当に。



Cパートでのミスターブシドー登場時には
音楽も「MASURAO」が早速使われているんですね!
来週の刹那との対決時がお初かと思っていました。
この曲はサントラ(OTS3)でも三本指に入れられるほど
好きです。
凄く興奮します。かっこいい。





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感想は以上です。
ここまでお読み頂き、ありがとうございました。

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続きの第16話「悲劇への序章」*再放送の感想も書きました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-07-16-1

宜しければ、合わせてどうぞ。


2009-07-09 03:34  nice!(0)  コメント(0) 
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