さくらもちモチ

甲子園の魔物を見た@文星芸大付属対関西戦　[高校野球] [編集]

びっくりしました
甲子園にはやっぱり魔物がいるよと思いました。
というか魔物大活躍だよ！！！！！
高校野球は凄いです。

実を言いますと、勝った方──文星芸大付属は
私が住んでる県の学校です。
だから勿論、テレビの前で応援していたのだけれど、
正直なところ好きでも嫌いでもない学校なので（失礼）
まぁ、久し振りに勝ってくれればいいなーと
呑気なことを考えてました。
（うちの県は弱くて、特にここ近年は
春も夏も初戦敗退が続いていたので）
というより、
相手の関西はここのところ不運な負け方をしてるとはいえ
甲子園に続けて出ている実力校なので
まず負けるだろうと……大差がつかなきゃいいなと
思ってました。

が。
最初に同点になった時に、結構やるんだなーと思い、
ちょっと見る目が変わりました。
あのままの点差……いえ、もっと開いて負ける
ワンサイドゲームになると覚悟していたので意外だなと。
なので、その後すぐにまた点を取られた時は
「あぁ、やっぱりなー」と苦笑いをしてました。
相手の投手ダースくんの高めの誘いには乗らなかったとはいえ、
ヒット数では負けてるし、
何より打球の鋭さが全然違ってたので、
このまま負けちゃうんだろうと諦めてました。
八回に三点を入れた時も、「文星やるなー」と感心しましたが
それで終わると思ってました。

が！　が！
九回裏ですよ！
文星が後攻めだったので最後の攻撃です。
だってもうピッチャーの子はベンチで泣いちゃってるし、
他の子にも諦めムードが漂っていたから、
このまま追撃及ばずで終わるもんだと思ってました。
なので、ツーアウトながら一点差になった際は
本当にびっくりしました。
録画するつもりはなかったのですが、慌てて準備しました。
で、録画し始めてすぐ、同点！
ここでもう泣いてしまいました。
祈る気持ちで見てました。
さっきまで泣いてたピッチャーの子が
慌てたように投球練習を始めたのを見て
和んでしまいました。
そしたら、逆転サヨナラで！！！！！！
もう「凄い」としかいいようがない展開でした。
原稿中だったのですが、テレビにもう釘付けでした。
必死でホームに走るランナーに思わず
「頑張れ」と声援を送っちゃいました。
正直なところ、文星の投手は相手打線に掴まってたので
あのまま延長になったら負けてたと思います。
なのに、好機を逃さず逆転サヨナラにしたんだから
その粘りは本当に凄いです。
リアルタイムで試合を見た甲斐がありました！

そんなわけで……
甲子園には今年も魔物がいましたよ。
抽選会場でも姿を現わしていましたが、
試合に合わせてこっちに移動してましたよ、魔物。
よっこいしょって腰を上げたのを見たような気がします。
高校野球の醍醐味を、自県の勝利という形で味わえたのは
本当に幸せでした。
この試合の凄さは、終了後に両チームが整列した際に贈られた
拍手の量が物語ってたと思います。

今、撮った映像を見返しているんですが
文星は八回と九回で七点も取ってるんですね……。
感動しました。
地方大会の決勝ならともかくも
甲子園の試合で、しかもテレビ中継で泣くなんて
初めてかもしれないです。
それぐらい、感動を貰いました。
人間、諦めちゃ駄目なんだなーって真面目なことを
本気でしみじみと思いました。

ダースくんは本当に可哀想でした。
最後の校歌斉唱で、顔も上げられないダースくんの一方で、
文星芸大付属の子らがはちきれんばかりの笑顔で唄うのが
とても印象的でした。

今夜の熱闘甲子園が楽しみです。

そういえば、昨日の伊集院さんのラジオで言ってましたが、
熱闘甲子園って、各試合の片方のチームに
スポットを当てるじゃないですか。
ということは、普通で考えれば、
先に負けそうなチームに取材するのは当然のことになるわけで。
（昨日の清峰は例外だと思いますが）

ということは、メインキャスターの長嶋三奈が取材に来た時点で、
球児たちは、
熱闘甲子園スタッフから「負けそうだ」と思われていると
認識できますよね（笑）。
今回の試合は、ダースくんは全国区で有名な子だから、
普通に取材がいってると思いますが、
そうでなかったら、文星への取材に力が入れられてたと思います。

終盤であんなに点差がついても、勝てるんだもんなー。
魔物は凄いです。
試合後のインタビューでも、監督さんですら
勝ったのが信じられてなさそうでしたもん。

まぁ……勝てたのは部員と監督の頑張りなので
あまり魔物魔物と言ってはいけないのでしょうけれど。
でも劇的な試合を見ると、どうしても思ってしまいます。

個人的には、甲子園初日開幕試合の直前の練習で
白樺の二年生捕手が骨折しちゃったと聞いた時は
「魔物の馬鹿」と本気で思いました。
熱闘甲子園を見た時も、彼の笑顔が辛かったです。