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感想@機動戦士ガンダム00(ダブルオー)セカンドシーズン#21 革新の扉 [ガンダム00:アニメ感想]

*最後に追記しました(3/2)


テレビアニメ「ガンダム00」第2期(セカンドシーズン)の感想です。
ネタバレを多大に含みます。
今回は第21話「革新の扉」です。
長文ですが、宜しければおつき合い下さい。


前回の第20話「アニュー・リターン」の感想はこちら↓
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-02-22-1
前々回の第19話「イノベイターの影」の感想はこちら↓
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-02-15

ガンダム00のアニメ感想記事のURLは
ドラマCDやゲーム等の感想記事と合わせて
こちらの一覧ページでまとめています。
機動戦士ガンダム00:アニメ・CD・ゲーム感想一覧


────

今回は、いよいよ最終回が近いというのがよく分かる
“整理”回でした。
メイン以外の事が色々と片付けられていたなぁ。
仕方ないけれど、死人もそれなりに出てしまったし。

そして、ちゃくちゃくと“革新の扉”を開けつつある刹那!




では、まず留美と紅龍から。

逞しく生きていた留美〜〜!!!
彼女のこれまでの罪(というか、やらかしてきたこと)を考えれば
ネーナに殺されるのはともかく
あの程度でくたばってほしくなかったので、嬉しかったです。
またやらかすんだろなと思って見ていました。
でも、あの爆発に巻き込まれたのに
あの程度の怪我で済んでいるのは
ちょっとあり得ないwww

紅龍に続いて留美も死んだ時は
「え? これだけ?」というのが、最初の感想でした。
以前の回のCパートでネーナの襲撃に遭ったのが描かれたのは
今回の布石だったと分かりましたが、
こんなに二人が呆気無く死んでしまうなら
(しかも、過去も具体的に映像で挙げず、
キャラクターについて深く掘り下げないなら)
前回のを無くして、
今回だけでもっと集中的にやっても良かったんじゃないかと思いました。
まぁ、以前にも流して分けたのは、
ヴェーダの情報が本当に伝わるかどうかで
視聴者の興味をここまで引っぱる為と、
本格的に変わりつつある刹那の描写を間に入れる為でしょうが。

留美は、当主の器がない紅龍に代わって
その大役を任せられたようです。
彼女が“王家の当主”である事がはっきりと描かれたのは
セカンドシーズンの第8話でした。
アロウズのパーティーで、噂として人々の口に上がっていました。
ファーストシーズンも既に当主だったかどうかは、
本編で出てこなかったので、私には推測しかできませんが、
(もしかしたら次期当主ぐらいの扱いだったのかもしれません)
本当に実の兄っぽい紅龍を留美が当時から完全に従えていたので、
兄妹とはいえ、二人の間には
身分的な立場がしっかりあったはずです。
同じ親族でも、当主とそうでない者の差は出ますから。
兄妹二人きりしかいない場でも
留美が紅龍に自分のことを「お嬢様」と呼ばせていたのを考えれば、
彼女が徹底的にそれを強いていたように想像できます。
家の使用人達や他の親族も、そういう状況を頻繁に目にすれば
それが留美の意思だと判断し、倣うはずです。
元々の性質もあったんでしょうが
留美の我儘な性格は
そうした環境によって更に酷くなったのかもしれません。

年長者でなく、有能な者が家督を継ぐという件は
外国ではよくありますし、今の日本でも決して珍しくないです。
家や関連企業の為には、その方がずっと良いわけで。
留美も、紅龍にあのように文句を言ってましたが、
他人を従えられる人生を全く謳歌してなかったかと言えば
決してそんな事はないと思うんです。
そりゃ、多少の制限や不自由はあるでしょうが
“こんな世界、絶対変えてやる!”と思うほど辛い目に遭ったとは
とても思えません。
それに、留美は人に使われるタイプではないです。
しかも彼女は、自分の為にならないと分かると、何もしない人です。
今の立場が一番、彼女が彼女らしく振る舞えると思うのですが
当人は全くそう思ってなかったんでしょうか。

あの文句の口調からいって、
紅龍に対して留美がわざとぞんざいな口のきき方をしていたのは、
なさけない彼への仕打ちだったのかもしれません。
でもこれは、留美の甘えとも思えます。
立場で留美に劣る紅龍は
彼女に何をどう言われても文句を言えません。
ですが私は、そんな紅龍に卑屈さを感じた事は一度もなかったです。
だから、紅龍が留美に好きなように言わせていたというか
彼になら何を言っても平気だと留美が思えるような空気を紅龍が作り、
留美がそれに甘えていたように感じられました。
ネーナの「ちょっと愛想良くしたら、すぐに信じちゃって」
という皮肉いっぱいの台詞からも、
留美が世間をよく知っているようで
実は細かいところでは世間馴れしていない部分があるのも
表わされてました。

それにしても……小さいよ、留美。
動機があまりにもなさけなさ過ぎる。

留美のこれまでの勝ち気な言動から考えるに、
もし紅龍と立場が逆だったら、
さらに不満が出ていたんじゃないでしょうか。
仮に、当主としての才覚が紅龍にあったら
今度は逆に、留美は自分が当主になれない事で怒る気がします。
ネーナが出てくるまで、紅龍に八つ当たりしているのもなー。

リボンズと関わる前(ファーストシーズン)の留美は、
世界の変革を望むというより、
自分の手で世界に制裁を加えられる事に喜びを感じているようでした。
(まさに、世界の人々を見下していた感じで)
王家の当主を継いだ/もうすぐ継ぐ事から生じていた鬱憤を
ソレスタルビーイング(以後、CB)に間接的に関わる事で
晴らしていた部分があったように思えます。
CBによって荒れる世界を、直接手を下さずに見るのは
最高の道楽じゃないですか。
どうせ金は、好きに使っても余ってしまうほどあるのだし。
(自分から自由を奪った家を憎んでいたようなので、
支障がない程度でわざと散財していたのもあるかもしれません)

留美は、一般人がいくら羨んでも足りないほど
金も地位も美貌も名誉も持っているのに、
最初からそれらを持っていた彼女には、有難味が全然なくて
満足できなかったんでしょうね。
この全てが、自分で苦労して手に入れたものでないのもあって、
留美には「あって当然」なものだったのかもしれません。
だから、自由に生きられないという不自由さばかりに
目が行っちゃったんでしょうか。
とはいえ、
幸せな立場にある人がそれ以上の幸せを望む事は間違ってないし、
留美自身は、自分を幸せだと思えなかったようなので(贅沢な悩みですが)
イノベイターとしてさらなる恵みを掴みたかった彼女の気持ちも
分からないでもないのですが、
ここはやはり、ネーナが言っていた方に共感してしまいました。
「そんな薄っぺらい事が理由?」と、
ネーナと一緒に言ってしまいました。

留美が最期を迎えるちょっと前……刹那と対峙したシーン。
あの時、自分は一緒に行けないと留美が言ったので、
「あぁ、これまで散々見下してきたとはいえ、
大事な兄が自分を庇って死んだ上に、一人ではもう動けないから
ここで自分も死ぬつもりで、刹那に対しては強がったのかな」と思い、
ちょっと感動してました。
で、その後に出たのが、あの悪人面です。
「おいおい」と呆れる反面、「さすが留美」とも思いました。
そして、執拗に追いかけてきたネーナからの通信を聞いて
留美がサッと顔色を変えた辺りは
彼女が自身の欲ばかりを挙げていたのもあって
なさけなさを覚えました。
兄が身体を張ってネーナを止めたと信じていたから
留美は油断していたのでしょうか。
小型艇で脱出しながら未来の話を呟いているところは
まるでお気に入りの詩でも暗唱しているようで、
すっかり自分自身に陶酔してますよね、留美。
彼女にしては珍しい描写でした。
それだけここは、彼女の気が動転していたことを
表わしているシーンなのかもしれません。

紅龍が留美を庇って死ぬシーンは、
音楽もそれっぽいものがBGMとして掛かっていたので
感動するべきところだったのでしょうが
少しも胸に来ませんでした。
驚くだけなら、以前の回の方が強かったです。
今回は「あぁ、死んじゃった……」という感じ。
貴重なファーストシーズンからのキャラクターなのに……。
留美も含めて、死んだ彼ら兄妹よりも
ネーナの狂いっぷりの方が印象深いって
ちょっと勿体なかったです。



そのネーナ。
いやー……いつか彼女も死ぬだろうと思っていたとはいえ、
紫HAROさんが「ソウイウ君ノ役目モ終ワッタヨ」と言った時は
もうもう、びびりました。
内心「キター!」と興奮しました。
そして、その前、ネーナが紅龍を射殺した時に
彼女がリジェネと繋がりがあると分かったので
もしやこれはリジェネの介入??かと思いきや、
リボンズだったとは。

しかもしかも、驚きはこれだけに終わりませんでした。
紫HAROを通してリボンズに
「勝手をする者には罰を与えないと。君を裁く者が現れるよ」
と言われたネーナは、瞬時にアリーを想像しましたが、
私は「ん?」と引っ掛かったんです。
「アリーがネーナを裁く」のに違和感を持ちました。
逆で、「ネーナが、二人の兄を殺したアリーを裁く」んじゃないかと
思ったので。

そうしたら、ネーナから即座に「仇」という単語が出て
それを受けたリボンズが
「そうだね、ある意味、仇ではある」と発した後、
赤い疑似GN粒子をまき散らして近付いてくるレグナントが出たので
私のテンションは一気に上がったのでした。
ここでネーナに仇を取らせようとするのではなく、
ルイスを登場させて、
その“仇”を理由に死なせるとは……因果なものです。

彼女らの関係は、図解すると簡単なのに
(ルイス→ネーナ→アリー)
実際はぐちゃぐちゃなので、凄い修羅場でした。



ルイス、戦闘中は物凄い顔でしたね。
戦闘もあんなに上手になっちゃって……。
初陣で、窮地に陥ったジニンを助けるのに
敵を一機落としただけで自失状態になっていた彼女とは
もう違うんだなぁ。
ネーナの「こんなところで死ねるかーッ!」も凄かったです。
ここだけでなく、ネーナは
おとなしくしている時以外は声にメリハリがあって
聞いてて面白いです。
悪役としては、しれっとしている留美よりも魅力的です。

ネーナを討った後のルイスは
もう哀れとしか言いようがありませんでした。
復讐を果たして念願を叶えたのに
少しも報われた気持ちになれず──
それどころか虚しくてたまらず、
胸が潰れるような辛い気持ちばかりが募るのは、
前々回で沙慈が吐露した言葉の通りです。
この作中では、復讐を口にしたほとんどの人間が
その望みを叶えられてないので
ルイスは貴重な例となります。
(アンドレイは誤解が元なので例外)
戦闘終了後、ルイスが子供のように笑い、
「だから……褒めてよ。よくやったって言って……」と
号泣する様を見ていたら、
ロックオン(ニール)もアリーを討てていたら
こんなふうに辛い気持ちに苛まれていたのかなと思いました。
仇を取れずに無念のまま死ぬのは不幸だけれど、
心が悪役になりきれない人は
その仇を討ってしまうとより不幸になるかもしれないと
想像して、悲しくなりました。
やっぱり「仇を討つべきか否か」に答えを出すのは難しいです。
人によっては、それを果たしたことで
今後の生きる目標すら失ってしまうかもしれませんし。



ルイス関連で……。
アンドレイが彼女を気にしていたので、少しホッとしました。
ミスター・ブシドーに見下されながらも
グッドマン准将の許可を得て、ちゃんとついてきたようで。
アンドレイは、ずっと父親のセルゲイと会ってなかったせいで
誤解でもって彼を殺してしまったけれど、
ルイスはまだ辛うじて傍にいますからね……。
リボンズとの繋がりや、
ルイスがイノベ化しつつある現実をアンドレイが知らないのは
本当に痛いですが、
周りに味方が誰もいない彼女を何とか守ってほしいです。
というか、今日の様子なら、一度は捨てた
“ルイスをアロウズから離脱させる為に、アンドレイが頑張る”想像も
もしかしたらあり得るかなぁと思いました。
このまま終わっちゃったら、アンドレイの評価も低いままなので、
ずっとルイスを見守ってきた男の一人として
何とか株を上げるようなエピソードが欲しいです。
「仇を討った」と喜ぶ痛々しいルイスを通信で見聞きして、
彼なりに思う事があったのなら、
今後に対して期待が持てるのですが、どうでしょうか。
ただ、ルイスはもうアンドレイを
まともに相手にしなそうですよね。
今回も、ミスター・ブシドーにはちゃんとしてたのに、
その前までは、アンドレイを邪険にしてました。



今回は久々にリジェネが動きました!
「イオリアでもなくリボンズでもない、この僕の計画が」
……って、おいおい!と、
視聴者の誰もがツッコミを入れたと思います。
リジェネが黒幕(ラスボス)という案は
セカンドシーズン開始早々にネットで早々に出てましたが、
立場でも能力でもリボンズに勝てないリジェネが
どこまでやれるのかを考えると、
場を引っ掻き回す為のトリックスター的役割りなのかと
思えてならないです。

気になったのは、リボンズが紫HAROと通じている件です。
これ、またしてもリジェネの悪戯は
リボンズに筒抜けになってるって事ですよね。
紫HAROさんはネーナとずっと一緒にいましたし、
その紫HAROさんを介してリボンズがネーナと話せたのだから、
リジェネの言動は紫HAROさんを通して
リボンズにバッチリ見えていたという……。
尤も、わざわざ紫HAROさんを介さなくても
リボンズはリジェネの動きぐらい察知できますよね、きっと。

Cパートで、リジェネがトランザム化した二体を見て
「……ついに、覚醒が……」とほくそ笑んでますが
ネーナがリボンズの差し金でルイスに殺された件を
リジェネがまだ知らなさそうなのが怖いです。
そういえば、ミスター・ブシドーが刹那の前に現れた時も
リジェネは「リボンズの差し金か」ってぼやいてました。
反旗を翻しているリジェネには頑張ってほしいのですが
どう足掻いてもリボンズの手の中という感が否めないので、不穏です。
そしてリジェネが言った「僕の計画」の中に、
ティエリアがどう絡んでくるのかも気になります。
二人が初めて対峙した時、
リジェネはティエリアを小馬鹿にしていたようですが、
対リボンズのような敵意はないように思えました。
でもこれは、
リジェネがティエリアを自分より下に見ていたせいというか、
今のうちは放っておいてもリボンズのように害はないと、
リジェネが判断したからかもしれません。
せっかくの自分の対だからなぁ……。
リジェネがそういうのに執着するタイプかどうかも分かりませんが
せめてリボンズよりはティエリアを大事にしてほしいです。

あ、そうそう。
紫HAROさんをリボンズが自在に操れると分かった事で、
王留美の動きも彼に筒抜けだったと判明しました。
いつだったか
(カタロンの中東支部が壊滅した後の支援だったかな)
リボンズに見つからないように動く為に、
留美は紅龍を「脳量子派がないあなたじゃ駄目」と
一蹴していました。
結局、その辺もリボンズにバレバレだったわけで……。
リボンズにしてみれば、邪魔をする価値もなかったから、
敢えて放っておいたのかもしれません。

こうなると、ロックオンの相棒・オレンジのハロさんも心配です。
これまでの描かれ方だと、
リボンズがティエリアには直接何もできないように、
オレンジハロさんには通じてないように思えますが……。
これまで何もなかっただけで、
今後何かあるかもしれないと思えるのが、怖いです。

紫HAROさん、スローネは木っ端微塵になってるのに
(パイロットのネーナも……)
無事?でプカプカと宇宙に浮いているのがかわいかったです。
HAROさん──オレンジのハロさんも、
何の材質でできているんだろう(笑)。
あの状況で球体を保っているのが本当に不思議です。
もしや、ガンダムより硬かったりして。
そして、あれを誰が回収するんだろう。
一番近いのはルイスなので、
リボンズが脳量子派で操って、持ってこさせるのかな。



オレンジハロさんと言えば、ライル。
前回のかわいそうな最後のシーンの後
どうするのかと心配してました。
やはり、未だにやりきれない思いに囚われているようです。
目をそらして刹那に謝るライルが、生々しかったです。
「戦うぜ──俺は戦う」と言ったあと、
どうしてもアニューを亡くした悲しみと怒りを消せず、
刹那に銃口を向けてしまいました……。

引き金に掛けた指をぶるぶると震えさせただけで
結局、刹那を撃てなかったライルも悲しかったですが、
私の気持ちは、ライルの行動に気付きながらも、
目を僅かに細めただけで知らない振りをする刹那に
向いてしまいました。
せつないよ、刹那。
後ろから撃たれるんだよ……前から撃たれるのとはまた違うんだよ!と
何度も言いたくなりました。
せめて、後ろを振り返るぐらいしたらいいのに。
でも、刹那は絶対にしないんですよね。
「撃たれても構わない」「撃たれるだけの事を自分はした」
「ライルには自分を撃つ理由がある」と思っているから。
そして、一期「絆」回でニールに対して刹那が言っていたように
「お前が代わりにやってくれるのなら、撃たれてもいい」とも
思っているのかもしれません。
決して刹那は死にたがっているわけではないのに
(寧ろ、生きたくて生きたくてたまらない感じがするのに)
こういう時を迎えると
あっさりと生を手放しても構わないような行動をするのが
見ていて辛いです。
刹那は今後もこうやって生きていくのかな。辛いなぁ。
まぁ、それだけの覚悟を持って行動しているとの表れなんでしょうが
もっと肩の力を抜いて生きてもいいよと、声を掛けたくなります。

ライルが発した「兄さん」の呟きは、
ニールについて彼が語ったどの時よりも痛々しかったです。
かつて、使命よりも復讐を優先したニールを知って
ティエリア達に向かって「兄さんらしい」と一蹴し、
過去の為に戦おうとする人を非難する言動もしたけれど、
自分が同じような目に遭って
ようやくニールの気持ちがよく分かったので、
思わず声に出してしまったんだろうな……と思いました。
それに、「兄さんならどうした?」と
心の中のニールを呼んだようにも思えました。
苦手というのもあって、普段、
ライルがニールを意識する事は極力避けたとは思いますが
弱気になったこの時は、つい兄を頼ってしまった
……感じもするかなぁと
勝手に想像しました。
この辺は、私の「そうであってほしい」願望に
強く影響された推測です。
とにかく、情感たっぷりな呟きでした。
ライルがニールについて語る事は本当に数少なかったけれど、
ここぞというあの場であんな風に呟かれたのだから
ファンとしては満足です。

それよりも、ライルがこの時に思い浮かべたニールは、
最後に会った時(両親と妹の葬式)の幼い彼でしょうか。
それとも、今の自分から想像できる、同じ顔をした彼(大人のニール)
でしょうか。
正解がないので、これはもう想像するしかないんですが、
マイスターになってからのライルは、
大人のニールが念頭にあるような気がします。



リジェネの「……ついに、覚醒が……」との呟きによって、
刹那のイノベ化は、彼の計画の内に入っているのかと推測できました。
それにしても、
リボンズがルイスを無理にイノベ化させているのに対して
刹那が自然にイノベ化しているのが面白いです。
そして、イノベイターであるヒリングとリヴァイヴが
刹那に対して「純粋種」と驚いていたことから、
イノベイターにも区別があるんだなぁと思いました。
刹那が純粋種なら
ヒリングやリヴァイヴ、リジェネは、言わば人工イノベイターでしょうか
もしかすると、リボンズやティエリアも人工組になるのかな。
刹那のイノベ化にGN粒子の大量摂取が絡んでいると思うと、
イオリアの計画にそって太陽炉が作られたのは、
あれを兵器として使うだけでなく、
このような狙いも含んでいたのかなと、邪推してしまいます。
もし、アリーに疑似GN粒子を身体に打ち込まれたのも
刹那のイノベ化に関係しているなら、
もっと皮肉な話になります。

でも、同じようにイノベ化しているルイスも、
怪我を負った時に疑似GN粒子を大量に浴びたせいで
細胞障害に犯されています。
もし、リボンズから支給されている薬が
GN粒子と酷似するものなら
(どうやって薬として精製してるか分かりませんが)
刹那とルイスはほぼ同じ経過を得て、イノベ化しているとなります。
でも、酷く苦しんでいるルイスと、全く苦しんでいない刹那
……というように明白な差が出ているので、
この辺の設定が早く明かされないかなぁと期待しています。

まさか二期で、
ティエリアよりも先に刹那の金目ちゃんを見るとは……!
刹那が進化をしているとのリボンズの証言が以前にあったとはいえ、
もうもうびっくりです。
アニューの件についての沙慈とのやり取りで、
「他に方法はなかったの」「なかった」
と言い切る刹那は、もうもう、せつなかったなぁ。
あの時、リボンズに乗っ取られてるアニューを敏感に感じていたとは。
そして、ルイスにリボンズの影がある事にも気付いているとは!
ライルの為にアニューを討った刹那なら、
沙慈(や他の皆の為に)ルイスを討つ可能性もあるんでしょうか。
今の刹那なら、ライルに言ったのと同じ言葉を沙慈に発して、
ルイスを撃っちゃいそうで怖いです。
というか、ルイスとアニューには、
“イノベイターになりつつある人間”と
“現役イノベイター”という差しかないので、
そこで刹那がルイスを撃たなかったら、
なんでアニューの時には撃ったんだって事になります……よね……?

刹那は、自ら変わろうとしていて、
変わりつつある自分をよく知っているようですが、
自身がイノベイター化する事だけが変化だと
思ってるわけではないですよね。
肉体的な変化はイノベイター化で合ってるんでしょうが、
精神的な変化には、
ロックオン(ニール)の「お前は変われ」の言葉に象徴されるように、
戦いだけが全てではないとの意識が絡むと思います。
この、肉体と精神が揃って変化する事が革新なのかな。
個人的には、あの場の勢いのせいかもしれないけれど、
イノベイターのティエリアが「僕は人間だ!」と言ったのに対して
刹那は人間からイノベイターになりつつあるのが、面白いです。
同じ未来を見つめ、平和を望む上では
上位種も何も関係ないと感じられるのも、興味深いです。
種族じゃなく、本当、個人なんだよなーと思います。
だから、何かと「私達はイノベイター」と言っているヒリングが
ちょっと哀れになってしまいます。

ヒリングはリボンズの対なので、ちょっと別格扱いかもしれません。
でも肝心のリボンズは、
自分だけ良くあればいいという考えの持ち主で、
イノベイター全体の未来はどうでもよさそうなので、
それにこだわっているらしいヒリングが
かわいそうだなと思います。



今回の戦闘の目玉は
ネーナのスローネドライ対ルイスのレグナントだった気がしますが
その前に描かれた
(前回端折られた)ダブルオーライザーの戦いっぷりは凄いですね!
物凄くチート的な存在なんだなぁ。

ヒリングとリヴァイヴが乗ったそれぞれのガデッサが
二機とも瞬殺って……そりゃ、あの状況じゃ
(プトレマイオスからダブルオーライザーが出てきてない)
二人に油断が全くなかったとは言い切れませんが、凄過ぎます。
驚きながら逃げる二人がおかしかったです。
セラヴィーとアリオスが手こずったレグナントも、
あの時ばかりは完全にダブルオーライザーに押されてましたし。



ミスター・ブシドーについては、なんて言ったら良いかが
さっぱり分かりません。
とりあえず、刹那に正体を明かしたので、
ミスター・ブシドーが実はグラハムだったって
もう公言していいんですよね。
知らない振りをしないでいいんですよね(笑)。

知らない振りをするのは、最早“お約束”でしたが。

ミスター・ブシドーに
「もはや愛を超え、憎しみを超越し、宿命となった!」と言われて
きょとんとしている刹那がおかしかったです。
一期最終話で「愛だ」と言われて「愛?」と驚愕している彼を
思い出してしまいました。
でも、今回のミスター・ブシドーは、
その後にすぐに「一方的と笑うか」と自嘲してました。
ちょっとは成長したって事でしょうか。

「マスラオ改めスサノオ!」
というわけで、どこかが変わったらしい新型機。
ちゃんと機体を比較して見ていないので
カラーリング以外の違いが分かりません、ハム先生!

ダブルオーライザーと沙慈を人質に取って
待ち受けているミスター・ブシドーは、何度見ても笑えます。
出し抜かなかったり、不意打ちをしなかったり
正々堂々とした勝負を希望したりしている分
確かに彼が義を重んじているらしいとは伺えますが
おかしいよ!!!!!!!
根は、真面目でイイ人なんですよね、ミスター・ブシドー……。
それを捨てきれず、刹那との戦いに執着してしまったから
あんなふうになってしまっただけで。
でも、彼こそ、
刹那を討ち果たしたらその後の人生をどう過ごすんでしょうか。
それこそ、刹那との決着がつかないうちに
世界が平和になったら、どうするのか。
ここだけを考えると、
戦争がないと困るアリーと考え方が同じになってしまうので
怖いです。
全力で戦って満足できるのなら、
一期最後の戦いの後、とっくに止めているはずですし……。

結局、第19話でミスター・ブシドーが言っていた不穏な事は、
リボンズに「00と戦わせてくれ」と言って
頭を下げる事だったんでしょうか。
「たとえイノベイターの傀儡に成り果てようとも」が
まさにそれを表わしているように思えました。
ミスター・ブシドーがダブルオーライザーと沙慈を人質に取ったことも
充分に汚い事なので、
最初はそれなのかと思ったんですが、
これはあくまで偶発的にできた事ですよね。
多分、リボンズからの特命は
L5に現れるであろう00ガンダムの奪取かと思います。
きっとリボンズに「そこで戦ってくるといいよ。
でも、忘れずに00を回収してきてね」とても言われたとか。
で、L5に着いたミスター・ブシドーが
「やった、本当にいる!」とうきうきしながら近付いたら、
肝心の刹那がいないので、
ダブルオーライザーを人質に取った上で
彼の帰りを待ったんだと思いました。

戦いでなく「果たし合い」なのが、気になります。
余計な事が他にはなく、ただ戦うだけって、
もうそれだけじゃないと分かっている刹那には
本当、やるだけ無意味な事ですよね。
量子空間で刹那との会話を持った事で、
ミスターー・ブシドーの中で何かが変わってくれると良いのですが。
次週予告で、不穏な感じで彼の瞳が揺れていたのが
楽しみでもあり、怖くもあります。

でも……でも……
やっぱり裸は笑ってしまいました。
駄目です。馴れません。
そして、顔や身体に残されていた傷痕からいって
当時の傷はそんなに深くなさそう(といっても重傷だったでしょうが)だと思えて
少し安心しました。
刹那にはほとんど傷が残ってなさそうでしたから
彼もそうであって良かったです。
あれなら、本当、ガンダムSEEDのイザークみたいに
満願が叶ったら再生治療で傷痕を消すような気がします。



他、ちょっとしか出番がありませんでしたが、
アレルヤがソーマをちゃんと「ソーマ・ピーリス」と呼んでいるのが
嬉しかったです。
そして、会話の最後のアレルヤの様子が、
彼の考えをただ押し付けるのではなく、
ソーマと一緒にどうすれば良いのかを考えようとしている
……彼女の考えを伺っているように思えたのも、嬉しかったです。
これを機に、良い意味でアレルヤも
脱マリーというか脱ソーマというか
過保護なところから脱却してほしいです。



それと、最後になりますが、
最初にイノベイターへの文句を言っていたティエリアが
スメラギさんに咎められているのが、良かったです。
ティエリアにとって、スメラギさんは
人間としての先生だなぁ。
アニューがイノベイターだったとはいえ、
元は皆の仲間だったのだし、
ライルの気持ちを考えたら、とてもあのようには言えないわけで。
そういう配慮に欠けているティエリアを
ちゃんと止めてくれる人が傍にいる事に安心しました。
ティエリアは、人間としての気遣いを
これからもああしていっぱい学んでいけるといいあぁ。





次週で気になるのは、
・刹那とミスターブシドーの戦闘の行方
・ソーマがプトレマイオスの操舵を担当するかどうか
・宇宙に上がったマリナと刹那が再会するかどうか
・アロウズとプトレマイオスの戦い
・リジェネの動向
かなぁ。

最近、ひろし……もといアリーが全く出てこないので
逆に怖いです。



そしてそして、これはおまけなのですが
ラジオで今日初めて、EDテーマの伊藤由奈さんの曲を
2コーラス目まで聞きました。
どうせならフルコーラスやってほしい!と頼みたいほど
良い曲でした。
私、この歌手さんは苦手で、これまでは好きじゃなかったんですが
本当、これは名曲ですよね。
CDを買おうかどうかで迷っています。
(ティエリアのカードが付いてくるガンダム版は
テレビ用に短くされているので……)




(3/2 追記)
さっき00サイト用の感想を打っていて気付いたんですが
(いつもサイト用に、短くまとめた感想を別に打ってます)
「イオリアではなく(自分)の計画」っていう言い方をしたのは
これで三人目ですよね。
アレハンドロ→リボンズ→リジェネという順序で。

最初が最初だけに、そして二番目の人が彼なだけに、
三番目のリジェネにも
物凄く不穏な空気が漂っている気がしてならないです。


それと、書き忘れてましたが
OPの裸&蝶の女性四人組で
今回もアニューが外されてなくて良かったです。
でも、金目だったなぁ。
アニューの正体がイノベだったのを思えば仕方ないですが
ライルの気持ちを考えたら、赤い目に戻したかったです。
刹那の金目を見たら、
ライルはどんな気持ちになるんだろう。
前回の感想で、
ティエリアがイノベイターだと知ったら
ライルは辛くなるかもと書きましたが、
今回、刹那がイノベ化しているのが明かされた事で、
これが彼にも当てはまってしまうのが辛いです。
そういうのを全部吹っ切るのは、今のライルには難しそうで……。

そしてOPのヒロインズから何故か外れているマリー。
今なってふと思ったんですが、
彼女、今はマリーじゃなくソーマだから
(アレルヤと恋愛をしないキャラだから)
外された可能性もありますよね。
でも、そうなるとフェルトは?って事になっちゃうか。
まだロックオン(ニール)の事は忘れられないでしょうが
それだけですものね。
いくら考えても分からないので
「胸の大きい順に採用された 」とかでも
いいような気がします。





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感想は以上です。
ここまでお読み頂き、ありがとうございました。

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続きの第22話「未来のために」の感想も書きました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-03-08-5

宜しければ、合わせてどうぞ。


2009-03-02 02:13  nice!(2)  コメント(2) 
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カナミ

今週も感想を興味深く読ませて頂きました。ありがとうございます。
私はルイスが仇をとった後のシーンが強く印象に残りました。
仇がとれた事はよかったと思うのですが、あのルイスを見ているとなんかせつなくなって涙が出そうになりました。
伊藤由奈さんのEDテーマ、自分もフルで聞きました。
すっごくいい曲ですよね!最近は特にラスト前が感動的なシーンが多いので、出だしを聞くだけでジーンとなっています。

by カナミ (2009-03-02 20:35) 

さくら

> カナミさま

こんにちは。
今回もコメントをお寄せ下さり、ありがとうございます!

ルイスは、見てるこちらが泣きたくなるような表情&声でした。
私も、一期での彼女が普通の学生だったのを思い出して
泣きたくなりました。
あそこ、
子供のように笑う→ヘルメットの中に涙の粒→号泣との描写と、
声優さんの迫真の演技も相まって、凄かったです。
死んでないのに、ネーナや留美より悲しかった……。

EDテーマをフルで聴かれたんですね。いいなぁ。
私はまだ2コーラス目なので、羨ましいです。
素敵な曲ですよね。
あのEDの前奏を聴いていると、
これまでの辛いシーン
(荒熊やアニューの死、刹那の思い)とかを
私も思い出します。
他のテレビ番組を見ている時にあの曲のCMが流れると、
油断しているのもあって、一番強く反応してしまいます。
by さくら (2009-03-03 01:56) 

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