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映画「HERO」@感想*ネタバレあり [映画・舞台]

映画版「HERO」を見てきました。その感想です。
映画の公式サイトはこちら。
http://www.hero-movie.net/index.html
ジャニーズって、ウェブサイトに画像を載せないポリシーだと聞いていたので、
木村くんがででんと載ってるのにちょっとびっくりしました。
全く知らないんですが、彼はOKなんですか??

さて、
私は、テレビドラマ版でのリアルタイム放映時は
全く見ていなかったのですが、
今回の映画も一緒に見に行った弟が気に入っていたようで、
DVDを持っていたので、
裁判ゲーム「逆転裁判」の同人活動の参考になればと思い、
(検察の仕事の風景を調べたかったので……)
それで一気に見たのがきっかけです。

昨夏のスペシャルドラマ版も見ています。
感想はこちら。
http://blog.so-net.ne.jp/himezakura/2006-07-03-2

映画を見る前に前情報を入れるのは好きじゃないので、
ネタバレのサイトなどには伺わないようにしていたのですが、
これだけメディアで宣伝が流されているとなると、
嫌でも見聞きしてしまう……という状態でした。

なので、見る前に以下の認識はありました。
・久利生が困るらしい
・韓国の役者が出て絡むらしい
・末次さんと美鈴さんが踊るらしい
・雨宮が攫われる? 危険な目に遭ったのを久利生が助けるらしい
・スペシャル版のキャラが再登場
・花岡代議士が登場 役者がタモリ
・今回も通販グッズだらけ
・「あるよ」がある
・法廷シーンが長いらしい

そして、以下に注目することにしました。
・久利生と雨宮の仲
・美鈴さんと芝山の仲(不倫は続いてるのか、奥さんにバレてないのか)
・遠藤はまだ嘘を吐いて合コンにいそしんでいるのか
・通販とマスターの「あるよ」の出具合
・花岡代議士としての彼が、タモリとしての認識を超えられるか。
(注:「あー、タモリが喋ってる」と思わずに済むかどうか。
インパクトの強い方なので、最初は仕方ないと思うのですが、
その後、一人の登場人物として見られるかどうか)
・久利生が城西支部に戻ってきた理由は
・そもそも面白いのか
・本当に「最大の危機」になっているのか。

通常ドラマ版は、何十回と見ていて、
あらすじもキャラクターも分かっているのですが
特番のドラマの内容をすっかり忘れていたので、
慌てて、行く前に見直しました。
(今夜、レイトショーで見るとは決めていたので)

それでは、以下からいよいよ感想に入ります。ネタバレ注意。

テレビドラマ→映画のパターンは皆そうだと思うのですが、
小ネタが満載でした。
あと、尺の関係でしょうが端折っている部分が多かったので、
スペシャル版(山口)での話を知らないと、
不思議に思う部分があっただろうなと思いました。

法廷シーンは本当に期待していたのが裏目に出たようで、
「あれ? これだけ?」と肩すかしを食らった気分です。
それこそ逆転裁判のように
「異議あり!」「待った!」が飛び交ってくれると
嬉しかったのですが(笑)。
↑でもこれをやり過ぎるとリアリティが無くなるので
多けりゃ良いというものでもないとは思います。

だからこそ、花岡代議士のアリバイを崩した後に、
被告人がそこで犯行を行なったという立証のシーンが
丸々カット→後日談の判決シーンへの移動は
なんか勿体なかったです。
それこそ、作中で久利生検事が否定し続けた
「これがつまらない事件である」ということを
この映画自身が認めてしまった気がしました。

通販の出具合はまぁまぁ。
一番最初に買ったのが最後まで何だかんだで関わっているのは
良いと思います。

個人的にラストは(以下大きくネタバレ)





キスして終わりじゃなく、
オチとして終わってほしかったのが本音です。
雨宮がずっと気にしてたあの韓国語の意味を、
久利生検事が知るのはいい。
で、久利生検事がずっと勉強してたスペイン語の成果が出て、
それを雨宮に返事として言ってるのもいい。

でも!
雨宮がその意味を知る必要は無かったんじゃないかなと思います。
もう一つ言えば、意味を知って良しとしても、
二人して、カメラに背中を向けたまま、
もじもじし続けた方が、余韻があって良かったなと思いました。

なにより。
ずっとくっつきそうでくっついてなかった二人が
(テレビ版でもラブシーンらしきものはなかったので)
とうとうキスまでいっちゃったことで、
これでもう続編は無いんだと思えたのがファンとして淋しかったです。

韓国の行くシーンは、
ラストへ通じることとすれば仕方ないのかもしれないけれど、
正直、イ・ビョンホンの出演も含めて、要らないんじゃ……と思いました。
要は、雨宮に、久利生検事の知らない外国語を喋らせれば良いんですよね。
現地の事務官を散々振り回してまで地道な捜査を貫き、
言わば久利生流を見せつけるのは、
あそこで入れなくてもいいかと
(写真を探すシーンでこれでもかと出てくるので)。
車の件も、不正輸出の件には納得できましたが、
わざわざ韓国にロケをするために話を作らなくてもと思いました。
でも、私は韓国の役者さんを全然知らないのだけれど、
素直に、イ・ビョンホンさんは素敵だと思いました。
でも、彼目当てでこの映画を見たら、
きっと「お金返して」と言うかもしれません。
彼じゃなくてはいけない気はしませんでした。

心配だったタモリは……思ったより存在感が無かったです。
花岡代議士というよりも、心配していた通り
「あータモリが喋ってる」って感じがしました。
でも、最後の突発の証拠品を蒲生弁護士が認めた直後の
慌てたシーンは、
なさけなさ&動じているのがよく出てて、
「おっ」と思いました。
でも、スペシャル版の時から出てる秘書が存在感ありまくりです。
いかにも悪人ぽくて素敵です。
花岡が証人として出廷する際(傍聴席の背後のドアから出てくる)、
この秘書だけが起立してるんですよ。萌えました。

萌えと言えば、松本幸四郎演じる蒲生弁護士は素敵でした。
画面にいるだけで安定感が出るというか、
見てて安心できます。

中井貴一の滝田さんも、味がありました。
この方は、何といってももう、
あのスペシャル版での長台詞の素晴らしさがあるので
点はどうしても甘くなるのですが、
自分が死んだら灰をあの海に蒔いてくれ以降は
感動的でした。
泣きました。
でも、はっきり言って、
話だけで考えたら、彼を出す必要は無いですよね。
綾瀬はるかのりり子ちゃん?は更に。
彼女はともかくも、滝田さんは存在感あり過ぎで、
逆に印象に残り過ぎてる気がしました。

気になったのは、USBの件が解決されてませんよね。
雨宮のバッグ?に入れられたっきりになってます。
雨宮が誘拐される前、あのトイレで
私はてっきり彼女が「あれ? これ何?」と
気付くかと思っていましたので、
そのまま気付かずに進んじゃうことに違和感がありました。
これは最後まで気になっていて、
まさかイ・ビョンホンがUSBを貰うために
ラストで日本に来たら最悪だなーとか、
そんなことまで考えていました。

あと、芝山さんと美鈴さんは、もう交際してなさそうなのが残念。
尤も、芝山さんは離婚を持ちかけられていてそれどころでなく、
美鈴さんと関係を持っちゃったらそれこそ
娘の親権もろとも去られちゃうので、
とても付き合えないんですが。
奥さん初登場、娘は声のみ登場でしたが、見られて嬉しかったです。

遠藤くんは、まだ合コンしているようで何より。

他、定番の小ネタ
雨宮が城西支部入口の金属探知機に引っ掛かる・足踏んでる・
近いよ・エース→雨宮の一方通行など、
ファンには「あぁ」と嬉しくなる場面はいっぱいありました。

というか、エース……あれだけまだ必死そうに頑張ってるのに、
ライバルの久利生検事がいないラッキーな状況で
メルアドすら教えてもらえてないって、
なんかその不甲斐なさに笑えるというか、かわいそうというか。

雨宮は、髪型がだっさださでしたが、
それが返って“女史”っぽくてかわいかったと思います。
まだすれてない処女って感じがしました。
(そうだとすると、ラストシーンのキスは、
もっとぎこちなくても良かったと思います)

美鈴さんは、最初の社交ダンスの衣裳の時の乳が!
下乳の丸みがたまらなかったです。素敵です。

「あるよ」は、何回か出てきましたが、
最後にアレを出すところは、
話にオチを付けなかった点は不満でしたが、
やはり笑ってしまいました。そうくるかと思いました。

総括しますと、
テレビなどで煽っているほど見応えはないと思います。
テレビシリーズをご覧になった方はご存知でしょうが、
日常生活の中に事件があるという緩さも含んでいるので
メリハリに欠けるというか、
どうしても複数の人間が違う場所で同時に動くシーンになると、
交互にその様子を入れてくるので
逆にメリハリを狙おうとした場面で気が散ってしまいます。
テレビでもそういうシーンは多かったですが
それが更に悪くなった感じがします。

あと、これが率直な感想だと思うのですが
「二時間弱のスペシャルドラマを映画館の大きなスクリーンで見た」と思いました。
別にこれ、映画でやる必要は無かったんじゃ……?
それこそ単発の二時間ドラマか、
はたまた短期集中ドラマで、
毎回の放送で小さな事件を追っていきつつ花岡の事件に伏線を張り、
最後の二回ぐらいでどーんと花岡の事件に焦点を当てた方が
爽快感が出ると思いました。

あぁ、爽快感と言えば、
放火の写真の存在に気付くシーンはスカッとしました。
その前の、放火がもしや事件に関連してるかもというのは
最初から読めてた展開なので
(証人からその証言を聞いた時点で「あ、もしかして」と分かったので)
気付くのが遅いと思いました。今さらかよと。

そうそう、芝山さんの裁判は、
最初、検事としての刑事事件で法廷に立っているかと思ったので、
それが彼の民事だと分かった瞬間がおかしかったです。

それと、この傷害致死の裁判が、
最初はとても小さい
(傍聴人が被害者の関係者と雨宮しかいない)状況だったのが、
花岡の事件で一気に注目を浴び、抽選にもなったのに、
花岡のアリバイが崩れたと分かった瞬間に皆が出ていって、
その後の判決の日も最初の時と同じというのが印象的でした。
花岡のアリバイが崩れて騒然となってるのに、
婚約者は出ていかず、ずっと席に座っているのが、
花岡のことは彼女には全く関係ないという事実をよく表わしていると思いました。

────

お勧め度は
ファンの方なら映画館に行っても良いと思いますが、
テレビドラマは見てたよ程度の方は、
DVDのレンタルでも良いかと。

私はレイトショーの1200円だったので、充分に元が取れましたが
通常の大人料金だったら、高いなと思っていたはずです。

感想は以上です。
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。


2007-09-16 00:16  nice!(1)  コメント(0) 
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