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感想@漫画「ぼくらの」月刊IKKI2009年2月号*ネタバレあり [ぼくらの:感想]

鬼頭莫宏先生の連載漫画「ぼくらの」月刊IKKI2009年2月号感想です。

ネタバレを含みます。
単行本派の方、本誌をこれから読まれる方はご遠慮下さい。

前回(2009年1月号)の感想はこちら↓
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2008-11-25



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なんか駄目です……毎月泣かされてます。
マチのショックからは抜けつつあり、また、
ウシロの戦闘開始までもう少しあると踏んでいたので
油断していたせいもあるんですが──
今月はコエムシの台詞が沁みました。

多分、読者の皆さんが思われているでしょうが
コエムシ、いいヤツじゃん!!!!

コエムシの“良いヤツ”の部分を
ウシロや読者が知るきっかけになったのが
マチの死というのは、皮肉な話ですが
彼も元は一人の人間だったというか
妹思いの(人並みに)優しい人間だったと分かって
ホッとしました。

特に、ウシロの妹の未来ちゃんの名前を挙げて、
守る為に戦えと言ったところは、胸がじんとなりました。

これまでの感想でも書いたと思うんですが、
“世界を救う”という大義名分より、
“自分にとって大事な人を守る”のを理由として戦う方が、
私には真実味を感じられます。説得力があります。
私が幼かった頃は、
誰かが世界を救うことをカッコイイと思っていましたが、
大人になって拗ねた考え方を持つようになってからは(笑)
そういうのが逆に嘘臭く思えるようになっています。
だから、ウシロが迷った
自分が救ってやる価値がこの世界にあるのか、とか
自分が死ぬんだから世界も無くなっちゃえという気持ちは
物凄く分かりました。
世界を守る力がウシロにあるのなら、
彼は、大事な人を守るついでに世界を守ることで
充分だと思います。
守ってもらう立場でしかない世界からしてみれば、
その後に必ず死ぬウシロに、「守れ」とは言えないです。



今回は、カナちゃんの死ぬ直前の様子も描かれてました。
ウシロと田中さんの関係にばかり気持ちを割いていて、
自分の死に対しては二の次だったあの子でさえも
(戦闘前に、子供が死ぬ話は珍しくないという事を父親と言っていたのに)
死を前にして激しく動揺しているのを見たら、
もうせつなくてたまりませんでした。
カナちゃんそのものより、
彼女の傍にいたウシロの心境になっていました。

これまで、人の死に対して冷静でいられていたのに、
いざ自分の番が回ってくると
夜に眠れなくなったり吐きそうになったり……というウシロの描写は
とてもリアルだったと思います。
誰とも繋がってないと感じているとの独白にも
思わず心を寄せてしまいました。

だからこそ、
マチに好きだと言われたウシロに対するコエムシの台詞が、
胸に響きました。
心が繋がっていた仲間は全員死んでしまったけれど、
その過去は絶対に消えません。
また、相手に分からなくとも
自分が思っているだけで、繋がりは生まれると思います。
だから、ウシロと未来ちゃんに血の繋がりがあるのは勿論ですが、
彼が彼女を思っている以上、
絶対に心の繋がりもあると思います。
母親(田中さん)を愛おしいと思う同志でもあるわけですし。



平行世界に同じ人間がいるとは限らないという台詞も、
胸にズシンと来ました。
マチはたまたまいたけれど、
ウシロ達の仲間だったマチは、
この世界に住む(今、生きている方の)彼女じゃないのは確かです。
コエムシのように元からいないかもしれないし、
マチのように、ほぼ本人と言える人間がいるかもしれないけれど、
本当の意味で、その人はそこにしかいない、
同じ人間は平行世界にすらいないという事実がはっきりと分かって
ちょっと感慨深くなりました。
それを分かった上で、
ウシロは彼らしい戦闘をするのかなと思うと、泣けてきます。



コエムシが明かした、彼とマチ達の戦闘の裏話も、
さらりと明かされてましたが、凄かったです。
そりゃ疑心暗鬼にもなるよなーと思いました。
どっちがマシとか比べられないかもしれませんが、
この「ぼくらの」の話が、この地球の話で良かったと思いました。
皆が一致団結できた分、皆の覚悟をちゃんと読めた分、
良かったです……。
パイロット全員分の衣裳を作ったなんて話、
コエムシ達の地球では、絶対にあり得なかったと思います。
コエムシ達は“勝った”ので、
本来は、めでたしめでたしとなるのでしょうが、
戦って死んでいった人達も、残された人達も
全然宜しくないですよね。
そんな精神状態で、よく勝てたなと思います。

それが本当に本当に嫌だったからこそ、
画楽先生は勿論のこと、性格の悪いコエムシも、
この地球では必要以上に契約をさせなかったのかなと
(必要に合わせて、マガジンを増やす方を選んだ)
思いました。
本当にコエムシの性格が腐っていたら、
自分がされて嫌だった事を、他人にもしたと思うんです。



今月号の最後、父親との会話を完全に終わる前に
ウシロが消えてしまったのも、悲しかったです。
ようやく親子らしい会話ができていたので、
余計に強く思えました。
というか、このお父さん……
カナちゃんの時もウシロの時も、
会話の途中で去られてるんですよね。せつない。




唯一嬉しかったのは、
次の単行本が来年一月末に出るという、扉絵でのお知らせでした!
マチ編なので、あの撃たれた瞬間を思い出すと
胸が痛くてたまらないのですが
あの死を経て、ウシロがまた一段と成長したはずなので
きちんと読んで、受け止めたいです。





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感想は以上です。
お読み下さり、ありがとうございました。

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続きの2009年3月号感想も書きました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-01-27-1

宜しければ、合わせてどうぞ。


2008-12-25 15:51  nice!(0)  コメント(0) 
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