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感想@機動戦士ガンダム00(ダブルオー)セカンドシーズン#20 アニュー・リターン [ガンダム00:アニメ感想]

(2/24 最後にまた追記しました)


テレビアニメ「ガンダム00」第2期(セカンドシーズン)の感想です。
ネタバレを多大に含みます。
今回は第20話「アニュー・リターン」です。
長文ですが、宜しければおつき合い下さい。


前回の第19話「イノベイターの影」の感想はこちら↓
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-02-15
前々回の第18話「交錯する思い」の感想はこちら↓
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-02-09


ガンダム00のアニメ感想記事のURLは
ドラマCDやゲーム等の感想記事と合わせて
こちらの一覧ページでまとめています。
機動戦士ガンダム00:アニメ・CD・ゲーム感想一覧


────

ええと……Bパートのライルとアニューのやり取り全般が
変に安っぽく感じられてしまって
なんか肩すかしだなぁ、
拍子抜けしたなぁと思ってたんですが
最後のCパートで、ボロボロと涙が出ました。
刹那が、思いきり殴られた直後なのにライルを思い遣っていて、
彼の肩を片手で優しくポンポンと叩くシーンにです。
ここ、その後に映像が流れたマリナも、
幼い子をあやすために、手で軽くポンポンとやってるんです。
二人は遠く離れているけれど、
慈愛の心でもって他人と接しているんだなと分かって
(マリナはともかく、刹那がそうできるようになったのが凄い)
感動しました。

と思ったら、
刹那が手で優しく労ってるんじゃなくて
自分の怒りの行き場を無くしたライルの手が
刹那の胸元を打ってるんですね。
見直したら全然違ってたので「あれー?」と
気が抜けてしまいました。
でも、ティエリアの時(1期24話)といい、沙慈の時といい、
刹那は、少しでも自分に非があると思える時は
とことん無抵抗なんですね。
それだけ、人の苦しみを受け止める覚悟があるってことなんでしょうか。
ライルがなさけない分、
ここは刹那が格好良いので好きです。
ライルが駄目大人(年上なのに)ってのがまたいい。



ライルとアニューの脳量子派の会話は、
何も裸でなくてもいいじゃないかと本気で思いました。
一人で見てたからまだ良いですけれど、
親と一緒のお茶の間でだったら、場が凍りついたと思います(笑)。
二人揃って身体がミョーに肉感的だから、ヤらしさ満点でした。

というわけで、そのシーンはちょっと引き気味に見てましたが、
ライルの頬から指を離したアニューが、目をうるうるとさせて
(泣きそうになったのをぐっと堪えた感じで)
「ねぇ。私達、分かり合えてたよね」と尋ねるシーンや
最後に見せた優しい笑顔には、ぐっと引き込まれました。
アニュー、今までの回の中で
この最期の笑顔が一番きれいだった。素敵だった!
(横顔や、一部のライルはビミョーでしたが)
今まで、イアンの説明で「美人」だとなってましたが
全然実感が湧かなかったので、
アニューに対して初めて「あぁ、美人だ」と思った事になります。
最期の笑みは、多分、
キャラデザの千葉道徳さんが原画を描かれたんじゃないかな。
ここだけ本当に顔が(良い意味で)違う。
だからこそ、裸なのが惜しいと思えてなりません。
せめてパイスーを着ようよ……。

そして、最期を迎えたアニューが金目ちゃんじゃなくて、
本当に良かった。
もう、ベッタベタの展開だったけど
ここでアニューが金目だったり、
彼女の本当の言葉をライルが聞けなかったりしたら
ライルがあまりにも可哀相過ぎます。



結局、タイトル「アニュー・リターン」は
アニューの心がライルの元に戻ったっていう意味でした。
刹那に撃たれてなかったら、
間違いなく、死んでたのはライルだったから
あそこで彼女が亡くなってしまったのは、本当に皮肉な話です。
リボンズが、脳量子派で繋がったアニュー達に驚いてるっぽい描写も
面白かったです。



刹那に撃たれる直前の事ですが、
アニューの乗る新型機がライルに追い詰められた後、
「もう一度、お前を、俺の女にする」と彼に言われて
呆然とするアニューは、彼女自身ですよね。
ヘルメットに手を当ててふっとはにかんだ後、
(ここ、普通に笑った時のおしゃまな感じも出てますが、
アニューがライルとのキスを思い返しているようにも思えて、
とても好きです)
コックピットから出ようとしたのも、彼女の意思。
でも、出ようとして身体を浮かせた直後、
リボンズに脳量子派で干渉された(というか、乗っ取られた?)んですよね。
脳量子派が使われた時の独特のノイズが
悲しかったです。

イノベイター内の立場(リボンズが絶対という上下関係)もあって、
リボンズが意を持って脳量子派を使うと、
他のイノベイター達は、その意思にかかわらず、
彼の傀儡となるようです。
(今回の00奪還作戦にティエリアを絡ませなかった事から
さすがのリボンズも、彼に対してはできないのかもしれません)
今回のアニューも、そのせいで亡くなってしまいましたが、
彼女の心にあったライルへの気持ちが根本的に変わらなかった事から、
さすがのリボンズも、
イノベイター個人の思想を変えることまではできないようです。
これは、今までの回で
リジェネがやたらと悪戯している事にも繋がります。
前回、リボンズに平手打ちされたリジェネが、
彼に言葉で脅されてましたが、
他のイノベイターを本格的に作動させる前(起こさせる前?)から
リジェネは動いていたようですし、
リボンズの実質的な副官みたいな立場だった事から、
今までは待遇面でも、暗黙の内に特別扱いされてたのかもしれません。
リジェネだけはリボンズが脳量子派で干渉しない、とか。
干渉を受ける=自我を無くすという意味で。



ライルとアニューの恋愛の軌跡?みたいな過去回想の映像も
ほんの少しだけ出てきました。
キスしているのも入ってましたが、あれが二人の初チュウだったのかな。
でもでも、これまでの回で二人の絡みがあまりにも無かったのが
今回のBパートでの稀薄さに繋がってしまい、
ライルがここまで必死になるほどアニューを愛するようになっているのが
(前々回「交錯する想い」の事後シーンで、理解はできてましたが)
唐突に感じられました。
アニューも、最期こそ純真そうな様子を見せてましたが、
ライルから離れた時に
せつなさそうに「本当は愛しているのよ、ライル」と言ったのに
しれっとしてやる事はやってたので
本当にそんなにライルが好きなの?と尋ねたくなってしまいました。
せめて、リヴァイヴが小型艇の操舵席に現われても
アニューにまだ迷っている様子が僅かにでも見られたら、
受ける印象が良い方に変わったかもしれません。
どう見ても、最期以外のアニューは
“ライルへの愛 <<<<<< イノベイターの使命”ですよね。
最後までアニューとの未来を描いていたライルはともかく
(↑それでも、上記のように唐突に思えてなりませんが)
アニューは、ライルよりは恋愛を軽んじているように思えました。
だから、私は
最後の最後だけアニューが調子良くあんなふうになった事に、
違和感を覚えているのかもしれません。
ライルの説得でアニューも変われたという展開なのも分かってますが
なんか……置いてきぼりを喰らった感じです。

これに限らず、どうもダブルオーの恋愛は直情的というか
過程をあまり描かずにいきなりドーンと来るタイプばかりなので
いい加減に馴れなきゃいけないようです。
でも、私個人は、
寧ろカップルが恋を成就させるまでを丁寧に知りたい派なので
多分、放送が終わるまで「唐突過ぎる!」と文句を言っていると思います。

それに、これは言ってはいけない事かもしれませんが、
あの戦闘の場にルイスがしっかり出撃していた点と、
荒れるライルを見た沙慈のモノローグが入ったことから、
これからいよいよ真の山場を迎える沙慈ルイの踏台のようにも
思えてしまいました。
今さら言っても仕方ないですが、アニューをもっと序盤で出して、
ライルがCB入りした当初から二人がラブラブしていれば
今回の映像でも大泣きしたかもしれません。

ラブラブと言えば……沙慈はともかく、
他人の恋愛を喜んでいた(歓迎していた)ミレイナは
今回の顛末にショックを受けているんじゃないかなと思いました。
恋に恋い焦がれ、憧れているからこそ、
恋人同士なのに敵対してしまう、相手を殺してしまう現実は
辛いんじゃないかと……。
ミレイナは、アニューに銃を突きつけられても
まだ信じられないといったふうに「もう止めませんか」と言ってました。
また、スメラギさんにアニューの動向を聞いたりしてた事からいって、
アニューの裏切りについても、思うところがあったはずです。



ライルは、結局、アニューを討てませんでした。
未練もたらたら残してました。
討った方が良かったのか、今回のように討たなくて良かったのかは
分かりません。
ただ、今のダブルオーが、
敵を討つことだけが正解ではないという展開になっているので
方向性としては、これで正しいのかもしれません。
二度目の出撃前、刹那がライルに
「もしもの時は俺が引く。その時は俺を恨めばいい」と言った時点で、
あぁ、最後にアニューに引導を渡すのは刹那だなと思ったので、
ある程度の覚悟はしてました。
たとえば、二機の距離がもっと空いていて
ライルは実際に引き金を引いちゃったけれど
ビームがアニューの機体に届いて破壊してしまう前に
横から刹那のビーム砲が飛んできた……みたいになるのかと、
思ってました。
ライルがあそこまで駄目になったのは、
予想していた以上です……。
でも、ライルがアニューを撃ったら撃ったで
「ライル最低」と思ったかもしれないので(笑)
最後の最後で撃てず、刹那に撃たせてしまった彼を
駄目だとは評価できないです。

ただ──ただですよ、
ライルはアニューをみすみす逃してしまった後、
撃てなかった自分に対して激しく失望して
「俺の覚悟はこんなものか」と詰ったのに
それが生かされてないように思えてしまったのは、
残念でなりません。

結局、最後もライルは逃げてしまったじゃないですか。
相手に向かって引き金を引くより、
本気の愛を語って片手を差し伸べる方がステキなので、
そういう意味では“逃げ”ではないのかもしれません。
でも私には、ライルが
刹那が既に達したような前向きな気持ちでそうしたようには
思えませんでした。
だって冷静に考えれば考えるほど、
ライルが覚悟を決めたのではなく、
その場の勢いと自分の望みを優先させて行動したようにしか
思えなくなってくるんです。

たとえば、あの時にリボンズや刹那の介入がなかったとして、
「ライル……!」「アニュー……!」とか言って
二人が無事にケルディムのコックピット内でくっついたとしても、
また同じ事がアニューに起きたら、
ライルはどう責任を取るつもりだったんでしょう。
アニューは、もうすっかりイノベイターとして覚醒していて
リヴァイヴの干渉を受けなくとも、
イノベイターとしての言動を取るようになってます。
その上で、ライルの言葉に感動して、
彼と共に生きていく誓いを新たに立てたとしても、
リボンズの呪縛まで解けたわけではないです。
(リボンズの存在をライルが知らないとはいえ、
またアニューが豹変するかもしれない危険性は、
さすがのライルにも想像できると思うので)

アニューが唐突に変わってしまった件にライルは絡んでないので、
プトレマイオスの航行や戦闘機能に障害が出たり、
リヴァイヴによってオーライザーが一部破壊されたりしたのは
別に彼のせいではないですが、
あのままアニューをプトレマイオスに連れて帰ったら
それこそ大問題ですよね(笑)。
あそこの艦員は皆が良い人だから、
ソーマ以外は受け入れてくれるかもしれないけれど、
いつイノベ化して裏切るかもしれない可能性を秘めた彼女が
あそこで普通に暮らせるわけがないです。
かといって、ライルが艦を降りるのは、
世界を変えたいと望んでカタロン入りした彼の信条に反する行為です。
人は生きている内にその信念を替えることだってありますから
ライルの中で
“アニューとの生活>>>>世界の変革”になる事も否定できませんが
それでも、アニューが一度でも再びイノベ化したら、
安穏とした生活はお終いです。
それこそ、アニューと幸せに暮らす為に
ライルはその問題の根幹を叩き潰さなければならない
→それを実現させる為にはケルディムが絶対に必要
→ライルがソレスタルビーイングを抜けるわけにはいかない
……ともなります。
アニューを説得しようとした時のライルの信条は
「愛しいアニューを絶対に離さない」だと思うので、
それを実現した点だけは評価できますが、
いい年をした大人が現実味を全く伴わない理想論を掲げたのを
見せられた気分になってしまいました。
ライルがライルなりに必死に考えて、
「欲しいもんは奪う」という答えを出したのは
分かるんですけどね……。

その後の、ライルが刹那に八つ当たりをして殴った件も含めて
人間臭い行動を見られたと言えば、確かにそうですが、
彼に放った「ガキ」という言葉がそのままライルに当てはまるなぁと
思いました。
ライルは、どこに怒りをぶつけていいかが分からず、
刹那を殴ってもどうしようもないのだけれど
彼に当たるのを止められない……って感じでしたね。
黙って殴られている刹那もでしたが
それを見守ってるティエリアがせつないです。
ティエリアは、幸い、
人間側のイノベイターとしてここまで来られたけれど、
何かが少しでも違っていたら
彼はアニューになっていたかもしれません。
また、アニューを撃った刹那になってしまったかもしれない。

もうこれでライルは
逃げる意味も場所も無くしたわけですが
ここから彼の何かが始まるといいなぁ。
(次号予告で銃口を誰かに突きつけているのが不穏ですが)
愛したアニューを失ったことで
ライルは本当の意味で幸せにはもうなれないかもしれないけれど
落ちてしまった闇から何とか這いずり出してほしいです。
結局は悲恋になってしまったけれど、
人間とイノベイターでも
両人にその気さえあれば恋愛も可能だというのが証明されたのは
明るい未来に繋がってるわけですし。

回想で、ツルが飛んでいる中でキスをしてたのは、
どっちかがもう一人を風光明媚な場所があると言って誘って、
きれいだなぁって言い合いながら見ている内に
気分が盛り上がっちゃって
とうとうキスに至っちゃったっていう感じでしょうか。
ちょっと萌えました(笑)。
その前にあった食堂での楽しそうな会話で、
アニューが最期の時以上に
満面の笑みを浮かべてたのも、素敵でした。
これらを、本編のエピソードの一つとしてちゃんと見たかったです。

あ、漏れちゃいましたが、
ケルディム&シールドビットに追い詰められた時、
呆然と「ライル……」と呟くアニューが好きです。
本気で自分を倒すかもしれないライルの本気さを
アニューが真剣に感じ取ったような描写だったと思います。

そして、アニューが刹那に撃たれる直前、
ライルが発した「アニュー」の「ア」が
ちょっとひっくり返った感じの声になってるのが良かったです。





さて、その他についての感想です。

ライル以外の皆が(ティエリアでさえも)
アニューがイノベイターであるのを驚いてて、びっくりしました。
お前ら、そんなに分からなかったのか、と
ツッコミを入れたくなりました。

同タイプ同士で脳量子派を使えば意思の疎通ができる旨について
リヴァイヴがイミシンにティエリアを見ているのに
「うわぁ」と興奮しました。
未だにスメラギさんにしかイノベバレしてなさそうですが、
今回、アニューを亡くしたライルがティエリアの正体を知ったら、
なんかティエリアの存在について怒りそうな気もしました。
人間側についたイノベイターがこうして居るのに、
何故アニューはそうなれなかったのか。
また、万が一の確率でアニューもそうなれたかもしれないのに、
その前に刹那に撃たれてしまった悲しみも含めて。

言わば内部テロによって危機に陥るプトレマイオス。
そうですよね……人数の少ない
(しかも、乗員がそう変わらない)戦闘艦なら、
外からの襲撃に備えても
内部からの襲撃は現実的に起こり難いので
そう対策も練ってないですよね。
でも、今のプトレマイオスは人をほいほいと安易に乗せてしまいますので
アニューでなくとも、他の誰かで
いつかこうなった危険性が潜んでいたような気がします。

そして、アニューがイノベバレしたことで、
王留美がリボンズと繋がっていた事に思い至る人はいるんでしょうか。
それとも、皆は人が好いから、
留美も騙されていたと判断するかな。

「あの子にも手伝ってもらわなきゃね」
「悪趣味だな」

Bパートでの戦闘開始直前にあった、このリヴァイヴの台詞。
ルイスではなく、アニューの参加に対してですよね。
反対をするほど文句はないけれど、良い事とは決して思ってない
……または、もしかしたらリヴァイヴは
戦闘に対してある程度の美学を持っているのかもしれません。
あくまで任務遂行を優先させなければいけないと思っている為、
それが表に出てくる事は滅多になく、
こうした台詞で垣間見られる程度ですが
やっぱりイノベイターは人間臭いなぁと思えました。



今回もソーマが漢(おとこ)らしかったです。
そして、後付けの脳量子派使いは
やはりレベルが低い(能力的に劣る)とされているんですね。
「Cレベルの脳量子派使い。出来損ないの超兵」との台詞に
ゾクゾクしました。

ソーマに対しては見下した態度を取っていたアニューも、
駆けつけてきたライルを前にして彼の名前を発した時は
少しだけ動じていたような。
刹那に撃たれたライルを見た時も、彼を心配してましたね。
この時は、どう見てもライルは演技をしているのに
刹那が本当に撃ってしまったので、びびりました。
まさか演技で撃つとは……刹那ってば容赦がないです(笑)。
融通が一切利かないところが、いかにも彼らしい。



その刹那。
「こっちだ」と言ってライルを先導しています。
脳量子派が使えるお陰でソーマが先行できた事と、
前回、リヴァイヴ→アニューの脳量子派を
刹那もしっかりと感知できた事から
彼は今回もソーマと同様に
脳量子派でアニューの居場所を知ったのかもしれません。
今がダブルオーライザーになってない
(GN粒子の恩恵を受けていない)のを踏まえると、
リボンズが懸念していたように、
刹那は人としての進化を始めたのかも……。
この進化って、まさに人類のイノベイター化ですよね。

刹那は、移動の際に通路の壁をドンと叩いて角を曲がっているのが
いかにも宇宙艦の中!って感じがしました。
そして、閉じ込められたドアを必死に開けて外に出たらしい彼らに
笑ってしまいました。
未来でテクノロジーがいくら発達しても
危機に陥った時に一番頼りになるのは人の力かと、
改めて思いました。



イノベイター化と言えば、リボンズとルイス。
ルイスがリボンズを「アルマーク」と呼ぶのが新鮮でした。
敢えて距離を置く為に、その名でルイスが呼んでいるのか、
それとも、あくまで人間は下等生物と位置付けているリボンズが、
わざとルイスにそう呼ばせているのか
(その必要もないのにファーストネームで呼ばせてやる優しさを持たない)
興味を持ちました。

今回の二人の会話で、
GN粒子による細胞障害を抑える薬をリボンズが手配していると
判明しました。
ルイスに切々と説くリボンズには、
あまりのわざとらしさに笑ってしまいました。

リボンズが言う“新しい薬”は、
ルイスの人格を無くすようなもので怖いなぁ。
そして、脳量子派で彼女の考えすらも操っちゃっているらしいのが
更に怖いです。

ルイスにリボンズが
「人類初のイノベイターとなって、この世界を導いてほしい」
と言ってました。
彼はこの台詞で、留美も騙したような気がします。
以前の感想でも書きましたが
人はイノベイターになれないと言われた時の留美の驚きっぷりは
どう見ても、彼女一人の思い込みには思えません。
絶対に、留美の勘違いにはリボンズが関与していたと思います。
そして、リボンズが完全に人を見下している以上、
ルイスも使い捨てる気でいるんだろうなと、想像してしまいます。

リヴァイヴの「女なんかに作るから、情に流されたりする」発言は
リボンズに対する文句ですよね。
アニューがリボンズに作られたとすると、
本当に、ティエリア以外のイノベイターは
リボンズによって作られたのかもしれません。

リヴァイヴに奪取されたオーライザーには
たくさん笑わされました。
赤ハロさんの「とう!」「やっ!」という抵抗もそうですが、
リヴァイヴを乗せたままのオーライザーが
ダブルオーガンダムとドッキングしたのには、爆笑しました。
その後、リヴァイヴがガンスコープでコックピットを破壊するまで
ドキドキとしながら見ました。
ここは一連の流れが面白かったです。
ハロには、ちゃんと敵の区別がついてるんだなぁ。



ティエリアが、スメラギさんの操舵の腕を
「あなたは操舵が下手だから不安だ」と直接的な言葉で指摘しなかったのに
彼の成長具合を見ました(笑)。
以前の彼なら、絶対に言ってましたよね。
自分の言葉が相手を傷つけるかもしれないって事を
いつの間にか学んでたんだなぁ。
それを適確に察して、ちゃんと返事をしているスメラギさんも素敵です。



今回の戦闘は、
ライル&アニューの描写に押されちゃってますが
ちゃんと意識して見てみると凄いですね!
なんだ、あの曲がるビームは!!



ルイスには、新しい機体レグナントが与えられました。
ラジオで「リボンズに洗脳された」と言われたルイスは
人間の中でも特別なんでしょうが、
エンプラスに続いて新機体とは凄いですね。
「このレグナントだって、君の為に持ってきたんだ」と
リボンズは言ってましたが
一体どこから持ってきたのか(笑)。
やっぱりアロウズの開発部からかな。



そして念願のファング対シールドビット!
シールドビットが出てきた時から
ファングと対決してくれないかなぁと思っていたので、
実は密かに対アリー戦が行なわれるのを期待してたのですが
まさかアニューの新型機に付いていたとは。
そして、彼女の機体でも
「ファング!」との掛け声付きとは(笑)。

今までのファング使い(アリーやにぃにぃずのミハエル)は
必ずファング発動時に「ファング!」と叫んでいるんです。
演出上の都合とはいえ、
これではまるで掛け声がないと発動しないみたいだ(笑)。



セラヴィーのハイパーバーストが全く効いてないのが
ちょっとショックでした。
そして、またもやアリオス半壊(笑)。
全然活躍してないよー。
これが直ったら、
いよいよGNアーチャーとの合体攻撃とかあるんでしょうか。




さて次回予告。

留美は死んだはずじゃ……??
ラジオでも明言してたし、
ヘルメット無しで爆発に巻き込まれたら
物理的に生きているわけがないんですが、生きちゃってる?

過去回想かとも思ったんですが、
右脇腹を押さえてます。
(当初、留美はナイフを持ってるのかと思ったんですが
見直してみたら全然違ってたので、笑っちゃいました)
それと繋がってるかどうかは分かりませんが、
その直後に、銃を構えているネーナの映像があります!!
前回のCパートさえ無ければ
二人が対峙しているように思える分、
単なる引っ掛けかもしれません。ううん!
ネーナからの襲撃を受けるまでの留美は
彼女を疑いもしてませんでしたし……。
紅龍も、なんか怖い顔をしてるなー。

ソーマは相変わらず、
アレルヤに対してギャンギャン言っているようで。
クラウスは生きてましたが
前方に倒れてた辺り、やはり無傷ではないようです。

あぁ、来週も楽しみだけれど怖いです。
ドキドキしながら、おとなしく待ちます。




(追記)
……とまぁ、ライルとアニューについては
鼻息荒く文句を言ってたわけですが
オンエアーから時間が経って、ラジオも聞いて
ちょっと落ち着いたら、感想も少しだけ変わってきました。

ライルとアニューの恋の過程が飛ばされたせいで
二人の関係が希薄に思えるのは変わらないんですが
もしかしたら私、
ニールよりもなさけなさを全開に出してきたライルに対して
戸惑っていた部分もあるかもしれません。

で、Cパートで刹那を殴らずにはいられなかったライルは
精神面がとても弱かったけれど
そこが彼の魅力なのかもしれないと思えるようになりました。
誰も彼も始終強くはいられないし
飄々としていたライルだって弱音を吐く時もあって、
それが今回の放送に集中したんだろうなぁと思いました。
好きな人が目の前で死んだんですもん、
誰だって取り乱して当然かと。
決意固めたくせに行動があまり伴ってなかったのも
それはそれで、作中の事実として受け止めて、
彼を静かに見守っていきたいと思います。



(2/23)
ライルとアニューに気を取られていたようで
あれこれと見逃していたようなので、更に追記。

・電源が落ちた後の出撃シーンが萌え
ガシガシと歩くガンダムは素敵です。
ハッチが自動で開かないから
ケルディムが手動で……というか、手で押し上げてるのが
なんかかわいかったです。

・オーライザーになんでスコープ?かと思ってたんですが
あれはオヤッさんを殴った後のリヴァイヴが
彼の武器を奪い取ってたんですね。
殴っただけかと思ってました。

・EDのクレジット“赤ハロ 高山みなみ”が素敵です。
そうか……今まではカティ大佐のついで(笑)で収録されてましたが
今回の高山さんって赤ハロさんの声のみの出演ですものね(笑)。




(2/24追記)
アニュー・リターナー役の声優・白石涼子さんが
この第20回についてブログで触れて下さったので、ご紹介します。

涼風-りょうふぅ-(2/23の記述)
http://ryo-ko-pentan.jugem.jp/?eid=946

白石さんの思いがいっぱい詰まっているので、
アニューやライルのファンでなくとも必見です。
特に

> ライル、大丈夫?

> 今後のあなたが気になります。

> 私はアニューじゃないし、ホントのところはわからないけど、
> 今、私からライルに伝えたい言葉は
> 『ごめんね。。。ありがとう』

が、せつないです。(転載に当たり、改行を一部省いています)



また、アニューのちょっと変わった機体は
ガッデスという名前だったそうです。
綴りは分かりませんが、GODDESS(女神)だったら
ちょっとイミシンですよね、



そして、これが一番の目玉ですが、
アニューが「良かった……」と呟いてあの閉鎖空間が終わった後、
ライルの絶叫があったそうです。
(実際のアニメでは、声はなく、ライルの映像のみでした)
白石さんが、その部分のみの台本を画像でアップなさっているので
興味を持たれた方はご覧になった方が良いと思います。


アニューの登場シーン、ライルとの絡みが少なかったからこそ、
声優さんがアニューをちゃんと大事に思って下さったのが分かって、
作品のファンとしてとても嬉しかったです。




追記ついでに、今、思っていること(2/24)を書いておきます。

ライルがアニューを撃てなかった事について
あれこれと書いてしまうのは、
刹那の覚悟を先に見せられたせいが大きいです。

これまで刹那の言動を考えてみると、
彼は、助けられる人・助けるべき人は
極力何とかして助けようとするじゃないですか。
でも、アニューの件は違います。

アニューがプトレマイオスから小型艇で脱出した時点では、
ライルに「オーライザーの奪還を優先する」とか言って
了承を求めてたので、
順番としては二の次になってしまうけれど、
刹那の中にはもしかしたら
アニューを何とかしようという気があったかもしれません。

でも、その前にラッセを撃ち、
ミレイナを銃で脅したのを知った上で、
CBに戻る気などさらさら無く、本気で逃げた彼女を見て、
刹那は「アニューはもう駄目だ」と判断を下したように思えます。

で、助けるべき人はそうしてきた刹那が、
「(引き金は)俺が引く」と言い、
実際、ピンチだったライルを助ける為に迷いなく撃ったのだから、
本当に本当に、アニューを助けるのは駄目だ……というか、
刹那の中には彼女を助ける気が無かったんだなと思えます。
刹那は、人の生死に関しては
(親殺し以外は)正しい判断を下してきてるので、
主人公である彼が「討つ!」と思ったアニューは
作品内での位置付けで言うと、
やはり討つべき敵だったんだなと思いました。
といっても、普通の敵と違って
“仲間だったけれど討たなければならなかった敵”というように、
前置きというか冠がつきますが。

それでも、アニューを何とか助けたかったライル。
ライルの説得は本物だったし、アニューも感銘を受けてました。
きっと刹那も、ライルとアニューのやり取りを見聞きしていたら、
トリガーを引く指に力を込めるのを
少しだけ躊躇したかもしれません。
でも、ようやく出撃できるようになった刹那が見たのは、
アニューのゴッデスに一方的にやられているケルディムなんですよね……。
ライルが、リボンズの介入を受けたアニューの急変に対して
心が全くついていけてなかったのも、運が悪かったです。

刹那は正しい事をしたのだけれど
戦いを彼に預けてしまったライルがその事実を昇華できてないのが
何とも辛いです。
上記でも述べましたが、
ライルが最後には刹那を殴る手を止めて、
彼の胸元で崩れ落ちていたことからいって、
刹那は間違ってないっていう事実を受け止めてはいるんですよね。
でも、それを認めてしまったら
アニューは死んで当然という事実が出来上がってしまうから
彼を許せないだけで。

あぁ、もう、本当、あの場にいる誰もが悪くなくて
(あ、アニューを戦闘に加えたヒリングは悪いかも)
一番悪いリボンズが一人離れた安全な場所にいるのに
ムッとしてしまいます(笑)。


そして、二人の閉鎖空間ができた時に、
リボンズがハッとなったのは、
ダブルオーライザーのGN粒子が障害となって、
アニューへのリンクが切れたせいもありますよね。
アニューとライルは本音で自分達の愛を確かめ合えたし、
最後は赤目(リボンズからの支配を受けない)だったし……で、
刹那の乗った機体が良い効果を生み出した事だけが
唯一の幸いでした。





────
感想は以上です。
ここまでお読み頂き、ありがとうございました。

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続きの第21話「革新の扉」の感想も書きました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-03-01-2

宜しければ、合わせてどうぞ。


2009-02-24 01:53  nice!(2)  コメント(4) 
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コメント 4

コウノ

こんばんは、コウノです。今回も感想楽読ませて頂きました。

冒頭で書かれている、
ライルの肩を叩く刹那、に関してですが、
私もはじめはそう思い見てたんですが、何度か見てると、手の動きに合わせて刹那の身体が揺れ動いているようですので、
あれはおそらく、ライルが刹那の胸あたりを叩いていると思われます。

そして、王兄妹の生還には私も驚きました…あの状態であの爆発で、普通は…無理ですよね?

今回も面白く、考察的にも楽しませて頂きました!またお邪魔させて頂きます。
by コウノ (2009-02-23 00:03) 

カナミ

いつも的確な考察ありがとうございます。
一回見ただけではわかりづらい内容部分もさくらさまの感想を読むことによってなるほど~ となる事が多々あります。
最近では本編を見て、そのあとにこちらを見てフムフム・・・って感じになってます。
残り放送回数もあとわずかですがこれからも楽しみにしてます。

by カナミ (2009-02-23 21:45) 

さくら

>コウノ様

こんにちは。拙い感想をお読み下さったようで
ありがとうございます。
そしてご指摘も!
私も感想のアップ後に大きなテレビで見直した時に
「あれ、違う……」と思ったので、
訂正する記述を追加しています。
恥ずかしながら、見間違い・勘違いが多いので
また見つけて下さったら教えてやって下さいませ。
というか、そういった間違いをしないように
私が気を付けなきゃいけないですよね。
頑張ります。

留美達には、本当、びっくりです!
ネーナの裏切りに驚愕している留美は無理だとしても、
紅龍が彼女を傍の通路に連れていったんでしょうか。
でもあの小型艇のコックピットって、相当広そうなので
二人がすぐに移動しても
通路に逃げ込む前に爆発に巻き込まれると思うんです……。
水島監督が「コックピットを撃たれたら死ぬ」を
ダブルオーでは実現させてきた方なので、
何かがあるのかもしれません。

皆さんそうでしょうが、最終回が近いので、
もう気が気でないです。


また宜しければ遊びにいらして下さいませ。
コメントありがとうございました!
by さくら (2009-02-24 00:47) 

さくら

>カナミ様

こんにちは、初めまして。
感想をお読み下さっているとのこと、ありがとうございます。
とても嬉しいです!

00は、水島監督や脚本・シリーズ構成の黒田氏が
狙って描写を省いている・意味深長に小出ししてるっぽいので
感想を書きながら想像するのが楽しくてたまりません(笑)。
改めて過去の感想を読み直してみると、
かなり間違っているので、
小出しされた情報に踊らされている自分に笑えてしまうのですが
これも放送中の醍醐味だと思って、楽しんでいます。

考察……と言って頂けるほどの中身はなく、
願望と推測まじりの拙い感想ですが、
00視聴のお伴にして頂けるなんて、とても光栄です。
ありがとうございます!
お寄せ頂いたコメントを、励みにさせて頂きました。

もう残りはたった五回で淋しい限りですが
最後まであれこれと書いていく予定です。
また宜しければ、遊びにいらして下さいませ。

コメントありがとうございました!
by さくら (2009-02-24 00:54) 

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